2008年06月13日

木村カエラ「Jasper」

Jasper
Jasper
posted with amazlet at 08.06.13
木村カエラ
Colombia Music Entertainment =music= (2008-02-06)
売り上げランキング: 54256


<マジメさを排除し、楽しさと「らしさ」を鮮やかに演出>

 堅苦しくない雰囲気で、どちらかというと今まではロック色を強めに出してきていた彼女の音楽活動ですが、こちらは電気グルーヴ・石野卓球提供の、どこかチープな打ち込み音が満載の、明るく楽しく不思議なテクノサウンドになっています。昨年の今頃は、BEAT CLUSADERS提供のポップでメロウな「snowdome」をリリースしていた彼女ですが、今年はまた大胆に新しい方向にチャレンジしてきましたね。
 ズンズンとした4つ打ちリズムとコンピュータっぽいベース音がインパクトありますが、自由なフレーズ感とか歌いっぷりとか彼女らしい部分は残っています。というか、新しいジャンルにもさくっと手を伸ばす奔放さこそが彼女らしい、と言えそうですが。

 タイトルの「Jasper」は、碧玉と言われたりする鉱石の一種。その種類はとても多様で、あれこれと色があったり模様があったりするようです。
 『Just like this 宙ブラリブランコ/Just like that 冷めたフラメンコ』など、軽く韻を踏みつつあれこれイメージを列挙していくスタイルは、そうした色とりどりの鮮やかさやカラフルさ、キラキラ感のようなものを表現しようとしているのかなあと。

 「Just like this」と、定型的にこれ好き!と繰り返しているのは、JITTERIN'JINN「プレゼント」を思い出しますね。
 ただ、こうして多彩なイメージを展開するような柔軟な作詞センスは、急に出てきたものではありません。「リルラ リルハ」ですでに片鱗が見えていましたし、「Samantha」カップリングの「Honey B〜みつばちダンス」なんて、子ども向けにみつばちをモチーフとして楽しげな歌に仕上げてみたりしていましたし、もともとかなり幅広く自由に言葉を使うことができる人なのです。

 ただ、曲調ももちろんのこと、今回は既発のシングルにはどこかに含まれていたメッセージ性がすっぽり抜けていまして、そこに違和感を感じた人もいるのではないでしょうか。マジメさはなく、ポップな世界作りに終始しているのですね。堅くならずに楽しんで聴ける!とプラスに取る人、今までのような強い意志が感じられなくて残念…とマイナスに取る人、分かれそうなところではあります。
 自分としても彼女の芯の強いメッセージ性は好きだったので、多少物足りないかなというところもあります。が、まあ、今後ずっとこういう方向性になるわけでもないとも思います。たまにはこういうのもアリでしょう。奔放な彼女のスタイルらしい、とも言えそうですし。続きを読む


posted by はじ at 08:54| Comment(1) | TrackBack(0) | J-POPレビュー女性(か行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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