2004年06月07日

山崎まさよし「僕らは静かに消えていく」

 淡々とした曲調とかサスペンデットコードを使った和音進行とか最後の延々と続くリフレインとか、名曲「One more time,One more chance」を髣髴とさせる曲です。今回は、やや病的なほど失恋から立ち直れなかった「One more〜」よりもずっと感情が抑えられていて、それがむしろ寂しさセンチメンタルさを煽るという感じにできています。『君を忘れてく』ということに対して、悲しいとか仕方ないとか何のコメントもせずに『僕らは静かに消えていく』とそっけないくらいに言ってしまうのとか。またこの人の声はそれに合うんだなあ。

 タイトルについて。見ての通り、文章になっていて、長いです。
 長いタイトルっていうのは、10年くらい前にもはやってましたよね。「愛のままにわがままに僕は君だけを傷つけない」とか「このまま君だけを奪い去りたい」とか「別れましょう私から消えましょうあなたから」とか。で、最近もこないだの「花は枯れて また咲く」とか「優しい歌が歌えない」とか、わりあい長いものが多いように思います。
 とはいえ現在と10年前とは傾向が違うようで、「Kiss に撃たれて眠りたい」とか「世界中の誰よりきっと」とか「愛を語るより口づけを交わそう」とかストレートな殺し文句(しかも、そのほとんど全部がもっとも印象深いサビ頭のフレーズ)の目立つ昔の曲とは違い、最近のものは「ピーク果てしなく ソウル限りなく」とか「誰かの願いが叶うころ」とか「世界の中心で、愛を叫ぶ」とか、一見しただけではちょっとわかりにくい、意味深、なタイプのものが多いように思います。
 受け取り手側がいろいろと想像を巡らす余地がある、悪く言えば思わせぶりなものがウケる、といった流れは、確かに最近の社会にはあるように思います。

 余談ですが、軽く調べていた中で一番長いタイトルだった邦楽は、これ。
 BEGIN「それでも暮らしは続くから 全てを 今 忘れてしまう為には 全てを 今 知っている事が条件で 僕にはとても無理だから 一つづつ忘れて行く為に 愛する人達と手を取り 分けあって せめて思い出さないように 暮らしを続けて行くのです」


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