2008年07月26日

関ジャニ∞「ワッハッハー」

ワッハッハー
ワッハッハー
posted with amazlet at 08.07.26
関ジャニ∞(エイト)
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<ユーモアに彩られる中の、きっちりした首尾一貫性>

 シリアスにではなくユーモアで彩られたポジティブシンキングシンキングに満ちた、明るいムード満点の一曲。関ジャニ∞は、初期の地元・関西密着系から、うまくより広がりも需要もある路線へと切り替えてきていますね。事務所内のポジショニングとしても、シリアスでキメキメなKAT-TUNとは好対照で、はっきりとしたポジションを確立しています。
 で、ポジションが明確なせいか、込められたメッセージもきちんと焦点を絞ったものになっています。

 ポジティブメッセージソングって、けっこう整理されずごちゃっとしてしまいがちだったりします。
 そもそも誰に向けての言葉かはっきりしなかったり(目の前の「君」なのか、それとも「みんな」なのか)別方向の主張が混ざっていたり(今を生きるの?それとも遥かな未来を目指すの?とか、走り出すの?一歩一歩進みたいの?とか)あとは恋愛要素が微妙に絡んできたり…などなど。
 それでも、「いいこと言ってる!」というのは確かだったりするので、違和感なく聴けたりしちゃうものなんですけれど。

 その点、この歌詞はきちんとしています。テーマは言うまでもなく「笑顔」。悲しみや孤独はあるけれど、「僕」→「君」へ、そして『君が笑えば また誰かが笑うさ』と笑顔を繋げて、笑い飛ばしてしまおう。実にシンプルな内容です。

 ポイントは、無理に「答え」を出そうとしたりしていないこと。『この空の 澄み渡る青のよう悲しみが全部消えて/なくなればいいのに いいのに』と願っても、実際やることはひたすら笑うだけ。それじゃ気は紛れても、根本的な解決になってないじゃん!と感じる人もいるかもですが、でも、この曲はきっとこれでいいのです。
 ひとつは、ユーモアのあるキャラクターが持ち味の彼らだから、変に真剣な顔をして答えを導くよりも、ひたすら笑ってばかりのほうがらしいですし、特徴も出ます。ふたつは、ここで「笑う」以外の要素を持ち込んでしまうと、先に言った一貫性が崩れてしまう危険性が高いこと。テーマは「笑顔」なのですから。 さらに言えば、この曲には『頑張れのその一言が また君に無理をさせてはいないかい』というフレーズも登場します。「頑張れ」が重荷になるケースがあって、この曲ではそんなケースを心配している。ということは、歌詞に「頑張れ」とあってはいけないわけです。主張が矛盾してしまいますからね。

 その視点で見てみると…この曲、「君」を元気付けながら、「君」に何かをさせようとしてはいないのです。ひとつも、です。
 『僕が笑えば 君が笑うから』つまり、「君」に笑って!と呼びかけるのではなく、自分自身が笑うことで「君」を笑わせようとしている、そう『出来る気がするんだ』なのです。「頑張れ」と言わず、それだけでなく「笑って」とも言わない。無理をさせない、という意志がきっちりと感じられ、ここでも主張がブレずに貫かれているなあと。


posted by はじ at 16:12| Comment(0) | TrackBack(0) | J-POPレビュー男性(か行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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