2007年04月20日

安室奈美恵「Baby Don't Cry」

Baby Don't Cry
Baby Don't Cry
posted with amazlet on 07.04.20
安室奈美恵 Nao’ymt
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<波状に畳み掛けながら、誰から誰へでもなく広がろうとするメッセージ>

 マイペースな音楽活動を続けている安室奈美恵ですが、今回はかなりポップよりなダンサブルナンバー。コーラスを絡めつつ切れ目なくひたすらに流れゆくメロディライン、どこか漂うオリエンタルさなどは非常にクールな洋楽テイストを感じます。
 とはいえ日本語の歌詞が乗って安室が歌うとJ-POPに聴こえる不思議。や、いい意味で。洋楽ぽさをうまくJ-POPのフォーマットに溶かし込んだという感じがします。

 サビでは、『そうだからBaby悲しまないで/考えても分かんない時もあるって』…と、切れ目なく続く優しいメッセージがかなり心地よい雰囲気を作り上げています。ただ、自分励ましソングかと思いきや『一人になんてしないから』というフレーズも出てきて、完全なセルフメッセージではないことがわかります。
 では、神の視点からの呼びかけなのでしょうか。確かに、『だってそうして人は何度でも/闇に立ち向かう強さあるはず』というような言葉は、広くさまざまな女性たちに投げかけているようにも感じます。ただ、一人称っぽい部分もあったりもしますし、『ねえ 良くなる方に捉えたら?』と語りかけるのは、まるで親友からの助言のようでもあります。

 きっと、この詞の主人公は誰だとか、明確な人物なんて設定されていないんじゃないかな、とも思うのです。それは視点の混乱というマイナスポイントではなくて、あえて細かく考えずごちゃ混ぜにしているんじゃないかと。
 自分から自分への勇気付け、友人へのアドバイス、不特定多数の頑張る女性へのメッセージ。どうとでも解釈できるし、どうとでも拡げていきたい、投げかけたいからこそ、あえて切り分けを行っていないのでは、なんて感じちゃうのですね。
 そんな風に感じるのは、みんなで元気だしていこう!みたいな、やたらポジティブな考え方のせいかもしれません。『望みはあるから』『いつか笑って話せる日がくるから』とか、はっきり信じられるような根拠がなくても、次から次へと勇気を奮い立たせるような言葉が連なって放たれてくる、そんな曲展開が、言葉に力強い印象を与えるのに一役も二役も買っているように思えるのです。 ところで、『信号待ち見かけた見覚えのある青いT-Shirts』…って、見覚えあるぞコレ。ついこの間レビューしたばかりのEXILE「Lovers Again」でも、“見覚えのあるスカイブルーのマフラー”が登場したのとそっくり。こちらもやはり青という「鮮やかさ」を意識しているんじゃないでしょうか。
 とはいえ、他人の空似だったあちらとは少々違っていて、『声かけようとその隣に見知らぬ誰か』だったりします。過去を重ねようとするのではないけれど、過去には戻れないことを知る。それでも、きっといいことあるさ!という展開があるのですね。


posted by はじ at 02:54| Comment(2) | TrackBack(0) | J-POPレビュー女性(あ行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
この曲には、EXILEの曲と似た歌詞のフレーズがあるとのことですが、ホント、槇原敬之にCHEMISTRYの曲の件でケチをつけた松本零士はどうかしていますよねえ。あの程度のフレーズの類似で盗作だとケチをつけだしたら、現在活躍中の作詞家の大半は失業でっせ(笑)。
Posted by 金魚花火 at 2007年04月25日 14:10
>金魚花火
えーと、関係ない曲の話になっていますよ?
EXILEとの類似指摘は聞いたことないですね。もはやどんな曲にも疑惑がついて回っているような気もします。
Posted by はじ(管理人) at 2007年06月07日 23:28
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