2008年08月10日

L'Arc〜en〜Ciel「DRINK IT DOWN」

DRINK IT DOWN
DRINK IT DOWN
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<ダークな色彩の中に浮かび上がるポジティブ性>

 ゲームのタイアップとしても使用された、ダークめなサウンドが印象的な一曲です。
 ラルクの楽曲はファンタジーと相性が良いです。まず、音や歌詞の描写に映像的なイメージを歓喜させる要素が多い。そして、以前にも触れましたが、歌詞の方向性も大きくかかわっています。ほとんどの曲に、現実的なラインのままではなく、空想的、抽象的なイメージへと飛躍する志向があるのですね。
 今回で言えば、『鏡は今砕かれ見たことも無い君が目覚めて』と、今までと地続きではない「見たこともない君」を提示してみたり、『わずかに開いた闇の向こうへ駆け上がる』と、抽象的な「闇」をイメージさせてみたりしています。

 さて、楽曲はドラムyukihiroの作曲。この人はremixとかもしてますし、サウンドは毎回打ち込み系っぽさがあります。メロディラインとか見てもそんな感じ。
 メロはキーが低め、平坦で繰り返しが多い感じ。サビもそんな流れの中で突如『真実が』の部分で一気にキーが跳ね上がります。これが聴き手の耳を引きつける大きなフックになっているなあと。これがないと、たぶんほとんど印象に残らない楽曲になってしまったんじゃないでしょうか。

 ところでこの歌詞は、『闇とは深く味わうもの』とあるように、光ではなく闇の中を目指しています。といっても、退廃的で破滅的な内容というわけではなく、その向こう側に進むために気持ちを奮い立たせている、という感じ。闇に「堕ちる」のではなく、闇を「drink down=飲み干す」、我が物にしようとしているわけですね。このあたり、ダークなサウンドになってはいるものの、非常にポジティブさを感じます。

ラベル:L'Arc〜en〜Ciel

2008年08月08日

今週の出張音楽コラム:8/7

 ニュース系メルマガ大手「忙しいあなたの代わりに新聞読みます」にて、毎週木曜日、音楽コラムを連載中しています。
 今週は、こんな内容を書いています・・・



「クイズ!ヘキサゴン2」にて人気を博し、
歌手デビューしたおバカタレント軍団が集結し、
「アラジン」として、「陽は、また昇る」をリリースしました・・・



この続きは、本日発行されたメルマガにて掲載中。興味のある方は、どうぞ読んでみてください。
ラベル:コラム
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2008年08月07日

244ENDLI-x「kurikaesu 春」

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<自己表現手法の変遷と先鋭化>

 KinKi Kids堂本剛のソロワーク、最新型。
 彼は、もともとは本名の堂本剛名義で、「街」とか「ORIGINAL COLOR」といったアコースティック性の高い楽曲をソロで歌っていました。それが、ソロワークのプロジェクト名としてENDLICHERI☆ENDLICHERIという名を冠して活動するようになり、そして「ソメイヨシノ」に始まるシングル3作を発表しています。

 アイドルとしての自分じゃなく、ありのままの自分を見てほしい…ソロ開始時からそんな雰囲気は漂っていましたし本人も公言していたようですが、たとえば堂本剛でソロ作品を発表していた時期は、「飾りを捨て去る」ことに力を注いでいたように思います、いま考えると。だから、シンプルなアコースティック作品で心情を吐露するような形の作品が生まれていたんだろうなと。
 ENDLICHERI☆ENDLICHERIになると、表現方法が一気に変わっていきます。シンプルではなく、入り組んだ音楽性やパッと見では理解できない歌詞を並べるようになりました。これは、余計なものを捨てる、というフェーズから、「自分自身のオリジナリティを表現する」ことを意識するようになったからなんじゃないかな、と。自分にしか表せない世界を楽曲に創り出したい、そんな思いを感じるのです。

 今作も、断片的に繋げられたフレーズは、決してわかりやすい内容ではありません。キャッチーにならないようにならないように、と気をつけているようにも感じられます。
 わざと遠回しな言い方をしたり、句点を付けてみたり、「・・・」を多用してみたり、『Kurikaesu』とローマ字表記にしてみたり。

 ただ、観察と内面心理描写に終始していた「ソメイヨシノ」と比べると、同じ「桜」を扱った楽曲でも、『羽ばたいて/空 掴んで』などなど、言葉が若干外向きになったような気がします。あと、捻った表現ながらも、伝えようとしているというか…読み手を意識して書いている印象を受けました。個人的な感覚なので、これは何とも言えませんが。

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2008年08月04日

メルマガ、Vol.152発行。

メールマガジン≪現代ポップス雑考。≫
Vol.152 2008/08/03 発行部数:めろんぱん 446/まぐまぐ 234

<雑考バトン>
JYONGRI「Unchanging Love〜君がいれば〜」
 〜着実なキャリアの積み重ね

<新着レビュー>
V6「蝶」
 〜幻惑される感情は、重なるイメージの中に


 ※メルマガについての詳しい説明は、こちらへどうぞ。
  バックナンバーも開放しています。
ラベル:JYONGRI V6
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2008年08月02日

FUNKY MONKEY BABYS「旅立ち」

旅立ち
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<新環境に進んでいく勇気の源とは>

 メロディアスなサビを引っさげてハートウォーミングなメッセージを歌うファンモンことFUNKY MONKEY BABYS、今回の新曲は、人生の岐路に立たされた人への応援歌です。

 新しい環境への旅立ち。その時を迎えた人に呼びかけるのは、
 『残してきた足跡が 闇の中の光となり/Oh Oh 果てしなき道を照らす』
 『だけど隠した涙の数だけ 負けない強い勇気が生まれる』
 というような、「今までの道のり」の強さです。

 何かと大変だったり、不安だったり、『初めてばかりの世界の中で』頑張ろうという気持ちになるのは、なかなか大変なことです。今やこの先の進み方についてだけアドバイスされても、指針にはなれど自信を持つところまではなかなかいけないのではないでしょうか。
 なので、これまでの自分やその経験を肯定してあげる、というのは不安を和らげたり、前に踏み出す勇気を与える為には、かなり有効と言えるでしょう。誰しも、「今」まではどういう形でもどうにか生きてきているのですから、万人に届く幅広さもあります。


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ラベル:Funky Monkey Babys
posted by はじ at 17:48| Comment(0) | TrackBack(0) | J-POPレビュー男性(は行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月31日

今週の出張音楽コラム:7/31

 ニュース系メルマガ大手「忙しいあなたの代わりに新聞読みます」にて、毎週木曜日、音楽コラムを連載中しています。
 今週は、こんな内容を書いています・・・



・・・自分は暑さが苦手で、現実の夏は嫌いですが、
こうしたJ-POPに描かれるようなイメージとしての夏は大好きです。

たとえば、この夏の新曲、aikoの「KissHug」。
“夏髪が頬を切る”“通り雨カゲロウ”なんてフレーズが登場するだけで、
切なくて胸をかきむしりたくなるような「夏」が、心に立ち上がってきます・・・



この続きは、本日発行されたメルマガにて掲載中。興味のある方は、どうぞ読んでみてください。
ラベル:コラム
posted by はじ at 23:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 今週のコラム紹介。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月30日

20th Century「オレじゃなきゃ、キミじゃなきゃ」

オレじゃなきゃ、キミじゃなきゃ
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<いくつもの経験を経て、さらに熱い生きざまを>

 V6のメンバーのうち、年長組の坂本昌行・長野博・井ノ原快彦を指して20th Centuryというユニット名が付けられています。デビュー当初の頃はよくもう一方・年少組のカミセンこと森田剛・三宅健・岡田准一チームと分かれた活動をしていたように思いますが、最近はあんまり聞きませんでした。トニセンとしてシングルを発表するのも、2000年以来となるようです。

 楽曲は、ウルフルズ・トータス松本提供の、ちょっと青臭い青春を感じさせるもの。『今じゃなきゃ できないこと/信じて走れ』と、明確にクールさではなく熱さを選んでいますね。トータス松本本人が歌うともっと泥臭く粘り強くなるんでしょうけれど、そこはやはりジャニーズ、爽やかな味付けになっています。
 V6の最近の路線は、基本的にはずっと等身大路線を貫くなか、「グッデイ!!」「HONEY BEAT」といった爽やかアッパーか、「ジャスミン」「way of life」といった叙情系しっとりか、という流れ。今回も、流れ的にはV6で出しても問題なさそうな気もしますが、あえて年長組に絞って歌わせる意図、というのもあるんじゃないかなあ、とも推測します。

 歌詞を読んでいくと、熱さを感じさせるところからもわかるように、どちらかというと若々しい前のめりさがあります。しかし、その熱さは、『がむしゃらだった恋や/無邪気な笑い声や/奥歯で泣いたことが 今も胸に熱く』と、「過去」を振り返ったときに沸いてきています。
 『明日へ飛び出す/答えなんかなくても』というがむしゃらな意志も、『分かりはじめた自分を/大切にしたい』と経験から何かを得はじめたという気付きから生じているものだったりするわけです。

 つまり、この歌は、ある程度頑張ってきた、これからも熱さを失わないようにしよう、という節目の歌なのですね。
 そう考えると、年長組に絞っているのも、ある程度キャリアを積み年齢とともにそのスタイルも変わりつつある3人に重ねているのかなあ…と推し量ることもできそうですね。
ラベル:20th Century V6
posted by はじ at 02:16| Comment(0) | TrackBack(0) | J-POPレビュー男性(た行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月28日

KCO「春の雪」

春の雪
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<既存路線と分かれる方向性>

 globeのKEIKOによるソロプロジェクト。実は2003年にも一度ソロとしてシングルをリリースしていたりするのですが、今回はavexにての専用のレーベル「avex globe」からユニバーサルミュージックに単独で移籍しての活動となっています。なので、本格的にソロで動いていく、ということなのかもしれません。
 globeが長いこと不活発だったので、意識を入れ替える意味があったりもするのでしょうか…?

 楽曲は、globeとは意識的に変えているなあという印象。トランス系の打ち込みダンスチューンが多かったglobeに対し、やはり小室哲哉らしくデジタルで彩られてはいるのですが、無機的ではなくふんわりとした柔らかさを感じるサウンドになっています。
 こういうとなんですが、往年の鈴木あみ(「亜美」ではない頃の)が歌っていそうな印象ですね。

 タイトルも「春の雪」となっているように、歌詞のほうも叙情性が入ってきているなあと。
 『降りつもる雪と共に咲く』『少しずつ桜色が舞う』といった情景描写。また、『「お願い夜明けよ…あと少し 静寂に瞬間譲って…」』というセリフ、『あなたのわたし…わたしのあなた…』という想いの吐露など、globeでは排除されていた生っぽさや質感、等身大の感情を重視していることが感じられます。

 歌い方も、一音一音をはっきりと発音するように意識しているっぽいです。声質がどうしてもglobeを想起させますが、それでもできるだけ方向性を分けよう、として作っているのかなあ、と諸所を分析すると感じます。
 今後は、こうした方向性で活動を続けていくのでしょうか…
posted by はじ at 01:43| Comment(0) | TrackBack(0) | J-POPレビュー女性(か行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年07月27日

メルマガ、Vol.151発行。

メールマガジン≪現代ポップス雑考。≫
Vol.151 2008/07/27 発行部数:めろんぱん 446/まぐまぐ 234

<雑考バトン>
V6「蝶」
 〜ちょっと異色な方向性

<新着レビュー>
清水翔太『「アイシテル」』
 〜ふたつのレイヤーから放たれる愛の叫び


 ※メルマガについての詳しい説明は、こちらへどうぞ。
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2008年07月26日

関ジャニ∞「ワッハッハー」

ワッハッハー
ワッハッハー
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<ユーモアに彩られる中の、きっちりした首尾一貫性>

 シリアスにではなくユーモアで彩られたポジティブシンキングシンキングに満ちた、明るいムード満点の一曲。関ジャニ∞は、初期の地元・関西密着系から、うまくより広がりも需要もある路線へと切り替えてきていますね。事務所内のポジショニングとしても、シリアスでキメキメなKAT-TUNとは好対照で、はっきりとしたポジションを確立しています。
 で、ポジションが明確なせいか、込められたメッセージもきちんと焦点を絞ったものになっています。

 ポジティブメッセージソングって、けっこう整理されずごちゃっとしてしまいがちだったりします。
 そもそも誰に向けての言葉かはっきりしなかったり(目の前の「君」なのか、それとも「みんな」なのか)別方向の主張が混ざっていたり(今を生きるの?それとも遥かな未来を目指すの?とか、走り出すの?一歩一歩進みたいの?とか)あとは恋愛要素が微妙に絡んできたり…などなど。
 それでも、「いいこと言ってる!」というのは確かだったりするので、違和感なく聴けたりしちゃうものなんですけれど。

 その点、この歌詞はきちんとしています。テーマは言うまでもなく「笑顔」。悲しみや孤独はあるけれど、「僕」→「君」へ、そして『君が笑えば また誰かが笑うさ』と笑顔を繋げて、笑い飛ばしてしまおう。実にシンプルな内容です。

 ポイントは、無理に「答え」を出そうとしたりしていないこと。『この空の 澄み渡る青のよう悲しみが全部消えて/なくなればいいのに いいのに』と願っても、実際やることはひたすら笑うだけ。それじゃ気は紛れても、根本的な解決になってないじゃん!と感じる人もいるかもですが、でも、この曲はきっとこれでいいのです。
 ひとつは、ユーモアのあるキャラクターが持ち味の彼らだから、変に真剣な顔をして答えを導くよりも、ひたすら笑ってばかりのほうがらしいですし、特徴も出ます。ふたつは、ここで「笑う」以外の要素を持ち込んでしまうと、先に言った一貫性が崩れてしまう危険性が高いこと。テーマは「笑顔」なのですから。続きを読む
posted by はじ at 16:12| Comment(0) | TrackBack(0) | J-POPレビュー男性(か行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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