2006年12月03日

キグルミ「たらこ・たらこ・たらこ」

たらこ・たらこ・たらこ
ビクターエンタテインメント
キグルミ,加藤良,上野耕路

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<「キモカワイイ」キャラを印象付ける、「キモカワイイ」曲構成>

 かなり前からCMで強烈なインパクトを与え続けていたキューピーたらこソースのテーマソング、待望の?CD化です。これがかなり売れた上に2006年度の流行語大賞トップ10入りするほどの話題になったりしました。
 というわけで、「この曲はなぜこれほどまでにヒットしたのか?」を、このブログらしく大真面目に考えてみましょう。

 何はともあれ、やはり一番のポイントは、とにかくやたらと耳に残るということ。もちろん誰もが一度は見たことのあるたらこキューピーの群れの映像のインパクトも強いにせよ、でも楽曲そのものにも中毒性はあるわけで。
 第一に、ひたすら「たらこ」の繰り返し。だいたい歌において「たらこ」なんて単語がここまで使われたのは史上初めてでしょう。4分ほどの長さの中に連呼される数、実に50回以上。さらに、『たったら たったら たらたら』という「言いかけ」がたくさんあったり、『たらこ たらこ たっぷり たらこ』の「たっぷり」もまた「た」の音を踏襲していたりで、聴き手はとにかく畳み掛けられているような感覚に陥ります。もっと言うと、「たらこ」という単語の聴き慣れなさもまた、インパクトにつながっているでしょう。
 さらに、そもそも「た」と「こ」、始めと終わりのどちらもはっきりした発音を要する音で構成されているこの単語は、それだけ輪郭がはっきりしている言葉なわけです。これがたとえば「いくら」だと、そこまで耳に残らないのではと。おまけに歌っているのが子供なこともあり、発音が丁寧じゃないので、余計にこう、響くというか。

 曲調も印象深いです。ちょっとレトロな雰囲気で、哀愁調を押し出してくるコード進行。こういう極端な作りは、コミックソングの強みでもあります。同じ系統だと、1999年オリコンシングルチャート1位、歴代シングルセールス4位の「だんご3兄弟」がありますね。こちらもやはりレトロ風味、シンプルかつ哀愁調のコードで製作された楽曲でした。
 そういえば今年のエイプリルフールに当ブログで行った嘘レビューでも、両曲を参考にしていましたっけ。あのときはまさか、この曲がリリースされるとは思っていませんでしたが。

 さらにメロディラインは、ただ漫然とマイナーっぽく流れていくわけではなく。メロなんかは、徐々に迫ってくるような感覚を与えてくる作りになっていますね。で、歌詞も『ふと気がつけば 窓の外/ふと気がつけば 家の中』とじわじわ近寄ってきているという。怖!冷静に考えると、とても怖いです。
 ま、もともとキモカワイイで売っていたキャラですし、不気味さは出したかったんでしょう。でもそれがマイナス評価にならないように…って意図であえて小学生の女の子2人に歌わせたんでしょうねー。子供じゃなかったら、きっと楽しいよりも怖いですよこの歌。そしてメロディの「迫り」も、どんどん詰め寄りっぱなしじゃなく最後にちょっと緩んだりして、徹底的ではないです。これも「怖さ」を楽しさ面白さの範疇にとどめるための工夫なのかなあとも思ったり。

 そんなわけで、非常に効果的にインパクトを与えてくる楽曲なのでした。


posted by はじ at 03:03| Comment(0) | TrackBack(0) | J-POPレビュー企画もの | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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