2008年05月10日

Acid Black Cherry「冬の幻」

冬の幻
冬の幻
posted with amazlet at 08.05.06
Acid Black Cherry
エイベックス・エンタテインメント (2008-01-16)
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<言葉を畳み掛けて、色濃く浮き出る悲しみ>

 これまで女性視点での楽曲リリースを続けてきたAcid Black Cherryことyasuですが、ここで一人称「僕」の男性視点でのシングルを発表しました。しかも内容は、亡くなった恋人を想う切々とした死別の歌。恋愛感情の波に翻弄され堕ちていく前3作とは、かなりはっきりと方向性が違っています。
 しかし、歌詞の中に激しい感情が渦巻いている点は同じです。

 死別の歌、というのは、「死」をぼかされているケースが多いです。「消えた」とか「もう戻ってこない」とか、あえて柔らかい表現を使ったりですね。その点、この楽曲は『11月の夜明け前/天国へ旅立った…』と、とてもハッキリと「死」を提示しています。
 そんな明快さは、サビの畳み掛ける感情表現にも繋がっています。『粉雪よ止まないで/手の平に消えないで/儚すぎる命と重なるから』と「〜ないで」と願いをかける言葉を重ねるなど、気持ちの昂ぶりを感じさせる表現が多いのです。特に2コーラスは、『君を見つけられない/苦しくて眠れない/逢いたい 逢いたい気持ち 抑えられない』と、「〜ない」が激しく重ねられていくことで、どうしようもなく溢れる感情が浮き彫りになっています。

 歌詞中に登場する「粉雪」のモチーフは儚さの象徴であるものの、その儚さに対して突き上げる思いは非常に強く色濃いものです。「死」を明示しているのも、その感情をぶつけるポイントを明確に設定することで、この激情を印象付けたいという想いがあるのかもしれません。

 そんなわけで、痛ましい想いが渦巻いているのですが、なので最後に『僕の心の中に生きてるから』と前向きに締めるのは、近年のテンプレ通りでちょっと残念かなあと。これだけ濃く示された悲しみがあっさりと片付けられてしまっているような気になります。忘れられないまま、で終わってもよかったんじゃないかなと。
 まあ、楽曲のメロディライン自体が流麗で、決して暗いわけではないので、聴いているとそれほど違和感はないです。


posted by はじ at 11:29| Comment(1) | TrackBack(0) | J-POPレビュー男性(あ行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして!こんにちは!
Naotoです。
突然ですが、Acid Black Cherryのブログだったんで書き込みさせていただきました。
もしよければ、Acid Black Cherryの歌詞を
知っているかぎりmmで送っていただけませんか?
それと、無料で歌詞を取る方法など
知っていましたら教えていただけると
助かります。
Posted by Naoto at 2008年05月10日 19:15
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