2004年07月09日

氣志團「結婚闘魂行進曲『マブダチ』」

結婚闘魂行進曲「マブダチ」(CCCD)
氣志團, 綾小路翔
東芝EMI

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 この人たちは本当にエンターテイナーだなあ。邦楽の歌い手が「アーティスト」と呼ばれ、自分自身を表現することがカッコいい、すばらしいと考えられがちな今のミュージックシーンで、エンターテインメントに徹することのできる姿勢は、実はすごく大変なもんだと思うんですね。
 まず恰好。彼らは自分の信念に沿って、ああいうメイクをしているわけじゃあないわけで。いや知らないんですけど、まさか本気で普段からああいうスタイルじゃないでしょうし。あれはまず見た目から惹きつけよう、楽しませようとしているわけで。しかも、横浜銀蝿や聖飢魔Uなどのこの系統の先達とは違い、恰好にそぐわない超王道なポップソングを歌っているわけで、このギャップというのも意図的なものでしょう。斬新な試みです。

 結婚闘魂行進曲というだけあって、メンデルスゾーン「結婚行進曲」のメロディがふんだんに盛り込まれているし、「闘魂」と言えばこの人なアントニオ猪木の有名なセリフも混ぜられてます。ギターも、ギタリストの見せ場であるお約束の間奏ソロもなく、ひたすらポップなフレーズに徹してます。こうした曲作りの方向性からも、演奏する自分たちが主体なのでなく聴き手を楽しませたいという意識が見てとれます。
 詞もソツがない。いかにもやんちゃ仲間な友人に向けての熱い祝福のメッセージ。さらにお父さんお母さんへのケアや、『今日は俺少し泣ける』とさりげなく感動を混ぜもして、隅々まで気配りが行き届いてます。

 結婚式で実際に歌われる姿が目に浮かぶようですな。男のブライダルソングの定番ってちょっと思いつかないですし。長渕剛「乾杯」とかかな?プロポーズの歌ならいくつかあるんでしょうけど。と、結婚式にまったく行ったことのない人間は考えてみる。


posted by はじ at 21:29| Comment(1) | TrackBack(0) | J-POPレビュー男性(か行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 曲中の「タタタターン、タタタターン」というリズムが、しかもそれが高らかなトランペットの音なのが、結婚行進曲を想起させるわけです。<br />
 さて、この三つの刻み+伸ばしというリズムは、クラシックの世界では「運命の動機」として知られているものです。由来はもちろんベートーベン交響曲第五番「運命」ド頭の、「ジャジャジャジャーン」っていうアレです。この三連符に宿る決然とした力強い響きは、以後人智の及ばない力として、つまり「運命」を表すリズムとして定着したのです。ベートーベン大好きだったブラームスはもちろん、チャイコフスキーやその他大勢の作曲家が取り入れていたりします。<br />
 メンデルスゾーンも、結婚という人生において大きな節目になるイベントを表すために、意図的にファンファーレを「運命の動機」にしたのかもしれません。そしてこの「マブダチ!」でも、奇しくも『運命の旅が始まる』と運命という言葉が使われています。
Posted by はじ at 2004年07月11日 18:45
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