もう、なんつーか、カバーはお腹いっぱいですよ。さすがに。カバーの意義っていうのは、
1.過去の名曲へのリスペクト
2.既知の曲を斬新に解釈・アレンジ
3.既知の歌い手に新たなイメージ付与
という要素があるわけですが、今回とかは3だけ、つまり辻と加護にこういうレトロでアダルトな雰囲気の歌を歌わせることでギャップを出して新たな魅力とする、みたいな感じ。低年齢アイドルに大人びた歌を歌わせるなんていうのはもうそれこそ使い古された手法だし、カバーでそれをやるってのはつまりはじめから「大人っぽい曲」を拝借してきて、曲自体のイメージをそのまま流用するわけで。つまりWというユニットのキャラクターを立てるためだけに、過去の名曲が使われているってことで、上の意義の1と2は完全に無視されているわけですよ。
それだったらまったく逆のコンセプトである、歌い手のイメージで過去の曲をウクレレ弾き語りにアレンジしているつじあやののアルバム「COVER GIRL」のがずっといいですね。こっちも、流行に乗っている感は否めませんが。