2005年06月19日

Rie fu「I Wanna Go To A Place..」

I Wanna Go To A Place..パームビーチRie fu, SNORKEL, 松井敬治, 生駒龍之介このアイテムの詳細を見る


<洋楽な香りの漂う悲しい歌は、果たして日本の歌謡曲偏重路線を変えていくのか>

 何者?と思っちゃいましたが、ロンドン芸術大学に在学中で、どっちかというとアート系を学んでいる方ということで。
 そう言われると納得できる雰囲気です。ただ歌詞に英語部分が多いからってだけではなく、曲そのものの洋楽っぽさとか(何気にXのコードで循環が始まっているのとか)、さらっと上品めに仕上がっているのとか。ヨーロッパの恋愛系映画のエンドロールに似合いそうな感じとか。

 まったりした印象があったので、優しくて幸せな歌なのかなと思っていたら、そうじゃないんですね歌詞をちゃんと読むと。争いのない場所へ行ってあなたと一緒にいたい、そんな幸せなビジョンを夢想していたけれど『I don't see it anymore cause I see thru you now』、もうあなたはいないから、そんな場所を思い描くことができない…ということのようです。悲しい歌なんですね。そうすると、行きたい場所というのは、「あなたがいて幸せだったあの頃」のことでしょうか。

 「no fight」「safe」なんて単語がちらほら出てきていて、この辺に注目すると、単なる別れというよりは、何か争いによって引き裂かれた二人…というストーリーを想像することもできます。戦死した恋人をそっと追憶する、平和は戻ってきたけれど、あの人はもう…みたいなシチュエーション。
 こうイメージすると、はじめ「えっ?」と思ったガンダムEDタイアップもわかるような気がします。アマゾンレビューではこのタイアップに合う合わない論争が白熱していて曲単体での評価が二の次になっちゃってるんですけども、個人的にはいいんじゃないのかなーと思います。や、実際アニメ見てないので無責任な発言なんですけど。

 しかしタイアップ効果があるとはいえ、こうした上品な洋楽系の楽曲が上位にランクインするようになったのは、なかなか印象深い出来事です。いい曲でも、アクがないと上位には入りにくい…もっとはっきり言うと、歌謡曲的な要素がないと売れにくかった日本のCD市場としては、それなりに画期的なんじゃないかと。
 この場合重要なのは「売れたのはタイアップのおかげだ」とか「今後も彼女がヒットを続けるかはわからない」といったことではなく、「とにかく上位にこういう雰囲気の曲が入った」という点ただそれだけです。洋楽的で、それほど盛り上がりもなくさらっと終わる、そんな曲が上位にランクインしたという事実。これだけで、今後受け手側も作り手側も、この種の曲に対する意識の持ち方が変わってくるはずだと考えます。
 その結果、今後もこうした、アクのない上品な曲が上位に入るようになるとしても、まあ、歌謡路線が廃れることはないかと思います。購買層の好みの多極化が、目に見えてわかるようになるのかなと。


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