2004年10月23日

SAYAKA「水色」

水色 (CCCD)
SAYAKA, tasuku
ソニーミュージックエンタテインメント

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 松田聖子の長女って話題性のわりに、どうも最近は地味な活動のような。あんまり母親の名前出したくないんですかね。

 さて、曲は当たり障りのないさわやかめ透明な清純派アイドル路線・・・にしてはなんかちょっと微妙に、でも確かに、どこか暗いです。
 曲はday after tomorrowの北野正人ということで、確かにあそこの叙情系路線に共通するものがあるってのがひとつ。ちょっと変則的に2/4を混ぜてみたり、メロディラインもやや冒険しているのがひとつ。そのわりに/そのせいか、サビがいまいち盛り上がらないのがひとつ。転調してキー上げるのとか、この手のタイプの方ならやりそうなとこなんですが。全体的に、キャッチーさが足りない感じです。

 詞もねえ。救いがないんですよこれ。一途な君への想いが綴られてるんですが、『かかげた夢の跡 絶えずひきずっていても』『遠ざかるあの空に、手が届かない』『どうか叩き壊して』とちょっと鬼束ちひろっぽかったりするし、全体を通して泣きが入っているし、すごく報われなさそうな感じがぷんぷんします。最後には妄想に逃げ込んでいるみたいですし。暗い、暗いよ!いや、個人的にはこういうドロドロと暗いの好きなんですけど、彼女の方向性はこんなさわやかじゃない感じでいいのか。心配になります。これ本人作詞なんですけど、よくOK出たよなあ。

 出来の話をすると、女性素人にありがちな傾向で言葉がだいぶとっ散らかっているんですけど、『晴れすぎた朝』なんてフレーズはおっ、と思いますし(しかしこれも暗い視線だよな・・・)ちゃんと考えている印象があるんで、そんなにけなしたくないです。まだ考えた表現が空回りしている部分がありますが(句読点や「・・・」を過剰に使ったりしてるのとか)、やり方さえ飲み込めれば、もっとよくなるんじゃないかな。

 これで詞が上達して、でもなお暗いままだったら、きっとそれは彼女自身がどこか本質的に歪んでるんでしょう。今のレベルでは、鬼束ちひろが好きだからとか、別に暗くするつもりなかったのに「書いていたらこうなっちゃった」とか、ってな可能性もじゅうぶん考えられるんで、なんとも言えませんが。
 や、今回よりもっと明るいアイドルポップに乗って、よくできた暗い病的な詞を歌ったりするのとか、想像するとかなり狂っていて面白そうですし、期待します。はい。


posted by はじ at 14:50| Comment(2) | TrackBack(0) | J-POPレビュー女性(さ行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんは。<br />
<br />
僕は北野氏の曲が結構好きなのでこの曲はうちでもレビューしたんですけど、キーが上がらないのはやはりSAYAKAの限界がそこにあるってことではないかと思ってます。<br />
彼女、声質に魅力があって曲提供者にも比較的恵まれていて良いと思うのですが、今回はプロモーションもやや控えめで…。<br />
女優業がメインなのでしょうかね?<br />
<br />
詞に関しては僕も同感です。<br />
フレーズ単位では良いものがあるんですけど、通して読むと意味が通じていないという。<br />
ちなみに僕は暗い歌も好きなんでその点はあまり気にしてません。<br />
<br />
これからも鋭い分析、期待してます。
Posted by アイデアル at 2004年10月25日 00:02
どもですー。<br />
ええ、実はそちらの記事も参考にさせてもらったりしてました。<br />
歌詞、確かに今のままだったら職業作詞家に依頼したほうがはるかにいいものできそうですよね。ただ、このとっ散らかった中の暗さはやっぱり計算で出せるもんじゃない部分もあるかなと思ったんで、ちょっと変な期待を込めてみました。<br />
うまくいったら、柴田淳を超える煮え切らない薄暗さを身につけられるかもなあと。まあかなり無責任な希望的観測ですけど・・・
Posted by はじ(管理人) at 2004年10月26日 00:02
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