![]() | TOP OF THE SUMMER D51, 吉田安英, �熊朗, 上里優 ポニーキャニオン このアイテムの詳細を見る |
沖縄出身の男性デュオのメジャーデビューシングルです。
ネオアコと呼ばれるゆずのように開けっぴろげに歌うのではなく、R&B風味のCHEMISTRYのようにテクニックを駆使して歌うのでもなく、非常にポップスらしい甘さでもって歌っています。声の質が向いているっぽいですし、「TuTu」ってコーラスとか、シンセ主体だとか、間奏のサックスソロだとか、曲がもうポップスと意識して作られてますね。で、夏の曲ということで、熱すぎず、気だるすぎず、淡々としたさわやかさで溢れてます。けっこう手がかかったんじゃないかなあ、アレンジ。
メロディーがいいですね。特にAメロとサビの頭の、Tのコードに9度を当てているのなんか、好きなセンス。
(わかりやすく言うと、ドミソの伴奏の上で、わざとレの音を当てて歌っているわけです。鍵盤ある方は、左手でドミソ、右手でレを同時に鳴らしてみましょう)
この効果で、ふっと気分が遠くに誘われるような響きがするわけです。夏気分の、数分のトリップにとても合っています。
Bメロの、急に深く潜ったような響きに変わるところも新鮮ですね。
詞は、いかにもなサマーソングそのまんま。サビで『誰よりも熱い夏にしようよ 本当の気持ちを伝えたい』って、また直球な。まったく同じフレーズとか、普通に二、三十曲くらいありそうですもん。旋律に助けられているのか、そう安直には聴こえませんけど。うん、メロディーの邪魔をしている言葉はきっちり除かれてます。そういう意味では安心して聴けるかな。
しかし、『もしも誰かが 君の心をうばったとしても 僕の想いは/ずっと変わらない』ってのは、抜き出して注目してみるとちょっと促ッコめすぎですよね。といっても、最近は、こういう男子諸君が増えている気がするんですが、どうでしょう。うん、個人的には共感できるんですよ。しかし女の子側からしたら、直接こう言われても、あんまり嬉しくないんじゃないかなとも思うんですよ。どうなんでしょその辺。
歌なんだからもっと強気にいってもいいと思うんですけど、この辺も、ゆず「夏色」でも書いた『何もしてあげられないけど 少しでもそばにいるよ』みたいな、今の時代の「等身大の村分の気持ち」指向の影響があるのかなあと。飾らない本心。これを真摯な気持ちととるか、弱気だなあと感じるか、その辺は好みになってくるかと。
こういうのはやっぱり昭和にはなかった詞だと、昔の曲のデータも集めずに勝手に考えているんですが、どうなんでしょう。そんなことはない!とかありましたら、情報ください。