2007年05月03日

AKB48「制服が邪魔をする」

制服が邪魔をする
制服が邪魔をする
posted with amazlet on 07.05.03
AKB48 秋元康 井上ヨシマサ
DefSTAR RECORDS (2007/01/31)
売り上げランキング: 37847


<恋のためなら躊躇せず強気な行動をとる、「現代の」女子高生>

 秋元康が手がける新時代アイドルグループ、AKB48。その名の通り、秋葉原をホームグラウンドに総勢48名のメンバーで成り立っているわけですが、これだけ規模がでかいともはやユニットとかグループとか言うより一大プロジェクトという感じですね。
 実際、テレビ番組に出演するなどメディア攻勢を仕掛けていくのではなく、自身の専用劇場を持ってそこでほぼ毎日講演を行い、そして公演情報をブログで発信していくという、今までにないアピールの仕方をしています。
 新しい見せ方ではありますが、いかんせん露出がないため、成功しているかどうかはいまひとつよくわかりません。形式として、よりコアなファンに特化した売り出し方だなあ、と言う気はするのですが、これだけの人数を固定ファンだけでまかなっていけてるのかしら。

 秋元康プロデュース、大人数アイドルと、どうしてもおニャン子クラブを想像しがちなこのグループですが、今回の曲はタイトルから「制服が邪魔をする」とあって、どうしても往年の「セーラー服を脱がさないで」を連想してしまいますね。
 といっても、「セーラー服〜」が、『友達より早く/エッチをしたいけど/キスから先に進めない』と興味はありつつも躊躇してしまう「恥じらい」を描いていたのに対し、こちら「制服が邪魔をする」のほうは、もっとずっと積極的。『制服を脱ぎ捨てて/もっと 不埒な夢でもいいから/スリルを味わいたい』『誰か/見てても/関係ないわよ/キスしなさい』と、強気な発言をしています。曲調も、やたら明るかった「セーラー服〜」とは対照的に、ちょっと憂いを含みつつアップテンポなマイナー調です。

 ここにはやっぱり「時代」を感じるわけですが、でもただ「女の子が強くなった」とだけ言っても平々凡々なわけで。もちろんそれもあるわけですが、もうひとつ、ここには現代の「恋愛至上主義」みたいなものが見え隠れしているなあと。
 『どんな視線も/愛の本能 止められない』『何されてもいいわ』と言う彼女には、何よりもまず「愛し合う二人」が優先されています。二人の愛の前では、周りの目なんて気にならないし、どんなことだって躊躇せず受け入れられるのですね。
 何を当然のことを、とお思いでしょうか?別に珍しくもないじゃないかと感じるかもしれませんが、「セーラー服〜」を見ると、恋愛感情そのものというよりも、恋愛のプロセスとか周囲とか、そちらのほうに興味がある感じだったりして。20年前の「等身大女子高生」として描かれたおニャン子クラブが歌っていたのは、そういう内容でした。

 おニャン子全盛時代にはまだ小学生にすらなっていなかった自分があれこれ言うのもなんですけれど…いわゆる「好き」という感情がすべてに優先される「恋愛至上主義」的な主張は、この20年間にJ-POPの土壌の中で育ってきたものではないか、と思ったりするのですよね。
 それ自体は悪いことじゃないんですけど、結果として、打算的に受け取れるものが嫌われ排除され、無視されるようになっているような気もするのです。「セーラー服〜」に見られたような『“MI・MI・DO・SHI・MA”』な感覚、友達よりも先へ行きたいっていう焦りとかって、今だって変わらずあるもんだと思うんですよ。けど、AKB48もまた歌わなくなってしまったわけで。
 そう考えるとちょっと微妙な面もあるなーって思ったりします。この辺りの考察はしばらくゆっくりとやっていきたいなあ。

 ところで、秋葉原を拠点としている彼女らですが、この曲の舞台は渋谷だし、特に「萌え系」という訳ではなく、「イマドキの女子高生」そのままをイメージしているようですね。まあアニメ好きとアイドル好きは文字通り次元が違うわけですし、その辺はかぶっていないのかな。


posted by はじ at 18:13| Comment(2) | TrackBack(0) | J-POPレビュー女性(あ行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 AKB48における秋元康の戦略は本当に上手いですねえ。ちょうどハロプロの人気が凋落してきた時期にAKBを結成させて、そして今年の紅白出場決定ですよ。上手い具合に「これからはモー娘ではなくAKBの時代だ」というムードをなんとなく作り上げているわけですね。まあ、あくまでも今のところは「なんとなく」ではありますが、でも今回の紅白出場で、AKBの全国的な知名度が高まるでしょうね。

 それから、紅白のトップバッターはハロプロ勢ですが、そもそもトップバッターの時間帯は最も視聴率が低いのですよ(例えば、去年のトップバッターの視聴率はわずか23.5%
http://www1.plala.or.jp/nakaatsu/06sityou.htm
要するに、ハロプロの人気が落ちたから、一番視聴率が低い時間帯に回されたということではないでしょうか
Posted by 金魚花火 at 2007年12月28日 15:11
>金魚花火さん
AKB48、なんだかM-1にも出ていたらしいですね。それとなく、あんまり表に大々的には出ない感じで、あれこれ幅を広げているのかなと。
Posted by はじ(管理人) at 2007年12月31日 23:34
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