2008年09月03日

TUBE「蛍」

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TUBE
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<ちっぽけでもひたむきに命を燃やす姿に、自らを重ねる>

 90年代前半には夏の風物詩と呼ばれていたTUBEも、最近ではそこまでのパワーを感じさせることはなくなっています。それは、数々のヒット曲における、パワフルで健康的でまっすぐ…という特徴が、今はそこまで支持を得られないからというのもあるのかなあと個人的には思います。もうちょっと屈折していたり、傷がついていたりするほうが、共感を呼ぶのでしょう。
 やっぱり、現代のJ-POPでより重要なのは、「熱さ」ではなく「切なさ」なのだと思うのです。

 で、TUBE自身もその辺りをふまえているのかどうかは定かではありませんが、往年の名曲とは違った方向性を打ち出してきてはいます。4年前の「夏祭り」とかも、切ないシチュエーションを作って見せていたりしていましたし。
 「蛍」もまた、その儚さをモチーフに据え、『今日に汚されながら 明日に傷つきながら』懸命に生きようとするさまを描こうとしています。弱さの中にある強さ、とでも言いましょうか。『変えられない 宿命がある事/知りながら儚く光る』と、精一杯に輝こうとしている姿を見せることで、聴き手の心を揺さぶってきます。
 受け入れる、という感覚が、ひとつのキーワードですね。たとえちっぽけでも、それでも力の限りに生き抜こうという意志が、決して速くないゆったりと揺らぐサウンドのなかで、ひしひしと感じられるのです。『誰かのためでなく まして見返りでもない』なんてフレーズからは、強い決意が溢れているのを感じますよね。

ラベル:TUBE
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2008年08月07日

244ENDLI-x「kurikaesu 春」

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<自己表現手法の変遷と先鋭化>

 KinKi Kids堂本剛のソロワーク、最新型。
 彼は、もともとは本名の堂本剛名義で、「街」とか「ORIGINAL COLOR」といったアコースティック性の高い楽曲をソロで歌っていました。それが、ソロワークのプロジェクト名としてENDLICHERI☆ENDLICHERIという名を冠して活動するようになり、そして「ソメイヨシノ」に始まるシングル3作を発表しています。

 アイドルとしての自分じゃなく、ありのままの自分を見てほしい…ソロ開始時からそんな雰囲気は漂っていましたし本人も公言していたようですが、たとえば堂本剛でソロ作品を発表していた時期は、「飾りを捨て去る」ことに力を注いでいたように思います、いま考えると。だから、シンプルなアコースティック作品で心情を吐露するような形の作品が生まれていたんだろうなと。
 ENDLICHERI☆ENDLICHERIになると、表現方法が一気に変わっていきます。シンプルではなく、入り組んだ音楽性やパッと見では理解できない歌詞を並べるようになりました。これは、余計なものを捨てる、というフェーズから、「自分自身のオリジナリティを表現する」ことを意識するようになったからなんじゃないかな、と。自分にしか表せない世界を楽曲に創り出したい、そんな思いを感じるのです。

 今作も、断片的に繋げられたフレーズは、決してわかりやすい内容ではありません。キャッチーにならないようにならないように、と気をつけているようにも感じられます。
 わざと遠回しな言い方をしたり、句点を付けてみたり、「・・・」を多用してみたり、『Kurikaesu』とローマ字表記にしてみたり。

 ただ、観察と内面心理描写に終始していた「ソメイヨシノ」と比べると、同じ「桜」を扱った楽曲でも、『羽ばたいて/空 掴んで』などなど、言葉が若干外向きになったような気がします。あと、捻った表現ながらも、伝えようとしているというか…読み手を意識して書いている印象を受けました。個人的な感覚なので、これは何とも言えませんが。

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2008年07月30日

20th Century「オレじゃなきゃ、キミじゃなきゃ」

オレじゃなきゃ、キミじゃなきゃ
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<いくつもの経験を経て、さらに熱い生きざまを>

 V6のメンバーのうち、年長組の坂本昌行・長野博・井ノ原快彦を指して20th Centuryというユニット名が付けられています。デビュー当初の頃はよくもう一方・年少組のカミセンこと森田剛・三宅健・岡田准一チームと分かれた活動をしていたように思いますが、最近はあんまり聞きませんでした。トニセンとしてシングルを発表するのも、2000年以来となるようです。

 楽曲は、ウルフルズ・トータス松本提供の、ちょっと青臭い青春を感じさせるもの。『今じゃなきゃ できないこと/信じて走れ』と、明確にクールさではなく熱さを選んでいますね。トータス松本本人が歌うともっと泥臭く粘り強くなるんでしょうけれど、そこはやはりジャニーズ、爽やかな味付けになっています。
 V6の最近の路線は、基本的にはずっと等身大路線を貫くなか、「グッデイ!!」「HONEY BEAT」といった爽やかアッパーか、「ジャスミン」「way of life」といった叙情系しっとりか、という流れ。今回も、流れ的にはV6で出しても問題なさそうな気もしますが、あえて年長組に絞って歌わせる意図、というのもあるんじゃないかなあ、とも推測します。

 歌詞を読んでいくと、熱さを感じさせるところからもわかるように、どちらかというと若々しい前のめりさがあります。しかし、その熱さは、『がむしゃらだった恋や/無邪気な笑い声や/奥歯で泣いたことが 今も胸に熱く』と、「過去」を振り返ったときに沸いてきています。
 『明日へ飛び出す/答えなんかなくても』というがむしゃらな意志も、『分かりはじめた自分を/大切にしたい』と経験から何かを得はじめたという気付きから生じているものだったりするわけです。

 つまり、この歌は、ある程度頑張ってきた、これからも熱さを失わないようにしよう、という節目の歌なのですね。
 そう考えると、年長組に絞っているのも、ある程度キャリアを積み年齢とともにそのスタイルも変わりつつある3人に重ねているのかなあ…と推し量ることもできそうですね。
ラベル:20th Century V6
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2008年05月12日

東方神起「Purple Line」

Purple Line
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東方神起
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<ポジティブなメッセージに表れる「過剰さ」>

 実は当ブログ、倖田來未「LAST ANGEL feat.東方神起」を除くと、東方神起を取り上げるのは初めてです。別に避けていたわけではないのですが…自分でも、1度もなかったのか!とびっくりです。
 韓国出身の5人組男性ボーカル&ダンスユニット。日本のみならず、アジア全域に進出し人気を誇っている一方、デビュー以来メンバー全員で一緒に暮らしているという絆の強い一面もあるのだとか。
 日本デビューは2005年4月ですが、それから2007年までに早くも15枚のシングルをリリースという、超ハイペースな活動を行っています。

 さて今回は、ビートを強く打ち出したハードめなダンスナンバー。彼らにしても、またKやリュ・シウォンなどもそうですし、韓流アーティストの楽曲はどちらかというと甘かったり情が色濃かったりという印象がありますが、少なくともこの曲はそうではないようです。
 歌詞はとてもポジティブ。『奇跡を願っていても/自分の心が強くなくちゃ進めない』など、はっきりとした意志を持って進んでいこうという一貫した内容があります。特に『強い気持ちを持って 勝ち遂げてみせる』なんてフレーズは、「勝ち遂げる」なんて面白い言葉で意志を貫く姿勢を表現しているのが印象的です。
 こういうハッキリと「勝つ」宣言をするって、国内のアーティストはあんまりしないですよね。むしろ、「勝てなくてもor遂げられなくても」強い気持ちを持っていこう、みたいな形になる場合が多いんじゃないかなと。お国柄の違いが出ているというか、ドラマや映画なども包括した「韓流」ムーブメントの特徴である過剰さがこうした部分に出てきているんじゃないか、なんて個人的には考えてしまうのですが、どうでしょう。
posted by はじ at 00:21| Comment(0) | TrackBack(0) | J-POPレビュー男性(た行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月05日

TOKIO「青春(SEISYuN) 」

青春(SEISYuN)
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TOKIO
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<無頼な世界観の中で一人「信じる」>

 2006年の中島みゆき提供「宙船」のヒットを(明らかに)受けて、大物に曲を提供してもらう頻度が急上昇しているTOKIO。またその流れの中で、「ひかりのまち」そして「本日、未熟者」と、歌謡曲的なサウンドと、男くさいうねりのあるボーカルスタイルを押し出したものが増えています。

 で、今回は長渕剛による楽曲です。
 全体のメロディラインや歌詞、そもそもはじめの長い「Oh〜」のコーラスからして名曲「とんぼ」も想起させるパターンで、実に長渕らしい感じです。歌い方もまた、まさに男くさいがなった感じ。…でも今回は、特に例の「Oh〜」とかがちょっとパンチが足りないような気も。

 テーマは「青春」ですが、いわゆる爽やかな青春ではなく、独りでもがき傷つく青春を描いています。『言葉がつたないだけです どうかわかってくれよと』と訴えたり、『負けた者たちの泣き言は ひとひらの枯れ葉さ』なんて表現してみたりなど、実に無頼な感じ。
 そんなふうに苦しみながらも、いつかはきっと道が開ける…なんて救いも、記述されてはいません。「わかってくれよ」と訴えてはいても、そのうち届く、きっと伝わる、なんて甘い考えはないのです。

 そして、進むことを諦めるとか、立ち止まってみるとか、そういう甘さもまたありません。
 そのうえで、『信じるのさ 永遠と未来と明日を』と高らかに歌い上げるわけですね。あくまでも「信じる」だけで、本当に報われるかどうかはやはりわかりません。出口も救いも描かれない歌詞世界が、この高らかな宣言を際立たせています。ギャップができているからこそ、「永遠」「未来」「明日」なんてベタな言葉に血が通ってくるわけですね。
posted by はじ at 14:29| Comment(0) | TrackBack(0) | J-POPレビュー男性(た行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月14日

TOKIO「本日、未熟者」

本日、未熟者
本日、未熟者
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船山基紀 山原一浩 TAKESHI 久米康隆 TOKIO 中島みゆき オオヤギヒロオ
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<歌い手の方向性に合わせた提供と、提供者に合わせた歌い方>

 昨年、話題になりスマッシュヒットした「宙船」と同じく、中島みゆきの提供曲。と説明しなくてももう一発でわかるくらい、らしさが全開の一曲です。メロディラインとか、「宙船」よりも顕著なくらい。
 中島みゆきも楽しんで作っているんじゃないかなーと思えるんですが、どうなんでしょうね。彼女は、「地上の星」からこっちかなり空想的なモチーフだったりを使いながら、スケール大きくメッセージを投げかけてくる作風になっていますが、前回も今回も本人が自分で歌うだけでは作らないような、強気で豪快なフレーズが多い気がするのです。
 『野望はあるか 義はあるか 情はあるか 恥はあるか』なんかはまあアリだとしても、『わたくし本日、未熟者』という口上なんかは、ちょっと本人の路線とは違うように感じるんです。この前でも「ひかりのまち」を歌ったように、男気を匂わせるこのところのTOKIOのキャラクターに沿おうとしたり、彼らが歌う際の面白さを考えて入れているような。

 言葉だけを追うと、自称・未熟者が自問自答しながら『やさしい人をおろおろと探しているんです』という、ただそれだけの内容です。これ、すっごく暗く絶望的な歌にもなりそうなものですが、そうならないのはひとえに力強いメロディラインと、中島みゆき調に合わせた歌い方のせいでしょうね。
 嘆くのではなく、未熟だからこそ気をしっかり持って死に物狂いで生きていこう!みたいな感情が(ひとことも書かれていないのに)漂って感じられるのは、そのせいでしょう。

 ちなみに、中島みゆき調は、1.骨太な声、2.あえて濁るような力の込めた歌い方、3.伸ばしの音の強調、この3つを押さえるとけっこう近付きます。
 1はわかるとして2と3についてですが、サビのラスト『わたくし本日、未熟者』の部分で説明すると『未熟者』⇒「み゛ぃ〜じゅ〜く〜もの〜」…という感じ。リズムがその前より前倒しになる「み」が気合の入るぶん濁り、最後の伸ばしも拍の頭で「お」をもう一回発音するくらいの勢いで当てています。
posted by はじ at 03:50| Comment(0) | TrackBack(0) | J-POPレビュー男性(た行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月19日

テゴマス「キッス〜帰り道のラブソング〜」

キッス〜帰り道のラブソング〜 (通常盤)
テゴマス zopp h-wonder CHOKKAKU 伊藤アキラ Mark Davis 長岡成貢 田辺恵二
ジャニーズ・エンタテイメント (2007/05/16)
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<言葉の選び方に見る「等身大らしさ」「微笑ましさ」>

 ソロで活動している山下智久と同様、NEWSメンバーの手越祐也と増田貴久のユニット、テゴマスの2ndシングル。前作「ミソスープ」に続き、ハートウォーミングな雰囲気が漂っています。

 歌詞は、修二と彰「青春アミーゴ」山下智久「抱いてセニョリータ」を手がけた新進の作詞家zopp。今回は、恋人同士の何気ないやりとりを描いているので上記の2作とはちょっと方向が違いますが、でもこっちはこっちでなかなか巧みだなあと思う点がありまして。

 たとえば、『「もしも明日 世界がなくなったらどうする?」』という「僕」の質問に、「君」は言葉では答えず、「僕」の腕をつかむだけです。この仕草自体が「僕」への気持ちを明確に表してはいるわけですが、具体的にどんな想いでそうしたのか、ということは明示されません。
 一緒にいたい、と考えたのかもしれないし、「僕」も自分もなくなってしまうと想像して怖くなったかもしれないし、あるいははもっと別の感情がそこにはこもっているのかもしれない。聴き手は、あれこれと想像を膨らませることができるわけです。

 2コーラスの別れ際の「君」の場合は、『ほっぺたふくらませて 手を離して 「もう行くね」』という動作だけが描かれています。ここでも、聴き手は「君」がどうしてそう感じるのかは「僕」と同じように類推するしかできないわけで。
 たとえばここで詞の上に「不満がある」「怒っている」「寂しい」と書いてしまうと、聴き手は「君」の気持ちを把握して、「僕」の視点の外側に出てしまう。感情移入がしにくくなってしまうと思うのです。
 「君」のことを振る舞いから知ろうとする「僕」から得られる情報しか、ここには描写されていません。ミクロな視点に徹し、恋のドキドキ感を聴き手にも入り込ませようとしているんだろうなあ、という意図を感じるのです。…でも「君」は明らかに「僕」に好意を持っているとわかることばかりなので、安心して見ていられもするんですが。このあたりは、あったかムードを出すためのバランスですね。

 「キッス」というタイトルは、「キス」「kiss」ではなくこの表記にしているのも、意味があるのでしょう。曲中では特に「ッ」が入るべき、というようなメロディに乗っているわけではないですし。
 単語の持つ意味は同じでも、「kiss」と英語表記にするとちょっとかっこよくキメている感じになりますし、あえて「くちづけ」「接吻」などと言ってみると、また雰囲気が変わります。で、「キッス」だと、軽い、ちょっと子供っぽい印象を受けるものです。つまりはそこがポイントで、軽さ、幼さを出したかったんじゃないかなと。
 この歌は、かっこよくキメる!という歌ではなく、初々しい恋人達の微笑ましい雰囲気を見せる、そういうスタンスで作られたのでしょう。帰り道というシチュエーションや一人称に「僕」を選んでいるという根幹のところから、『ギュウっとしたね』『ドキドキ止まらない』という言い方なども、初々しさを感じさせるフレーズです。こういった一連の表現があるから、『世界中を 敵にしても 君を守るよ』なんて強い言葉も、どこか微笑ましい純粋さが香ってきたりするわけで。続きを読む
posted by はじ at 19:07| Comment(0) | TrackBack(0) | J-POPレビュー男性(た行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月21日

タッキー&翼「×〜ダメ〜」

×~ダメ~ (通常盤)(ジャケットC)
タッキー&翼 min-hwa 前嶋康明 TAKESHI 森元康介 CHOKKAKU 滝沢秀明 多胡邦夫 家原正樹 今井翼
エイベックス・マーケティング (2007/04/18)
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<非日常へとトリップさせるための「ツッコミどころ」「やりすぎ感」>

 『ダメ ダメ ダメ ダメ ダメ ダメ』
 連呼すること、6回。普通の曲だったら2回くらい、繰り返してインパクトを出そうとしても4回あれば充分かな…という気がするのですが、そこをあえて、6回。ものすごく強烈です。なぜか聴いていて心配になってくるほど。

 とにかくこれだけでもご飯が食べられそうですが、ダメ連呼以外にもこの曲は見どころがたくさん。『I'm sick tell you(アイシテル)/愛してる My real(マリア)』…と、英語の読みをわざわざ日本語に合わせてるんですね。多少の文法は無視してまでも。いやはや、なんというか、凄いです。
 …でもこれ、実は過去にも「One Day,One Dream」ですでにやっていたりするんですけどね。またやるのか!シリーズ化なのか!しかも、作詞の人は別だし!こんな特殊も特殊なやり方で複数の人が書いているってのは、タキツバの方向性としてこの手法が推奨されているのか…

 やー、前回のレビューではひとすら大爆笑していましたが、2回続いてどうやら本気でこういうのを売り出しているとなると、けっこう本気でこの手法の効果を考察せねばという気になります。そもそもアイドルという存在についても、以前よりはあれこれ考えるようになっていますしね。
 そもそも彼らの場合、今回の楽曲がレアケースだというわけでもないわけです。「Ho!サマー」のタイトルからしてのテンション、「愛想曲(セレナーデ)」のちょっと間違っている感もある耽美調、そして各曲の振り付けなどを見ても、かなりツッコミどころの多いことばかりで。

 ここで、何度か書いているアイドル論を軽く復習しましょう。
 アイドルという存在は、本来は「非日常」、遠くにある憧れの対象としてあるものでした。しかし、SMAP以降の90年代のジャニーズは、「日常」路線、等身大のキャラクターを前面に出していきます。
 それはおそらく、「遠い憧れのカッコイイ存在」よりも「身近なところにいる何気ない優しさをくれる人」のほうがステキだ、というような時代の要請によるものだったのでしょう。社会で見れば「3高」なんて言葉が流行ったバブル時代の終焉があり、女性の社会進出が進み、「面白い人」が好感ポイントの上位になり…音楽界隈で見てもアーティストがトークする形式の音楽番組が増加する、などなど。理想の男性像の主流が、「特別な憧れの存在」から「分かり合える存在」へと移ってきているという仮説は、それなりに説得力があるかと思うのです。
 で、その流れは今も脈々と続いているわけですが、近年はさらに好みが拡散・多様化する時代になってきたこともあるのか、理想の男性像、そしてそれを忠実に実現しようとするジャニーズの路線もまた、多様化してきているわけですね。関ジャニ∞のようなおもしろキャラ&歌謡曲路線、KAT-TUNのようなクール寄りの楽曲を見ると、本当にそう感じます。
 そして修二と彰「青春アミーゴ」やこのタッキー&翼のような、昭和アイドル歌謡への回帰を感じさせる路線は、「憧れの存在」、偶像性が再び求められていることの表れでもあると思うのです。

 上記の文脈で考えると、タッキー&翼のスタイル、ベタさツッコミどころの多さは、きちんと意味があると考えていけます。あえてベタな曲調や振り付けにしているのは、「テンプレをなぞる」ことでより「アイドルらしさ」というイメージの輪郭を強めようとしているのではないか。同時に、パロディ的になることでユーモアも漂わせたり、上の世代の郷愁を煽ったりにも繋がっているのではないか…と考えたりするのです。続きを読む
posted by はじ at 10:56| Comment(2) | TrackBack(0) | J-POPレビュー男性(た行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月04日

TOKIO「ひかりのまち」

ひかりのまち/ラン・フリー(スワン・ダンスを君と)
TOKIO 甲斐よしひろ 西村智彦 坂井紀雄 TAKESHI 久米康隆
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<シチュエーションに見る「レトロな恋人像」>

 甲斐よしひろが提供した、かなりレトロさの入り混じるミディアムロックチューン。
 前作が、中島美幸提供で大きな話題になった「宙船」でしたが、今回も引き続き大御所の提供曲+渋く骨太な印象ある楽曲という感じで、流れができています。
 少ししゃがれさせて力強い歌いっぷりは、ジャニーズではこの長瀬智也がもっとも適任でしょう。「宙船」で見せたこの特性を今回もふんだんにアピールしています。

 とりあえず男臭さがぷんぷんするわけですが、単純に曲や歌い方だけでなく、歌詞にももちろんそういう印象を与えるための要素はあるはずで。
 まずわかりやすいのは、「僕」と「君」じゃなくて「俺」と「あいつ」だったり(しかも「彼女」と言ってみたり)するところですね。実際には、恋人同士の男側は「僕」「君」を使うより「俺」「おまえ」を使うほうが多いような気がしますが、ポップスの世界はそうではありません。不思議なものです。
 また、『でも気がついたら 浴びるほどの愛をくれた/まばゆい瞳のあいつが 突然いなくなっていた』なんてシチュエーションも、ちょと古びた時代を感じさせるものです。そして、「あいつ」のことをいなくなるまで放っておいてしまう「俺」と、『なんにも告げず』出ていってしまう「彼女」。こういうタイプのキャラクターが、最近あんまりいないタイプなんですよね。

 まず男側。「相手がいなくなってから、わかってあげられていなかったことに後悔する」というパターンは、これは多いパターンです。あの時ああしていれば、とか、もう一度やり直したい、とか言ってみたり。
 でも、この曲の「俺」は、そうした後悔の感情はまったく描かれていません。もちろん、『お前の光さえぎったのは 俺だったのか』というような述懐があったりするので、おそらく後悔はしているのでしょう。でも、それは明確に描かれない…というか、楽曲の中で主張されない。
 メインに据えられているのは、「おまえ」がいなくなった事実と、「おまえ」がいなくなってからの部屋の描写です。寂しいとか哀しいとか、そういった心情は述べられない、でも『いないのは 俺達だけ』というつぶやきに、そうした感情は透けて見ることができるわけでして。
 多くを述べない中に心情を込める、「男は背中で語る」という言葉とも繋がるようなこうしたハードボイルドな描かれ方は、楽曲のレトロさ・男臭さを強めていると言えるでしょう。

 また女性側。自分の気持ちを「俺」に伝えないままに別れを選ぶ、この行動にも「イマドキでなさ」があるように感じます。
 現代の恋愛は、「お互いにわかり合う」ということが大きな命題になっています。気持ちを通じ合わせるのが恋愛であり、理解しあっていないのは彼氏彼女としていけないことだ…そんな、前提ともいうべきものになっているように感じます。
 でも「彼女」は、何も言わずに「俺」のもとを去ります。もっと自分の抱えている不満か何かを知ってもらおうとせず、『逃げるように』。
 そもそも、「彼女」は元は『浴びるほどの愛をくれた』とあります。「俺」の描かれ方から見るに、これも一方通行、ただ与えるだけの愛情だったんじゃないかなあ、と推測できそうです。無償の愛は素晴らしいものですが、相互理解という面はありません。
 こうした、「通じ合っていない」恋人の形は、あまり現代的とは言えないでしょう。イーブンじゃない不器用で不恰好な関係というのは、やはり仁侠映画とかそういう種類のものと親和性があるように感じます。一昔前、昭和の匂いがしますね。

 楽曲そのものは、演奏面でもっとうねりがあるといいのになあ…と感じますが、歌詞を分解していくと、「心境をべらべら語らない」「前世代の恋人の形」という面で、じゅうんぶんなレトロさが醸し出されているなあと思うのです。
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2007年06月21日

tetsu「Can't stop believing」

Can't stop blieving
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<ソロの中で堂々と開放される明るさ・ポップ性>

 L'Arc-en-Cielのベーシスト、tetsuのソロシングル。彼は2001年よりTETSU69名義でたびたびソロ活動を行っていて、4枚のシングルを出しているので、ソロとしてはこれが5枚目。ですが、名義は今回あhシンプルな「tetsu」になっています。何か心境の変化があったのでしょうか。

 ラルクというバンドはメンバー全員が作曲するなかなか稀有な人々で、それぞれに味がありつつも、「ラルク」としてちょうどいいバランスになっているんですよね。
 その中で、tetsuの作る楽曲は、基本的にはオーソドックスなスタイルにキャッチーでポップ寄りのメロディラインが多い傾向があります。シングル曲を挙げると、「DIVE TO BLUE」「Driver's High」「STAY AWAY」「READY STEADY GO」「Link」などなど。こうして見てみると、上記の主張にもうなずいてもらえるのではないでしょうか。

 そういうわけで、今回のシングルはポップで爽やか、明るめのロックチューンになっていて、非常に彼らしいという印象を抱きました。
 歯切れの良いギターリフがとてもキャッチー。…ながら、そこにグイグイと存在感を持って絡んでくるベースラインが聴こえて、実にtetsuらしいなあと。この人のベースラインは本当にフリーダムで、ラルクの楽曲でもベースだけ聴いていても飽きない感じだったりします。

 ボーカルはヘタではないですが、大きな特徴もなく。経験もそれほどではないからか、新人バンドのボーカルのような初々しさも感じます。
 そういえば、全体的に新人バンドっぽい。勢いがあって、『眠れない夜は星空見上げて/輝く星座のメロディー聴こう』なんて甘いささやきを歌っちゃうところとか。

 彼のセンスというのは、メロディだけでなく言葉においてもポップに軸があるんだろうなと思います。ラルクでは、kenの作る楽曲やhydeの詞の世界観などは、往々にして退廃的な面があるわけで。しかも、それがラルクらしさにも繋がっているので、あんまり我を強く出せないんじゃないでしょうか。だから、彼の本来持っているポップ性は、こうしてソロで発散しておきたくなるんでしょうねー。
 しかし、『風の中で光集め未来見つけたいから』なんていかにもな言葉を歌ってのける人があんなに変態的なベースを弾くというのは、考えてみると凄い話です。
posted by はじ at 02:21| Comment(0) | TrackBack(0) | J-POPレビュー男性(た行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月24日

テゴマス「ミソスープ」

ミソスープ (通常盤)
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テゴマス zopp Shusui Stefan Aberg 下地悠 中西亮輔 H.U.B. 渡辺拓也 清水昭男 川端良征
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<親子愛をテーマに据えるリスクと、それが選ばれた明確な理由>

 NEWSメンバーのうち2名によるユニット。名前は手越祐也と増田貴久の頭をとってのもの、というところまでは知っていました。
 「ミソスープ」というタイトルが非常にインパクトあり、確かに母親の愛情がテーマになっているから味噌汁なのはいいとしてなんでわざわざ英語?と疑問視している方は多いでしょうし、自分もそこについて語る気満々だったんです、が…
 記事書くにあたり改めて情報を集めてみてびっくりしました。もともと、スウェーデンに進出する話があって、それで日本でのリリース前にTegomass「Miso Soup」として先に発表していたんですね(Wikipedia参照)。もともと外国向けを意識していたのであれば、納得です。

 そうかー。だからテーマも恋愛とかじゃなく親子愛なんだなー。
 「ミソスープ」という題名の前に、「味噌汁」「母親」という題材がそもそもどうなんだろう、と感じていたんですが、まず始めに素朴な日本文化をアピールするみたいな意図があったわけかー。
 親子愛というと聞こえはいいけど、男性が母親のことを語りすぎると女性にとってはどうしても「マザコン」的な印象を抱かせてしまいやすいものだし…女性ファンにもっとも注意を払うべき男性アイドルにおいてこのテーマはリスク高いんじゃ…と疑問視していたんですけど、なるほどねー。
 まあ、親子愛そのものは決して悪いものではないし。今は社会的にもジャニーズ的にも押しどころは多様化しているし。『一人の味にも 慣れたよ/でもなんか 疲れたよ』みたいな、現代っ子のたしなみのようになってきつつある、重過ぎないけどそこはかとない孤独感を描いているし。リリー・フランキー「東京タワー」もヒットして、「母親大好きな息子」が市民権を得たようなところもあるし…それで今ならリスクは少ないと判断して新方向として打ち出したのかなーとか想像を膨らましていたんですが、そうかー、スウェーデンが先にあったのかー。

 あと、後半、『いつでもここにいるから 帰っておいで』と明らかに母親側視点での呼びかけが入っていたりします。前半では母親のセリフは「」付いていたのに…こういう視点の混在はあんまり好きではないんですが、でもここ、曲のほうは転調して、コード進行もここ独自のものに切り替えて、雰囲気を変えてきているとこなんですよね。これなら別の立場で歌っているんだ、と感じられますし、ちゃんと考えている感じです。
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2007年01月18日

橘慶太「道標」

道標 (通常盤)
ポニーキャニオン
橘慶太 , Koma2 Kaz

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<王道のメッセージの中に、オリジナリティへの欲求が顔をのぞかせる>

 というわけで、w-inds.ボーカルの橘慶太がソロデビュー。
 winds.がダンス・ヒップホップユニットであるのに対し、この曲はミドルテンポのバンドサウンド。そして本人の作詞と、方向性はある程度違ったものになっているようです。音域も、一般人よりはかなり高いですが、winds.の超ハイトーンほどではなく、少し落ち着いて歌えている感じ。

 一般に、バンドやグループのうちの一人がソロで楽曲を発表する場合、表現される世界はより個人的な内容になる傾向があります。よりパーソナルな内容の曲世界を構築しようとしやすいのですね。で彼の場合も、自分で詞を書くというのはやはりそうした一個人を表現する、という要素になります。
 ただ、詞の内容は、それほど個人的なものではなく、一人称が『僕ら』となっているように、自分自身の主張というよりはもっと広い、周囲を巻き込んだメッセージソングになっているなあと。ソロをやってみたいと言う気持ちはあったのかもしれませんし、自分の言葉で歌ってみたいという気持ちもあったのかもしれませんが、自分の世界を突き詰めてみたい、ということではなさそうです。…まあ、まだ若いしそこまでは早いのかなあ。ソロを続けていくのであれば、そのうちそんな方向性になっていくかもです。

 なので、詞は特に個性的というほどではありません。いわゆるポップスの王道。『ココロ』をカタカナにする辺り、いかにも「歌詞!」って感じです。もしかしたらユニットでは最近わりと耽美な傾向があったので、そうじゃなくナチュラルな言葉で歌いたい、という思いがあったのかも。
 ベースはシンプルですが、『雁字搦め』とか『シンメトリーな生き方』とか『隘路を駆け抜けよう』とか、使う単語の端々に難しめの単語がちらほら。オリジナリティを出したい!という気持ちが垣間見えて微笑ましいですが、でも「隘路」て。もしかしたら歌詞に盛り込んだのは彼が初めてかもしれませんが、さすがに聴いている人は歌詞カード見ないとわからないでしょう。『藍色に輝く空に』というフレーズもあるので、韻を踏んだのかなーと思いつつ全然場所が違いますしね。

 そんなわけで、いいこと言ってはいるんですが、平凡と奇抜で極端だったり、メロディへのはめ方がちょっと不慣れなところがあるかなと。でもまあこんなもんでしょう。いろいろ考えて詞を書こうという気持ちは感じられるので、これからに期待です。
 この方向だと、w-inds.本体でも詩を書くということはなさそうかな。
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2006年11月24日

TOKIO「宙船」

宙船/do!do!do!
ユニバーサルJ
中島みゆき,TAKESHI,HIKARI,船山基紀,352

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<見下ろす視点ではなく、横から呼びかける視点からの叱咤激励>

 10年選手のTOKIOですが、ここにきて中島みゆきの楽曲提供/人気を博したドラマ「マイ☆ボス マイ☆ヒーロー」の主題歌ということで、大きなヒットにつながりました。

 曲は、とにかく中島みゆきそのまま。アレンジはもちろんポップですが、メロディは歌謡曲だし歌詞も『その舟を漕いでゆけ おまえの手で漕いでゆけ』とか『すべての港が灯りを消して黙り込んでも』とか、そりゃ「地上の星」も髣髴とさせる内容でいっぱいです。
 長瀬智也の歌い方も、もともとのものもあるんでしょうけれど、やっぱり意識して真似ているような気が。やや粘っこめで、軽くコブシもきいていて、その後の伸ばしが朗々としていて。

 『その船は自らを 宙船と忘れているのか』と、「おまえ」の乗っているその船は空へと浮かび上がるためのものだと教える。そして、『おまえが消えて喜ぶ者に おまえのオールを任せるな』と、自分自身の力で宙へと向かうことを説いています。
 これ、中島みゆき本人が歌っているとすると、きっとそれは天からの啓示といった趣で、「おまえ」をはるか遠くから見守る「神の視点」からの呼びかけとして聴こえるものでしょう。しかし、長瀬智也が歌う今回の場合は、ちょっと違っていて。歌い方は似せているし、言葉は強い調子ではあるものの、上から見下ろす視点ではなく、船を漕ぐ「おまえ」と同じ視点、共に宙へと登っていこうとする者の視点からの言葉であるように感じられはしないでしょうか。
 たとえば、もし中島みゆき本人がドラマ主題歌として自ら歌っていたら、それはそれで面白そうですが、ここまでのヒットにはならなかったんじゃないかなあと。やっぱり「船を自分の手で漕ぐ者」と同じ、等身大の視点だったからこそ、共感を呼んだのではないかと考えたりするわけです。
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2006年11月18日

タッキー&翼「Ho!サマー」

Ho!サマー
エイベックス・マーケティング・コミュニケーションズ
タッキー&翼, 羽場仁志, CHOKKAKU, 滝沢秀明,宮崎歩

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<歌謡路線は維持しつつ、哀愁調は別に任せて夏らしくポップで明るい雰囲気に>

 前作「Venus」から、明るさ・ポップさを感じさせる作風が続きました。ベタなアイドル歌謡的センスはもう当初からの路線で、ハタから見ているとツッコミどころ満載なんだけど、というめくるめくな感じ。

 昔からの古きよきアイドルポップスの伝統を正当に受け継いでいた彼らなんですが、しかし去年くらいから別ユニットでこの系統の路線がヒットを連発しているのは、トラジ・ハイジ「ファンタスティポ」修二と彰「青春アミーゴ」山下智久「抱いてセニョリータ」と挙げるまでなくはっきりとした流れになっています。
 もとからこうした、どちらかというとマイナー調の歌謡ポップスを歌っていたのはこのタキツバなんですが、このところの2曲の流れを見ると、とりあえず他ユニットでこのブームが燃え上がっているため、歌謡色はそのままに明るいポップな作風にシフト気味なのかなあという印象です。

 「ズン・チャチャ・ズン・チャ」のリズム、女声コーラスの入り方、サビのコードの動きとか、いかにも「夏の海」な曲調。確か「サーフなんとか」っていうようなカテゴリがあったような。その土台をもとに、ジャニーズらしいジャンジャンバンバンと賑やかなアレンジになっています。
 『恋はサーフィン』からの韻踏み、『プリーズ、プリーズ、ミー』みたいな歌詞の書き方がもうアイドル歌謡そのもので、その中にも『青い果実 微熱の風』とかちょっとタキツバらしい表現が混じってもいたり。ちゃんと耽美な雰囲気も忘れていないなあと思ったんですが、それだったら『渇いた心 暑い夏の仕業?』は「熱い」を当てておくべきだったのでは。「暑い夏」より「熱い夏」のほうが見た目的にカッコイイですよね。

 しかし、この夏を楽しむ魅惑のサマーチューンでありながら、『あの夏の日…きっと忘れない』っていつのことなんだろう?と疑問が。ここにも今JPOP界に吹き荒れとどまるところを知らない「郷愁」風味が。やー、こういう曲は「まさに今この夏のステキな恋!」みたいなノリで完結してくれるべきものだと個人的には思うんですけどねー。今の時代はこのフレーズ入れたほうがウケるのはよくわかるんですが、ちょっと残念だなあ。

 ところでタイトル、「Ho!」よりも「Oh!」のほうが合うんじゃ?と考えた人は数知れずいるかと想像しますが、きっとすでにKinki Kidsが「夏の王様」を歌っているからあえて変えたのかなあ、と考えています。あと「Ho!」とか言ってそれがオッケーで通るキャラも、男性アイドル界を見渡してみても彼らくらいのものなので、そういう意味では差別化ができてよかったのではと。
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2006年10月31日

Dir en grey「凌辱の雨」

凌辱の雨
フリーウィル
Dir en grey,京

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<絶対的な力の存在、そしてその前で身悶えもがきほとばしる感情>

 もしかしなくてもディルを取り上げるのははじめてですか。一度くらいは書いておかないとね。

 最近また着々と勢力を拡大しつつあるいわゆる「ビジュアル系」バンドですが、最隆盛を誇った前世紀末にメジャーデビューし、以来その中でも極北の立ち位置で活動を続けてきました。La'cryma Christiも解散宣言を出した今、当時から「転向」せず自らの方向性を守っているバンドはこことJanne Da Arcくらいでは。
 まあ、「ビジュアル系」っていう括りは不満に感じる人も多そうですし、じゃあ明確な基準ってどこなのよ?というと話がややこしくなります。ビジュアル系って言葉が嫌がられるのは、「白塗りメイクしている人たち」という、楽曲の評価とは直接は関係ない部分での揶揄を感じるからではないでしょうか。なので別の定義を作るとなると、ひとつ基準にできそうなものは「美学」の存在でしょう。ラブソングは愛を、メッセージソングは主張を歌に込めるのに対し、楽曲に独自の世界観による「美学」を構築し表現する一派が、いわゆるビジュアル系。だから、曲を聴くファンは、描かれる感情に「共感する」というよりは「共鳴する」…という見方はどうでしょうか。

 で、単に「化粧する人たち」という先入観ではなくこの「独自の美学を歌で表現する人たち」と前段を変えると、何かとひとくくりにされがちなビジュアル系の方向分けもわかってきます。
 たとえば自分の場合、Dir en greyのデビュー時は、あんまり惹かれませんでした。どちらかというとMALICE MIZER(ただし、Gackt在籍時のみ)やLa'cryma Christiのほうが好きだったんですね。マリスとラクリマもだいぶ違うことは違いますが、方向としては耽美・幻想・物語といたキーワードが当てはまりますでしょうか。
 で、Dir en grey、あるいはPIERROTなんかは、破滅・露悪・グロテスク・狂気といった、まったく逆のドロドロした「美学」があります。さらに言えば、だいぶ昔にPIERROT「Smiley Skeleton」の項で書きましたが、PIERROTは破滅の後に浄化・再生を感じさせるアルマゲドン的思想が見えるのに対し、Dir en greyはひたすら人間の暗部を抉り出し、暴き立て、その行為でしか得られない何かの美学を見出そうという姿勢が感じられます。
 これ、今では理解できますが、やっぱりなかなか「共鳴」はできないかなあ。「JEALOUS」「【KR】cube」あたりはけっこう好きだったりしましたが。


 ずっしりしたテンポとサウンド。塗り込められるような音圧は、そのまま『生温い雨』を表しているかのようでもあります。べっとりとしたこのイメージは、もしかしたら「雨」=血、なのかもしれないなあとも思ったりしてしまいます。このバンドならありえない話ではない。
 詞から明確なひとつのストーリーを想像しようとすると難しいです。「雨」とあるのに『祈りを夕日にかかげ』たりと、全体的な整合性よりも各フレーズの響きを感じとることを優先したほうがよさそうです。『あやまちに埋もれてゆく』『アナタニハスクエナイ』『It is then the proof of sadness,caused by absolute justice』などなど、次々に繰り出される独特のフレーズは、どれも「喪失感」につながっているのがわかります。ただ、喪失感といっても、はかなく散って消えていくといったおぼろげなイメージではなく、何か大いなる力/壁によって支配され縛られ、『激情に狂い嘆き』身悶えるような強く激しい感情が渦巻いているわけですね。
 ま、実際に聴けば絶叫に次ぐ絶叫が響き渡っているので、激しい感情が込められているなんてことは明白なんですけどね。
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2006年02月20日

タッキー&翼「Venus」

Venusエイベックス・マーケティング・コミュニケーションズ
タッキー&翼, 羽場仁志, CHOKKAKU, 滝沢秀明, 酒井ミキオ, 小幡英之, 今井翼, 小林和子, 前嶋康明

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<ラテンよりもラテンらしい歌謡テイストの上に花開く、めくるめく異国世界のイメージ>

 前回のシングル「仮面」のレビューで“SMAP、KinKi Kids、V6、嵐、NEWSといった「等身大さわやか路線」が90年代ジャニーズの方向でしたが、最近は関ジャニ∞やこのタッキー&翼といった、こってりした世界観もまたじわじわと盛り上がってきています。”と書いたわけですが…はじめにその方向性を打ち出したこのタキツバより先に昨年トラジ・ハイジ「ファンタスティポ」修二と彰「青春アミーゴ」と企画単体ユニットに先に火がつく、という事態が起こりまして。
 おかげで、今回のこの曲スマッシュヒットは、結果的にその勢いを借りたみたいな形になってしまってますねー。さかのぼっても、「愛想曲(セレナーデ)」 「One Day,One Dream」 「夢物語」と、ずっとこういう路線の曲を出しているんですよ、と声を大にして言いたい。

 まあ今回は曲が真にキャッチーなメロデイの哀愁調なうえ、インパクトのある振り付けも重なっているのが大きかったんでしょう。しかも真似しやすいし。「青春アミーゴ」のヒット要因として考えられる部分をほぼすべて受け継いでいるし、そりゃヒットもするわと。

 曲は、これでもかというほどのラテンムード。本場のラテンというよりは、これまで日本歌謡曲で「ラテン」として作られてきた曲のテイストから、現代のポップセンスに合う部分を残らず凝縮した感じ。日本人にとっては、カレーライスこそがカレーなのと同様に、この曲の雰囲気こそがラテンなんですね。まあ、そこまで大元とズレてはいないでしょうけど、民俗音楽特有の「汗」の匂いはやっぱりないですよね。キレイに仕上げられてます。

 詞もしかり、「異国の地」のイメージを喚起させる言葉のオンパレードです。『砂漠』『蜃気楼』など熱い国を想起させる言葉が多いですが、中心になるような特定の物語があるわけじゃないんですね。だって『シルクロード』は北半球、『サザンクロス』は南半球のものですしね。そういう細かいことは気にせずに、めくるめく「異国情緒」の雰囲気を楽しむのがこういう曲における作法です。
 出てくる宝石の種類も『真珠』だったり『琥珀』だったりしてますね。もはやヨーロッパぽくない文化ならなんでもアリです。…ただし「Venus」はローマ神話ですけど。もはや文化ごった煮状態。それでも「ラテン歌謡」という日本の音楽文化の中では一体となって、実にポップに響いてくるんだから、いやはやすごいっすね。


 もはや21世紀の少年隊、と呼んでも過言ではなさげですねー。最近の男性ユニットの傾向から見ても、再び少年隊「仮面舞踏会」的な「非日常世へ誘ってくれる」アイドル楽曲が、そしてその歌い手が求められているようです。
 と言ってももう一方の「身近な存在」路線も廃れてはいないわけで、だから彼らもカップリングでのそれぞれのソロは親しみやすい雰囲気の曲を歌っていたり、対抗勢力としてWaTも登場してきたりしているわけで。やっぱり現代はどんどんニーズが多様化しているよなあと感じます。
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2005年09月14日

DEPAPEPE「SUMMER PARADE」

SUMMER PARADE
ソニーミュージックエンタテインメント
DEPAPEPE, MICHEL S.KAWAI, 中村太知

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<インストで印象を残すためには、どうしたらいいか?>

 アコースティックギター二人組による、インストゥメンタルナンバー。ちょっと話題になりましたよね。歌詞がないのですが、まあ特別編ということで。

 なかなかこうしてインストをやるアーティストって出てこないですよね。それってやっぱり、人間の声というものが優れた楽器なんだということを表しているのだと思います。そこに意味も持たせられるわけですし。
 特にJPOPというのは、街角やCMなどで断片的に流れたその一瞬で聴き手の耳に印象を残す必要があるので、そうするとやはり「声」がないとインパクトに欠ける、ということはあるのではないかなと。
 この「SUMMER PARADE」を聴いた限りでは、やはりインストとはいえ(だからこそ?)全体的に音がとがって、印象に残りやすい響きになっています。夏っぽい曲調のせいもあるかもですが。角がない柔らかいギターだと、それはそれで味があるものなのですが、きっとシングル切るほど売り上げを見込めたりはしないだろうなあと。

 しっかりしたメロディラインがあって、歌も乗せようと思えば乗せられそうです。ただし、かなりざっくりとした感じなので、長い文になっているフレーズは乗せづらそうです。最近は断片的な言葉よりもちゃんと文になっているタイプの歌詞が多いので、それとはちょいと違う種類ですね。
 もしかしたら、言葉がないぶん、短めで覚えやすい旋律にしているのかもなあと思いました。同じパターンが頻繁に繰り返されて、そこで聴き手の記憶に残ることを期待しているのかもしれません。

 とりあえず、音だけで「さわやかな夏」っぽさを表現できてますよね。言葉がなくても、旋律やコード、あるいは演奏力だけで、イメージを音楽にすることは可能なんですね。どんなリズムが、どんな響かせ方がそうした印象につながっているんだろう、と研究していくにはいい題材です。はい。
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2005年06月26日

タッキー&翼「仮面」

仮面/未来航海(ボーナス・トラック1曲収録)
エイベックス・マーケティング・コミュニケーションズ
タッキー&翼, 小幡英之, 鈴木雅也, 森元康介, 田形美喜子, CHOKKAKU, TAKESHI, 久保田光太郎

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<「非日常的」「手の届かない」「憧れ」の存在としての、正統派アイドル像>

 SMAP、KinKi Kids、V6、嵐、NEWSといった「等身大さわやか路線」が90年代ジャニーズの方向でしたが、最近は関ジャニ∞やこのタッキー&翼といった、こってりした世界観もまたじわじわと盛り上がってきています。トラジ・ハイジ「ファンタスティポ」なんかも、ディスコ色溢れるキラキラした曲でしたしね。

 見て取りやすいのは、詞の立ち位置の違いです。上に挙げたような「等身大」路線のみなさんの歌というのは、どこにでもいるような男の子が主人公に据えられた歌が多いのに比べ、彼らタキツバ(うちの妹はそう略していました、確か)は前回の「愛想曲(セレナーデ)」もそうでしたが、「語り部」的な視点から紡がれた歌が目立ちます。物語を語っているかのような、違う世界へいざなうような、「非日常」へと手を差し伸べてくるもの…それが彼らの立ち位置なのですね。
 もともとアイドルやスターというのは「憧れ」を集めるもので、「非日常」にある存在なのです。その意味で、彼らは正当なアイドルの系譜を継承していると言えます。
 今回は「仮面」というタイトルからしてもう「非日常」的なアイテムなわけで。しかもそれだけではなく、『花になれ 空になれ 夢になれ』…などなど、単に日常→非日常という一本の流れではなく、さまざまなものに変化する複数の顔を操っています。「変幻自在」というのが中心にあるテーマらしく、たとえば「ふらふら―はらはら―ゆらゆら―めらめら」と音を統一した修飾とか、『金の 金の』『目も眩む 目も眩む』と言葉を重ねたり、サビは同じ流れを二回繰り返す構成だったり、そもそも全体がリズムの統一された、整った形式を持った詞だったり、と…曲全体が、ひとつではなくふたつ以上の複数へと広がっている作りになっています。
 さらに、雅語的(あくまでも「的」ですけど)な表現の多用。これもまた、「現代的でない」→「現実でない」、非日常性をアピールすることにつながってきます。で、それを歌う彼らもまた、「非日常世界の住人」というイメージになるわけで。ここ10年は続いてきたジャニーズの「等身大路線」とは真っ向から逆をいくパターンで、とても興味深いです。「身近な存在」としてではなく、純粋に「手の届かない憧れ」を求める意識が、しばらくぶりにファン層の間に広がってきているのではないかなと。

 なんかタイトルだけで少年隊「仮面舞踏会」を連想するわけですが、曲の類似性にとどまらず、今のタッキー&翼は、ジャニーズの歴史の中ではその少年隊あたりにもっとも近いような感じがします。
 とはいえもう1曲の「未来航海」はさわやかだし、ジャニーズも完全に路線をシフトするつもりもなさそうですし、「等身大=日常」「憧れ=非日常」の両極を同時展開していくつもりなのかなーと。
posted by はじ at 00:29| Comment(0) | TrackBack(0) | J-POPレビュー男性(た行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年05月01日

トンガリキッズ「B-dash」

トンガリキッズ I
徳間ジャパンコミュニケーションズ
トンガリキッズ

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<インパクト・懐かしさ大の、20代男性必聴のネタ曲>

 タイトル、そして上のファミコンカートリッジそのままなジャケット画像、そして曲が始まった瞬間に流れる懐かしい音。ああ、12のダンジョン面が脳裏に浮かぶ…
 「スーパーマリオブラザーズ」のBGMをサンプリングし、歌詞も『キノコ食べちゃうかもよ』『土管、地下室かもよ』『ルイジすねてるかもよ』などなど、明らかに同ゲームを想定した、遊び心満載のもの。このゲームを知っている世代の人であれば、単純に笑えます。
 三人組の覆面テクノユニットで、正体はけっこう大物だという噂もあるとのことなのですが、完璧にネタに突っ走っていることですし、確かに謎にしておいたほうがいいだろうなあと。

 過去の音楽をサンプリングしてトラックに加えるのは、テクノ業界では割とよくあることで。ポップス全般でいう「カバー」みたいなものですね。でも、ゲームという音楽業界外のサンプリングで、またこれだけ広く話題性を産める素材を扱ったというのは、けっこうすごいことなのではないでしょうか。
 思い出すのは、電車の車内アナウンスをフューチャーして一時期その「車掌DJ」というスタイルが話題になったSUPER BELL"Zです。あちらはアナウンス声をあれこれいじって面白おかしく仕立て上げていたのに対し、トンガリキッズは、ピン芸人のネタのようなフレーズの積み重ねで笑いをとっています。『猛烈ダッシュしゃがみジャンプ/これはかなり愉快』は噴き出しました。頭の中に絵が浮かんで。はい。
 とはいえ、「なつかしネタ」としての訴求を増やすために、ちょっとしたテクニックも入っています。『お花摘むのが好きだった 今じゃ どいつもこいつも所有権』とか、ファイアフラワーを示唆し、「所有権」なんてゲームにそぐわない大げさな単語を使うことで軽い笑いを生み、なおかつ「昔は良かったのに」的な含みのある言い方をすることで、「スーパーマリオブラザーズ」とそれで遊んでいた「あの頃」への懐古を誘っています。

 巷ではけっこう話題になっているようです。そりゃ、コンビニとかではじめて耳にしたら、20代男子は例外なく惹きつけられるでしょうし。SUPER BELL"Zよりも続編を売りやすそうな、そうでもなさそうな…
posted by はじ at 17:46| Comment(2) | TrackBack(0) | J-POPレビュー男性(た行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年12月21日

TOKIO「自分のために」


自分のために/for you

TOKIO, 飯岡隆志, 山原一浩, タケシ, HIKARI, TWUNE, KAM
ユニバーサルJ

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 もう、一回聴けば面食らうわけですが、三三七拍子を大胆にフィーチャーしています。三三七拍子と聞くとKICK THE CAN KREW「地球ブルース 〜337〜」を思い出すのですけど、あっちはあくまでもお遊び要素として取り入れていたのに対して、TOKIOはこの野暮ったいキメキメのリズムをそのまんまエールの表象として、大真面目に使っています。
 詞は非常にオーソドックス、『生まれた意味を探すんだ』あたりは最近のメッセージソングの潮流を汲んでいるのだし、基本的にメロディーも流れのある爽やかさがあるのに、ガンガンと三三七拍子が入ってきて、その度にいきなり曲がどっかりと落ち着いてしまいます。これはなんかギャグなのかなー、とも考えられるんですけど、でも確かにこういうヘンな曲を大真面目に歌えるのって、TOKIOくらいしかいないよなあとも思うわけです。照れがないんですよね。過去にも「ありがとう…勇気」「みんなでワーッハッハ!」「花唄」「AMBITIOUS JAPAN!」などなど、かなりクセのある応援系ソングを多数こなしてきた経験があるぶん、聴き手としては、曲への違和感はあれども、アーティストへの違和感はないんじゃないかと。

 でも、もっとうまい作り方があったんじゃないかなーとも思うんですけどね。「いよっ」「もいっちょ」などのかけ声(リーダーか?)が挟まるとこからして、やっぱ面白くしたかったんだろうなと思うんですよ、この流れ無視の三三七拍子は。
 ただ、部分部分のメロディーがけっこういい感じなので、ちょっともったいないかなって感じました。
posted by はじ at 23:47| Comment(0) | TrackBack(0) | J-POPレビュー男性(た行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年11月27日

タッキー&翼「愛想曲(セレナーデ)」

愛想曲(セレナーデ)
タッキー&翼, 羽場仁志, hwonder, 田形美喜子, 田辺恵二, 小幡英之, 安部潤
エイベックス・ディストリビューション

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 路線としては「夢物語」に近いのかな。それでいて、かなりツッコミどころ満載で「One Day,One Dream」を思い起こさせます。古き良きジャニーズポップスの王道って感じですか。
 かなり歌謡曲的な匂いが漂っています。歌謡曲というのは言ってみれば、演歌と同じく日本人の「民族音楽」的なもので、ベタで野暮ったいけど落ち着くというか。民族音楽ってけっこうどこの国のでも親和性があって、前奏や合いの手で入ってくるラテンぽいギターがなかなかいい味になっているわけです。この辺完全に打ち込みビシバシだった「夢物語」よりもいい感じ。あと歌詞もなんか微妙にエロいんで、夢見る女の子たちにウケがいいかと。

 詞のほうは、やろうと思えば片っ端から全部ネタにできそうですが、そういう無粋なことはやめてましょう。うちはテキストサイトじゃないし、こういう
のは「それっぽい」雰囲気出せてたら勝ちですからね。
 ただ、いかんせんおかしいなあと思うのは『愛する意味の音符は 音の譜の調べ』で、これはさすがに意味わかんなさすぎてびっくりです。「愛」と「調べ」ってよさげな単語だけではちょっと繕いきれませんよ。あと『薔薇舞いて・・・Serenade(セレネイド)』もどうなんだ。「撒いて」じゃなくて「舞いて」になっているところも困ってしまうポイントです。
 そしてまあ誰もが思うわけですが、タイトルでは(セレナーデ)なのに歌詞では(セレネイド)。どないやねん。
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2004年11月24日

T.M.Revolution「ignited -イグナイテッド-」

ignited イグナイテッド
T.M.Revolution, Akio Inoue, Daisuke Asakura
ERJ

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 「ignite」は「点火する」という意味だそうです。確かになんだかバチバチ火花が散っている感じのアレンジですね。
 とにかく井上秋緒による言葉の散りばめられ方が凄いことになっています。あんまり冴えすぎているので、かっこよさげではあるものの今ひとつ何言っているのかわかりにくいです。でもとりあえず、「みんな傷ついてしまう、そんな暗い時代でも、きっと輝けるはずだ」みたいな感じで一応まとまってはいるんですねこれが。毎回、決して崩壊させないところはやっぱりプロだなあと。

 T.M.Revolutionの特徴としては、サビ頭がとにかく毎回キャッチーなんですよね。バシッと決めにきてる。
 今回も旋律とか見ても、サビと音域変わらないのに淡々とした感じのAメロ、助走のように伸びの出るBメロと、明らかにここを盛り上げにきてますし。そして直前のブレイクでインパクト強まったところに、いつもの、独特なキャッチフレーズが乗ります。『壊れ合うから 動けない』・・・うん?なんか今回微妙だなあ。
 前回「Web of Night」の『激しい生命目醒める』『構わず真夏に触れる』みたいなカッコイイフレーズはどうしたんですかAkio Inoue。そしてなぜクレジット表記が変わったんですか。


 にしても、TMRもずいぶん真面目になりましたよね。初めの頃みたいな遊び心がすっかりなくなって。アルバム曲ではそうでもないんでしょうか。そろそろ時流もシリアスからポップに回帰してきてますし、もうちょっとファン以外に向かっても弾けてみてもいいんじゃないでしょうか。
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2004年10月09日

DA PUMP「胸焦がす…」

胸焦がす... (CCCD)
DA PUMP
エイベックス・ディストリビューション

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 全っ然DA PUMPだと気がつきませんでした。コーラスグループでもヒップホップグループでもないよなあ誰だろうと思っていたら。
 すごくしっとりしてるなあと思ったら、これ、メンバー自身での作詞作曲プロデュースらしいです。富樫明生(m.c.A.T)の強固なイメージを払拭する音楽になってますね、ええ。なんだ自分たちでこういう曲作れるんだったら、もうずっとこっちでいいんじゃないでしょうか。富樫明生は絶対こういう曲作りませんし。良くも悪くもカラッとしてて。この曲はまあジャジーなピアノに助けられている部分もありますが、いい具合に湿っぽいです。

 ただちょっと、ラップ部分の作りがイマイチなような。韻の踏み方とか、あんまり徹底してない感じです。このままセルフプロデュースでいくなら、
その辺が課題ですかね。
posted by はじ at 20:25| Comment(0) | TrackBack(0) | J-POPレビュー男性(た行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年09月27日

徳永英明「MY LIFE」

My Life
徳永英明, 古川昌義, 西脇辰弥
ユニバーサルミュージック

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 息の長い活動をしてらっしゃいます。「輝きながら・・・」も「夢を信じて」も「壊れかけのRadio」も、過去のヒット曲としてなんとなく聴いたことがある程度の自分としては、「たまに何だか暗めの歌をリリースする人」という認識だったりするんですよね。たぶん「青い契り」のイメージが強いんだと思うんですけど。すごくウェットな情感のある声をしているんで、歌い上げるバラードが印象に残りやすいんだとは思います。っていうか印象強いです。この曲も有線で耳にして「おっ」と思いましたし。

 とにかく声が断然、耳に残りますよね。冬に白い息を吐くときのように、「歌」が口からこぼれてくるようなイメージまで浮かんでくるような。で、小田和正よりもずっと感情的な歌い方で。いや小田和正が感情的でないってことじゃないんですが、うーん、感情的よりも「情念的」って言い方のほうがいいのかな。ドロドロしたものが根底にあって、それが聴き手の胸を締め付けてくるんですね。歌い回しが楽譜通りでなく、演歌のこぶしじゃないですがかなり緩急つけていたりとか、そういう部分もかなり関係してくるんですけど。古き良き歌謡曲テイストというか、日本的な湿り気があるんですよね、声にも曲にも。で、ひたすらそこで勝負している感じがします。時代性とか関係なく、わが道を行ってますよね。

 特にこの曲は、普通の4/4拍子のスローバラードなのに、ところどころ三連符のリズムが混じっていて、リズムの揺れでも聴き手を揺さぶってきます。こういうテクニックは好きなんですよね。歌は少々、感情押し付け気味に感じてしまうんですけど。

 詞の内容は言ってしまえば「できなかったこと大変なこと迷うこと、いろいろあったりもしたけど、でも夢を信じて耐えて行くんだ、『それが僕の生きる道だからと信じ』ていく」ということです。なんとなく、つい最近まで喉の手術やレコード会社移籍などで歌手活動に空白期間のあったという徳永英明本人の状況と照らし合わせてみたくなりますね。
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2004年09月21日

CHAGE&ASKA「36度線 -1995夏-」

36度線 1995夏 / 光の羅針盤
CHAGE&ASKA, ASKA, CHAGE
ユニバーサルミュージック

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 とってもお久しぶりなチャゲアスです。デビュー25周年ということで、って四半世紀もやってたんですか、このお二方。寡聞にも知らなかったです。

 なんで「1995夏」なんだろう?と思ったんですが、どうも元々は実際に1995年当時に原型があったということで。
 当時っぽい描写があったりします。『街ですれ違う 若い人たちは/みんなタレントさんで 茶色の髪してた』とか、何のことだかよくわかりますし。そういう風刺的なフレーズが散りばめられている一方で、冒頭の印象的なコーラスとか、太陽と紅茶の美しい描写とか、『忘れ物が見つからない』なんていうちょっと卑怯なノスタルジーの揺さぶりとか、全体としてはそういう傾向に収まっています。

 10年近く前の曲を今リリースする意味はどうなんだろう、とも考えましたが、でもやはりこの曲を当時出していたら、おそらくは詞のシニカルな部分が強く響きすぎてしまっただろうと。
 もちろん『36度線のベルトの下あたりじゃ/誰もが 自分らしさを 誰かで計ってる』のは、現在にも十分に通用するわけです。今も昔も東京は変わらず「36度線」に位置しているわけですしね。
 ただ、1995という過去に歌の時制をおいて「振り返る」姿勢で歌っているということで、だいぶ毒が中和されているように感じます。そこまで意図しているのかはわかんないですけど、結果として、シニカルな視点までも『カップの中』に沈め溶かし、美しい描写のスパイスにすることができたんじゃないかなと。
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2004年08月19日

T.M.Revolution「Web of Night」

Web of Night
T.M.Revolution, Akio Inoue, Daisuke Asakura, Takanori Nishikawa, Akira Inoue, Lynne Hobday
ERJ

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 TMRはとりあえず西川貴教ソロユニットってことですが、楽曲プロデュースの朝倉大介、作詞の井上秋緒とほとんどセットで考えたほうが、TMRというイメージを体現しますよね。今回の曲なんか特に、ボーカルは曲の一部としての機能を果たしているという感じで、全体の雰囲気をまず考えて作られているような気がします。

 ただ、その三位一体の活動の中で、自分の好みなのは井上秋緒の詞だけだったりするんですけど。この人カッコイイ詞からカッコワルイ詞までほいほい書けて、すごくセンスあると思うんですが、他であんまり活動してないですよね。浅倉大介の近辺だけの活動はもったいない。もっとアナログな音に乗せても、いい詞が書ける人だと思うんですよ。
 この「Web of Night」でも、すごさを発揮してます。スパイダーマンのタイアップということで、その意向に沿ったタイトルで、そこから「悩める夜」まで来ているんだとは思いますが、悶々とした片思いの眠れない夜なんていう情けなさげなシチュエーションを、なんでこんなにかっこよさげに彩り、疾走する曲に合わせられるんだ、というか。センスと度胸がなければできない芸当です。
 
 2コーラス目のメロ部、これ『欲しがる気持ち引き替えに/大事なものを失くしてみせて』というドキッとするフレーズは、その手前の『愛せない自分だけ 見えるでしょう』から察するに、相手を愛したいなら傷つくことを恐れるな、ってことですかね。ここ、言い回しとか見せ方とか、単体でみると非常にいい出来なんですけど、急に主人公の視点を離れて俯瞰するような位置の言葉になっているので、全体からはちょっと浮いている感じがします。
posted by はじ at 23:32| Comment(0) | TrackBack(0) | J-POPレビュー男性(た行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年08月02日

D-51「TOP OF THE SUMMER」

TOP OF THE SUMMER
D51, 吉田安英, �熊朗, 上里優
ポニーキャニオン

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 沖縄出身の男性デュオのメジャーデビューシングルです。
 ネオアコと呼ばれるゆずのように開けっぴろげに歌うのではなく、R&B風味のCHEMISTRYのようにテクニックを駆使して歌うのでもなく、非常にポップスらしい甘さでもって歌っています。声の質が向いているっぽいですし、「TuTu」ってコーラスとか、シンセ主体だとか、間奏のサックスソロだとか、曲がもうポップスと意識して作られてますね。で、夏の曲ということで、熱すぎず、気だるすぎず、淡々としたさわやかさで溢れてます。けっこう手がかかったんじゃないかなあ、アレンジ。
 メロディーがいいですね。特にAメロとサビの頭の、Tのコードに9度を当てているのなんか、好きなセンス。
(わかりやすく言うと、ドミソの伴奏の上で、わざとレの音を当てて歌っているわけです。鍵盤ある方は、左手でドミソ、右手でレを同時に鳴らしてみましょう)
 この効果で、ふっと気分が遠くに誘われるような響きがするわけです。夏気分の、数分のトリップにとても合っています。
 Bメロの、急に深く潜ったような響きに変わるところも新鮮ですね。


 詞は、いかにもなサマーソングそのまんま。サビで『誰よりも熱い夏にしようよ 本当の気持ちを伝えたい』って、また直球な。まったく同じフレーズとか、普通に二、三十曲くらいありそうですもん。旋律に助けられているのか、そう安直には聴こえませんけど。うん、メロディーの邪魔をしている言葉はきっちり除かれてます。そういう意味では安心して聴けるかな。

 しかし、『もしも誰かが 君の心をうばったとしても 僕の想いは/ずっと変わらない』ってのは、抜き出して注目してみるとちょっと促ッコめすぎですよね。といっても、最近は、こういう男子諸君が増えている気がするんですが、どうでしょう。うん、個人的には共感できるんですよ。しかし女の子側からしたら、直接こう言われても、あんまり嬉しくないんじゃないかなとも思うんですよ。どうなんでしょその辺。
 歌なんだからもっと強気にいってもいいと思うんですけど、この辺も、ゆず「夏色」でも書いた『何もしてあげられないけど 少しでもそばにいるよ』みたいな、今の時代の「等身大の村分の気持ち」指向の影響があるのかなあと。飾らない本心。これを真摯な気持ちととるか、弱気だなあと感じるか、その辺は好みになってくるかと。
 こういうのはやっぱり昭和にはなかった詞だと、昔の曲のデータも集めずに勝手に考えているんですが、どうなんでしょう。そんなことはない!とかありましたら、情報ください。
posted by はじ at 14:40| Comment(0) | TrackBack(0) | J-POPレビュー男性(た行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年07月31日

Dragon Ash「shade」

shade
Dragon Ash, KJ, William Blake
ビクターエンタテインメント

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 一年ぶりのシングルリリースだそうで、そういやしばらく名前聞かなかったなと。かなりマイペースな活動をしている感じですね。

 曲は全編英語で、完全に洋楽のロック。雰囲気作りはうまいし、かっこいいんですけど、とっつきにく過ぎです。以前のヒップホップ路線だった頃とは違うことをやっているので、あの頃ついたファンとかって、付いていけているんですかね。ぜんぜんヒップホップじゃないですよ、最近。
 kjの日本語の詞は、きれいに韻を踏みつつもどことなくやるせなさ、静かな意志みたいなものが感じられて、割合好きなんですが、英語だとどうもそういう味がつかめなくて・・・と思ったら、どうやら歌詞にはきちんと邦訳もつけられているようで。それを読むと、英語でも彼の表現したい言葉は変わってないんだなあということがわかりました。『That's all I can say for you(もう僕はこんなことしか言ってあげられない)』『I hope my song will reach the parade(この歌がパレードに届くことを願ってるんだ)』と、こうした真摯さあるメッセージが、ヘビーなサウンドの中で語られています。
 彼の言葉は、今回のように英語詞になっても、表現形態がヒップホップからロックへ移行してきていても、常に「時代」を見据えて、真剣に紡がれているような感があります。こう見えて真面目なんですよね、すごく。
 ただ、音楽のジャンルを移っていくのはともかく、この「shade」とか、英語でなければ表現できないってわけでもないとは思うんですけどね。今さら日本語はかっこ悪い、でもないでしょうに。英語のほうがはまるって部分はあると思うんですけど、その辺は昔からきちんと日本語と英語を配分してやってきていたわけですし。とっつきにくい全編英語詞にした意図がいまいちわかんないです。
posted by はじ at 14:31| Comment(0) | TrackBack(0) | J-POPレビュー男性(た行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年07月23日

TUBE「夏祭り」

夏祭り/涙を虹に (CCCD)
TUBE, 前田亘輝
ソニーミュージックエンタテインメント

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 今年もTUBEの季節がやってきました。が、「夏祭り」は全編アコースティックで、いつになく湿っぽいです。まあそのぶん「涙を虹に」で炸裂しているわけですが。

 タイトルは夏祭りですが、実際には歌詞にも触れられている通り「七夕」的なシチュエーションです。故郷の町で、久しぶりに再会する二人。そこだけ取り出せばなんてことはない王道シチュエーションですが、ポイントは「町」を離れて暮らしているのが「君」、つまり女性側だということです。「僕」ももしかしたら「町」を離れて別の場所に住んでいる可能性はありますが、『変わらない景色 変わりゆく君よ/止まったままの心が動き出す』で「変わらない」町と「止まった心」が、「町」を離れて「変わりゆく君」と対比されていて、また『送り出すあの日』なんて箇所からも、「僕」は「町」に残っているように推察できます。

 この構図って、逆パターンのが今まで圧倒的に多いように思うんですよね。都会でしばらく暮らして疲れた青年が故郷に戻って、そこで女の子と再会して、やれ変わっただの変わってないだの言い合う、みたいなやつ。大学の創作の授業で、毎年必ずそういうのを誰かしら書いてくる、と先生がおっしゃっていたような記憶がありますし。でも、この曲はそうじゃない。
 たぶん単純に「待つ恋」を描きたかったから、こういうことになったんじゃないかなと。女性の社会進出がどうたら、てなことを挙げつらえないこともないですが、それだったらむしろ視点人物における受身の姿勢を焦点に置いたほうがよさそうです。性別はあんまり問題でなく、主人公が「君」を追いかけようとかまったく思わない、「待つ」姿勢への共感を見込んで書かれている、ってことがポイントになるかなと。
 この主人公は『やっと会えたのに 涙が止まらない』と、「君」と会うのを心待ちにしていたのにいざ会ったら泣いてしまうばかりで、『手をのばしたら届きそうな笑顔』つまりは届かない、「君」に触れさえもできないわけです。夏祭りの晩、一夜だけの邂逅、引き止められなんてできなくて、ただ祈るだけ。そういう無力感みたいなものへの共感ってのは、あまり男女の差異はないように思うんで。

 あと、「君」が町を出る理由をはっきり「就職」だと言ってしまっているのもわりと珍しいですよね。だいたいは「夢のために」とかだけで済ませるところなんですけど。これ見て槇原敬之の「LOVE LETTER」って名曲を思い出したんですけど、そういやあれも『「就職」の二文字』ってフレーズでした。あっちは「ふたもじ」でこっちは「にもじ」ですけどね。
ラベル:TUBE
posted by はじ at 18:31| Comment(0) | TrackBack(0) | J-POPレビュー男性(た行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年07月20日

DEEN「Strong Soul」

Strong Soul
DEEN, 池森秀一, 時乗浩一郎
BMGファンハウス

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 DEENも長いですねえ。デビューの「このまま君だけを奪い去りたい」が1993年だから、7もう10年以上ですか。昔ほどの勢いはないとはいえ、ファン層を想像すると、でっかいヒットしなくてもずっと息の長い活動をしてほしいんじゃないかなと。
 さて、今回は東京ヴェルディのイメージソングということで、カッキリしたギターが印象的な、DEENにしてはアッパーなタイプの曲です。高音での伸ばしがないメロディラインなので、持ち味の緩やかに伸びる声がいまいち聴けないのが、ちょっと残念です。それでも、やっぱりどこかゆったりとした雰囲気が感じられるのは、さすがなのでしょうか。
 詞は、特に目を引く部分は・・・こうしたスポーツなテーマでは頻出のフレーズをきちんと踏まえていて、『鼓動』とか『息を深く吸い込む』『風』『魂』『歓喜』『見守っていて』とか、いかにも応援歌ですよね。で、『僕らの一番になることにこだわろう』と、今の時勢のオンリーワン志向にもきちんと対応させているあたりは、さすがベテランと言うべきでしょうか。
posted by はじ at 22:01| Comment(0) | TrackBack(0) | J-POPレビュー男性(た行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年06月23日

堂本剛「ORIGINAL COLOR」

WAVER (通常盤)
堂本剛, 亀田誠治, 十川知司, 西川進
ジャニーズ・エンタテイメント

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 冒頭の歌い方にやっぱり、ミスチルの匂いを感じます。はじめ耳にしたときとか「あれ?ミスチル?にしては音が重いなあ」とか思ってしまいました。ただ、いくらなんでも影響バリバリすぎだった以前の「街」あたりに比べると、ミスチルのポップな部分はだいぶ影を潜め、ロックっぽさを意識して出そうとしているようです。
 そんなわけで、ジャニーズというよりは、チャート初登場で50位入るかどうかくらいの中堅バンドを感じさせる内容になってます。真剣に自分のやりたい音楽を目指しているんだなあとわかるので、そこは好印象です、が、ただちょいと空回りしている部分があるような気がします。生真面目すぎるというか、華に欠けるというか。アイドルって枠からなんとか出てアーティストとして評価されたい、っていう意識が透けて見えてしまうんですね。
 なので歌詞の中の言葉遣いも、『振り返らないで/強がってみるけど/胸の高鳴り触れたい』とか『重ねた臆病解く程/戸惑った指はない』とか、うまい表現にしようとしすぎて、いまいちフレーズが溶けきっていないように感じてしまうんですが、いかがでしょうか。もうちょっとこのまま続けて歳月を経てくると、もっと力の抜けたいいものが出来上がるんじゃないかなあ、と。

 テレビ見ていないので最近どうだかは知らないですけど、彼のキャラはけっこう好きだったので(相方よりずっとセンスはあると思う、生かしきれてないような気もするけど)頑張ってもらいたいものです。
ラベル:堂本剛 KinKi Kids
posted by はじ at 00:27| Comment(1) | TrackBack(0) | J-POPレビュー男性(た行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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