2007年05月15日

EXILE「道」

道
posted with amazlet on 07.05.14
EXILE Shogo Kashida Daisuke Kahara NHK東京児童合唱団ザ・ユースクラス 栗友会ユースクワイア
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<断片的なフレーズが思い出を掘り起こす>

 第二章の活動開始から、精力的な連続リリースを重ねたEXILE。3ヶ月連続リリースのトリを飾るのは、卒業をモチーフにしたバラードです。前回の「Lovers Again」もスローナンバーでしたが、あちらは失恋切ない系、こちらは旅立ち感動系と、少々毛色が違います。

 『見慣れた景色 二度と並べない/思い出の道』…シングルには合唱バージョンも入っていたりして、はっきりと「卒業」を意識した内容です。
 卒業、旅立ち、道を歩いていく、『キミを忘れない』…と、要素だけを見ていくと非常にベッタベタな内容ではありますが、でも全体を読んでいるとあまり「ありがち」だとは感じないんですよね。

 それはなぜかと言うと、言葉の並べかたがやたらとバラバラになっているというせいなのかなと。短いフレーズごとの繋がりが薄いというか…たとえば、『誰も消せない 心のアルバム』の後ろが『笑えるかもね』だったりするんです。今までの思い出を「心のアルバム」とする表現はわかりますが、そこから「笑えるかも」という心情に繋がるのはかなり不思議。失くしたくない、とかならわかるんですが。
 でも、この途切れ途切れ感が新鮮だったりするわけです。思い出を失くしたくない、だともういかにも過ぎてまったく面白味はないわけで。その点、「笑えるかもね」という語は唐突ですが、聴き手は勝手に(今なら)笑えるかもね、とか(君のおかげで)笑えるかもね、とか勝手にあれこれ想像を巡らせることができるんですよね。
 同じようなことが、あちこちに言えます。『愛と優しさ 教えてくれた/泣かないで歩こう』なんかも、2行の繋がりは薄いものの、それぞれ「歌詞らしい」フレーズで、なんとなく共通点もあるような気もする。

 断片的に言葉を並べると、受け手は自然とその行間を読もうとします。しっかりと繋がった文章の流れを作るよりも、こうしたやり方のほうがイマジネーションが膨らみやすかったりするわけです。この曲の場合、『「希望」「夢」「愛」話したい』とか『「心」「勇気」「友」「笑顔」』などと単語をずらっと並べてみたりもしていたりするので、おそらくは意図的に言葉を断片的に散りばめて、聴き手の想像力を刺激しようとしているのだと推測できます。
 特に、テーマは「卒業」。区切りの時です。切れ切れに浮かぶ言葉は、数々の想い出を振り返ろうとする心の動きと、非常に親和性が高いのですね。


posted by はじ at 00:59| Comment(0) | TrackBack(0) | J-POPレビュー男性(あ行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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