2005年12月07日

大塚愛「プラネタリウム」

プラネタリウム
エイベックス・マーケティング・コミュニケーションズ
大塚愛, 愛, Ikoman

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<満天の星空に向け、強くはなりきれない切なさを吐露する>

 昨年の「金魚花火」に続き、夏のバラード。世間的には圧倒的に「さくらんぼ」「Happy Days」「SMILY」というイメージが強いはずなのに、「甘えんぼ」「大好きだよ。」も「金魚花火」も「黒毛和牛上塩タン焼680円」も、とバラードのほうが多いんですよね、この人。これだけバラードを多く出す歌い手というのも珍しいです。作詞作曲やっている本人が、スロー系のほうが好きなんでしょうか。

 で、Aメロでさらに和風な感じをプラス。メロディラインと、頭の『夕月夜』という単語。これ以降は詞曲そのものにはそれほど和風な部分はないんですが、出だしのこのインパクト付けとバックで笛を鳴らしているアレンジで、すっかり情緒的な雰囲気を出しています。

 いなくなってしまった相手を、夜空に想う…『花火』とか『願いを 流れ星に』とか、「夜空にちなんだ歌詞っぽい単語」がいっぱい並んでいます。その中で興味深いのは、『あの香りとともに』と、「匂い」から記憶を手繰り寄せようとするフレーズがひとつ。嗅覚って、記憶につながりやすい感覚ですよね。情景描写つまり「視覚」や、主人公の心情が大部分を占める詞において、匂いを効果的に使う歌ってなかなかないんですよね。
 あと、『泣かないよ』/『泣きたいよ』の使い分け。それ自体は珍しくはないですが、『泣きたいよ』→『泣かないよ』と強さを持って締める歌のほうが一般的かなと思うんですよ。でもこの曲は『泣かないよ』→『泣きたいよ』。どうにもならない胸のうちをどうにもできないままに締められています。つまり「悲しさを踏み越えて強くなろう」という想いより、「忘れられないせつなさ」が勝っているわけですね。


 ところで、プラネタリウムという題なのに、明らかに夜空そのものを歌っています。星がきれいな場所という設定のようなので、「まるでプラネタリウムみたいに、星がいっぱいある空」ということなんでしょうか。…満天の星空よりもプラネタリウムのほうに身近さがある感じ。大塚愛って、都会っ子なんでしたっけ?


posted by はじ at 03:50| Comment(4) | TrackBack(0) | J-POPレビュー女性(あ行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
この曲FFらしいっすね(笑)<br />
まあわたくしはパクリとか別にどうでもいいんですけど。<br />
で、このタイアップ先は人気ドラマの花より男子で見てたんですが、あまりの合ってなさに怒りました。こんなにドラマとリンクしてない挿入歌も珍しかった。ドラマは面白かったです(笑)<br />
<br />
本人がスローバラードばっか書いてると言っていました。まぁ今でも過去に書いたストック曲を普通に新曲として出してるみたいです。<br />
大塚愛って関西っコですよね。や、それしかわからない!!
Posted by 硬水 at 2005年12月28日 17:51
「花男」は原作を読んでみたいです。というのは置いといて、やっぱりバラードばかり作ってるんですか。なんか絵本とかも出してるし、本人のほんとにやりたい方向はそっちなんだろうなー。楽しませたがりというよりは感動させたがりというか。<br />
でも個人的にはもっとはっちゃけた曲を出して欲しいものだなと。JPOP界のバランス的に。
Posted by はじ(管理人) at 2005年12月29日 01:14
この曲は、「ファイナルファンタジーX」の主題歌であるRIKKI「素敵だね」の盗作ではないかとネット上では騒がれましたけど、ちゃんと曲全体を聴き比べたら全く別の曲ですよねえ。<br />
・RIKKI「素敵だね」→<br />
http://www.youtube.com/watch?v=kdxMqh8a4QM<br />
 確かに、サビの「♪行きたいよ〜」の部分はメロディーも歌詞も酷似していますけれど、この程度の類似点で盗作だと言い出したら世の中の約8割の作曲家は失業ですよ。だいたい、本当に確信犯的な引用だったら、歌詞まで同じなどという、すぐにバレるような事をするでしょうかね?むしろ、「♪ファソラードーソー」のメロディーにちょうどうまく「♪いきたーいーよー」の歌詞が乗っかってしまうために偶然似てしまったと考えたほうが自然な解釈だと思います。ホント、これで盗作などと騒いだ2ちゃんねらーの連中はまさに「木を見て森を見ず」。まったくもってアンポンタンな連中ですなあ。また、この「プラネタリウム」は、彼女のシングルの中では2番目に売れた曲であるとも付け加えておきましょう。<br />
http://www7a.biglobe.ne.jp/~yamag/ohtukaai.html<br />
<br />
 それに、「素敵だね」の作曲者の植松伸夫氏は、別になんらこの件について怒っておらず、逆にジョークのネタにしているくらいですからね。<br />
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%8D%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%83%A0_%28%E5%A4%A7%E5%A1%9A%E6%84%9B%29<br />
それもそのはずで、この程度の類似点で盗作だと抗議していたら、下手すれば自分自身の首を絞めかねないことを植松氏はベテラン作曲家としてよくご存知のはずです。無論、これがサビ全体のメロディーがそっくりそのままなどという類似の仕方なら抗議しているだろうけど。
Posted by シスターチルドレン at 2007年01月09日 21:10
まあ現状はアーティスト叩きに「パクリ」が使われているご時世なので、ご自身で結論づいているのであれば、もう周りなんか気にしないほうがいいですよ〜。そのほうがハッピーです。<br />
<br />
大塚愛のメロディはシンプルなぶん、特にゆっくりのバラードは他の曲を想起させやすいのかも、とは思います。ま、だからといってあれこれと騒ぎ立てるのにはついていけないですけれど。<br />
<br />
あと、パクリか否かと売り上げは、別にして考えるほうが議論がスッキリすると思います。「売れれば何やってもいいのか!」という揚げ足取りな反論を予防するためにも、ですね。
Posted by はじ(管理人) at 2007年01月10日 00:27
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