2006年01月28日

KREVA「国民的行事」

国民的行事
ポニーキャニオン
KREVA, SONOMI

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<大胆なサンプリングに潜む、スリリングなマッチアップ>

 やー、クラシック風に言えば「モーツァルトの『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』の主題による変奏歌曲」とでもいいますか。厳密に言うと変奏曲じゃないけどね。というわけで、誰でも知ってるクラシックの名曲をほとんどそのままサンプリングした怪曲になっています。やー、ここまであからさまなそのままサンプリングはある意味トンガリキッズ「B-dash」並。
 ネットでのパクリ論争も過熱気味な今のご時世にこんな思い切った曲を作って、しかも『無限の組み合わせ/試しな好きなだけ』とか歌っちゃっているあたり、痛快ですね。ここは人同士の出会いにも当てはめられるし、象徴的なフレーズです。『神の巡り合わせ/待てないからこの手で組み合わせる』なんて、男女の縁だと考えるとかなりの強気なメッセージになりますし。ちょっと言葉の当てはめ方が無理やりですけど…

 そのもの直球サンプリングも、ただ知名度のある楽曲、ヒップホップとは程遠い感のあるクラシックというカテゴリー、そういうインパクトや話題性のためだけにやっているわけでもなさそうで。たとえばラップ部分。この部分で使われている「アイネ〜」の旋律はたっぷりしたアウフタクト(弱起…早い話が、リズム的に「前フリ」に当たる部分ですね)があって、ラップよりも先行して展開していく印象を聴き手に与えます。モーツァルトの旋律とKREVAのラップが「追いかけっこ」しているようなスリリングさがここで生まれているんですね。最終的には『国民的行事!』というコーラスも絡まってきて大変なことになってきます。

 というわけで、実に意欲的な一曲です。欲を言えば、ここまでやるならさらにもっと原曲からあれこれ引っ張ってきてみたほうが面白かったんじゃないかなと。あと、ラップからブリッジ(サビ)に行くときが少々無理やりかな。まあサンプリングでクラシックの「展開の美しさ」を期待するのはちょっと無理だし筋違いだとは思いますが。


posted by はじ at 22:05| Comment(2) | TrackBack(0) | J-POPレビュー男性(か行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コレッて、原曲の著作権てどうなるんですかね?<br />
死後相当経過してるから別にいいのか、<br />
<br />
とは、通りすがりの独り言でした。
Posted by 粒 at 2006年03月25日 20:40
著作権は基本的に没後50年までですね。<br />
なんだかアメリカとかでもっと長くするとかなんだとかって動きがあったような気がしますが、モーツァルトは今年ちょうど生誕250年だったりします。余裕です。<br />
<br />
まあ、こういう曲をパクリだとか著作権侵害だとかいうのは野暮だと思いますが。
Posted by はじ(管理人) at 2006年03月28日 00:00
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