2007年11月29日

L'Arc〜en〜Ciel「MY HEART DRAWS A DREAM」

MY HEART DRAWS A DREAM
MY HEART DRAWS A DREAM
posted with amazlet on 07.11.29
L’Arc~en~Ciel P’UNK~EN~CIEL YUKI P’UNK hyde
キューンレコード (2007/08/29)
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<広がりのある曲調の中で描かれる「空への解放」は、決して「逃避」ではない>

 抜けのいいギターの音が爽快に響き渡り、デビュー当初から連綿と続く
 ラルクらしい透明さと広がりが味わえる、5ヶ月連続リリースの第一作。

 前作「SEVENTH HEAVEN」がやや意表をついた曲調だったぶんもあってか、非常に昔ながらのラルク美学を感じる新曲です。久々のken曲なのもポイントかも。「READY STEADY GO」以降では「叙情詩」だけと、近年シングルにはほとんど登場していませんでした。
 どちらかというとキャッチーなtetsu曲やhyde曲よりも、コードに対してかなり自由に動き回るメロディラインは、透明感や奥行きのある世界観を醸し出してきます。「ラルクらしい世界観」は彼あってこそ!だと個人的には思っていたり。

 音域のレンジが非常に広く、楽譜を見ると実に2オクターブ以上に渡ってラインが上下しているのがわかります。しかもメロが短いため、Aメロ→Bメロ→サビまでの流れが非常に速く展開し、そして音域が各パートでどんどん上昇していく形となっているので、一気に空へと飛び立っていくかのような感覚を与えてきます。
 そしてサビでは、ハイトーンのほとんどはファルセットで歌われているため、『何処までも高く 自由に舞うのさ』というようなフレーズが、より印象的に響いてきます。

 こうした曲調や「空」への志向、そして『遥かなる時を飛び越えてくのさ』というような、束縛から解き放たれたがる感覚は、従来の「ラルクらしさ」のど真ん中をいく要素です。
 ただ、そればかりではありません。以前は、空や自由への志向は、逃避というか、現実から抜け出そうとするような意味合いを帯びていました。しかし活動を重ねるにつれて、今回で言えば『逆風であろうと』『どんな褪めた世界でも』といった抵抗のある中を進んでいこうとする意志も生まれてきていまして。
 また、空を飛翔するのも、その先に『笑顔のままの君』を求めているわけでして。今この瞬間や現実とまったく別の世界へ行こうとするのではないのですね。

 また、タイトルにもなっている「夢を描く」こと、ここにも大きな変化があります。はじめは自分自身について歌っていたのが、最終的には『誰も皆』、『Our hearts draw a dream』と「みんな」にまで広がっていくのですね。しかも『夢を描くよ』はボーカルが後ろに下がっていて、「みんなで歌っている」雰囲気を感じさせるものになっています。
 自分だけでなく周囲を巻き込んでいく…こうしたスタンスもまた、当初にはない、新たに得た部分ではないでしょうか。


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