中島美嘉 RYOJI YANAGIMAN John Davenport Eddie Cooley 島健 SUGIURUMN
ソニーミュージックエンタテインメント (2007/03/14)
売り上げランキング: 38914
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<今までにない暖かみと、素直なフレーズ作り>
彼女にしては珍しく、ふんわりした柔らかな雰囲気のスローバラードだなあと思ったら、ケツメイシのRYOJIが作詞作曲なのですか。どういう繋がりなんだろう。
中島美嘉って、「STARS」「雪の華」とこの前の「見えない星」と、芯の一本通ったというか、背筋の伸びたというか、そんな透徹した雰囲気が主流だったので、こういう暖かみのあるサウンドはちょっと違和感があります。とはいえ、変なわけではないですね。このところ、もとの方向性からより歌唱力を身につけていこうというような動きも感じられるので、その一環なのでしょうか。
『本当はすごく強がりで 泣き虫な私でいいかな』と、弱さをこぼしたいと本音を漏らす「私」。失った恋を思い返す内容でありながら、どこかかわいらしさも感じさせるこの言い方もあって、切なさもありつつも穏やかさを感じさせる内容になっていますね。
『今のあなたに 今の私を 見て欲しかった 素直なままの私を』と投げかけるこの部分が詞の核になているようですが、そこには未練もありつつ、自分らしさを取り戻した安堵感のようなものもあるように感じるのです。
あとは、さすがヒップホップ畑の人というか、1コーラスと2コーラスのほとんどすべて、フレーズが共鳴しています。『窓ガラス見て あなたをふと思う』と『空のグラス見て あなたをふと思う』とか、『それが大事な事と思っていたけど』と『今も大事な事と思っているけど』とか。
全体を見ても、実にすっきりしています。