2008年05月31日

青山テルマ「そばにいるね feat.SoulJa」

そばにいるね 青山テルマ feat.SoulJa
青山テルマ feat.SoulJa 青山テルマ 童子-T
UNIVERSAL J(P)(M) (2008-01-23)
売り上げランキング: 1178


<交錯する視点、共鳴する感情>

 昨年の秋にロングヒットとなったSoulJa「ここにいるよ feat.青山テルマ」は、遠くへ離れてしまった女性へ向け、伝えられなかった想いを男性側から呼びかけるスタイルの楽曲でした。
 それに対し、今度は女性側の視点から男性へ向けて胸中を語りかけるのがこちら、アンサーソングとなる「そばにいるね feat.SoulJa」です。
 前作のフレーズをしっかりとアピールしてはいますが、安直な回答ではなく、視点が交錯し共鳴するような作りはなかなか技巧的。リリースの期間の短さからしても、反響に関わらず制作するつもりだったのではないかなと。

 リードボーカルは入れ替わっているものの、「ここにいるよ」で印象的だった『Baby boy あたしはここにいるよ』のサビはしっかりと「そばにいるね」でも使われています。
 また、その他にも前作で男性が述懐していたフレーズが登場していて、それに対する返答というか、直接のやりとりではないけど共鳴し合っているかのように繋がりを見せています。

 『伝えたい気持ちそのまま言えずに 君は行っちまった』男性のほうは、想いを伝える踏ん切りがつかなかったことを嘆いています。対し女性は、『あなたとの距離が遠くなる程に 忙しくみせていた/あたし逃げてたの』と、こちらも想いは同じだったのに向き合えなかった、とやはり後悔しているのですね。お互いに前に踏み出せないまま、二人は離れた…という図式が、ここに完成します。

 前作でも女性の心情は示されていましたが、男性視点がメインだったためどことなく都合のいい回答っぽく聴こえるところもありました。が、改めてこうしてアンサーソングという形で歌われると、女性側の生身の感情が描かれているため、二人の共鳴具合がしっかり伝わってきます。

 そのあたりは、女性一人称の違いにも表れているように感じます。実は、「ここにいるよ」では『わたしはここにいるよ』と歌われていたのに、「そばにいるね」では『あたしはここにいるよ』なのですね。
 細かいですが、ここが違うということはとても大きい。女性視点の「そばにいるね」は、実際の女性の言葉なのでしょう。対して、男性視点の「ここにいるよ」での女性パートは、やっぱりイメージの中のどこか理想化された相手の声、フィルターのかかったものなのではないでしょうか。思い出は美化されるといいますが、気持ちが募るあまりそういった心の働きが作用したんじゃないかな、と思えるのです。

 ところでこの曲、どちらもお互いに相手を想っていて、離れた今では伝えられなかったことを後悔しつらつらと語っているのですが、共通項は多くとも、その内容や方向性が異なっているのが面白いです。続きを読む


posted by はじ at 02:02| Comment(0) | TrackBack(0) | J-POPレビューコラボもの | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月29日

今週の出張音楽コラム:5/29

 ニュース系メルマガ大手「忙しいあなたの代わりに新聞読みます」にて、毎週木曜日、音楽コラムを連載中しています。
 今週は、こんな内容を書いています・・・



THE BLUE HEARTSで10年、そしてTHE HIGH-LOWSで10年。
長い間ともにロックの道を突き詰めていたヒロトこと甲本ヒロト、
マーシーこと真島昌利の二人は、いま、ザ・クロマニヨンズという
第3ステージに入っています。

“ただ生きる 生きてやる”
新曲「エイトビート」より…すごい歌詞です。
なんのひねりもない、だけど生の衝動に溢れた、みずみずしい言葉・・・



この続きは、本日発行されたメルマガにて掲載中。興味のある方は、どうぞ読んでみてください。
posted by はじ at 23:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 今週のコラム紹介。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月28日

倖田來未「anytime」

anytime
anytime
posted with amazlet at 08.05.28
倖田來未
エイベックス・エンタテインメント (2008-01-23)
売り上げランキング: 93721


<満遍なく立ち込めている「幸せ」オーラ>

 爽やかなアコースティックサウンドとキラキラした音に包まれた、穏やかなラブソング。ゴリゴリのダンスチューンというイメージを持っている人にとっては、かなり異色作に感じるかもしれません。
 しかし倖田來未は、本質的にはこうした楽曲に通ずる部分のほうが多いように感じます、歌詞作りにおいては。このあたりは過去作品で何度も言及していますので、そちらを参考に。『あなたの左に私 腕を組んで/頬を染めて 歩いていく』みたいな、甘い夢想が得意なのです。

 さて、この歌の面白いところは、まさにその幸せそうな歌詞にあります。
 『愛する気持ちの大切さ/教えてくれたの』なんていうフレーズは、どこにでもある幸せな気持ちをのぞかせるものです。ただ、この幸せさが、大きなポイント。曲中で描かれている感情はすべて「幸せ」一色で、そこに疑いの余地はまったくといっていいほどないような雰囲気です。
 ただ、『あなたの毎日がほしい』『あなたと過ごす日々/勝手に思い浮かべてみているよ』などから察するに、二人はまだ幸せなシチュエーションになりきってはいなくて、まだ一緒にいる時間を増やす余地があるようです。

 考えられる可能性は、以下のふたつ。
 『高鳴った 鼓動隠して』…から判断するに、まだ気持ちを打ち明けていない片想いの段階。それでもすでに切なさとか不安ではなく幸せ感に浸っているあたり、絶対にうまく行く!という前向きさとか自信があるように感じられる。
 『いつもみたいに 優しくしてね/私だけに』…から判断するに、すでに両想いで、だけど今以上に一緒にいたい…つまり、結婚したい!みたいなことか。それなら、幸せな感情に包まれている中に『あなたの毎日がほしい』というフレーズが混じるのも納得できそうです。

 個人的にはなんとなく前者かなーという気はしますが、まあお好きな解釈で楽しめばいいと思います。
posted by はじ at 02:33| Comment(1) | TrackBack(0) | J-POPレビュー女性(か行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月25日

メルマガ、Vol.143発行。

メールマガジン≪現代ポップス雑考。≫
Vol.143 2008/05/25 発行部数:めろんぱん 434/まぐまぐ 248

<雑考バトン>
KCO「春の雪」
 〜イメージを一新するサウンド

<新着レビュー>
20th Century「オレじゃなきゃ、キミじゃなきゃ」
 〜いくつもの経験を経て、さらに熱い生きざまを


 ※メルマガについての詳しい説明は、こちらへどうぞ。
  バックナンバーも開放しています。
posted by はじ at 23:47| Comment(0) | TrackBack(0) | メールマガジン。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月24日

ケツメイシ「出会いのかけら」

出会いのかけら
出会いのかけら
posted with amazlet at 08.05.24
ケツメイシ
トイズファクトリー (2008-01-23)
売り上げランキング: 8137


<落ち着きを感じさせる「つながり」の描き方>

 こういうのはもうお手の物、といった感じのゆったりしたテンポでのハートウォーミングナンバーです。

 人の世の出会い別れをテーマにしているのですが、『巡り会いの中で生きてく』『人と人が繋がって やがてそれが形になって』と、大きなつながりとちっぽけな個人、そんなマクロな視点を感じます。一人称ではなくて三人称で語っている感じ。どこか悟りを開いたかのような雰囲気もあります。
 出会い別れを繰り返して、人は成長していく。そんな普遍的なメッセージを届けようとするアーティストは多いものの、特にヒップホップの分野だと伝えたい気持ちが先行しすぎて前のめり気味になっていたりします。それはそれで若さと勢いと純粋さがあってよいものですが、ケツメイシの音楽にはもう少し余裕があるように思います。

 音楽的にもそれは同様で、ハネたシャッフルのリズムをうまく緩やかに拡げているあたり、他の同種のユニットよりも精神年齢の高さを感じさせるところ。そのゆったり感が、小さな個人を経ていって大きな輪になっていくイメージを作り上げているんじゃないかなと。
posted by はじ at 02:29| Comment(0) | TrackBack(0) | J-POPレビュー男性(か行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月23日

今週の出張音楽コラム:5/22

 ニュース系メルマガ大手「忙しいあなたの代わりに新聞読みます」にて、毎週木曜日、音楽コラムを連載中しています。
 今週は、こんな内容を書いています・・・



5/14に発売されたファーストアルバムがオリコンチャート1位を獲得し、
にわかに注目を集めているのが、Superflyというアーティスト。
今年のニューカマーとして、各メディアで露出し始めています。

Superflyは、女性ボーカル・越智志帆のソロユニット。
もともと二人組で、メンバー脱退後も「バンド」らしさを意識するため
あえてユニット名のままで活動をしているとのことです。
音楽性は、そのスタンスに沿う生音感がありつつ・・・



この続きは、本日発行されたメルマガにて掲載中。興味のある方は、どうぞ読んでみてください。
posted by はじ at 01:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 今週のコラム紹介。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月17日

RADWIMPS「オーダーメイド」

オーダーメイド
オーダーメイド
posted with amazlet at 08.05.17
RADWIMPS
EMI MUSIC JAPAN(TO)(M) (2008-01-23)
売り上げランキング: 2090


<ファンタジックな空想は、誰のためのものか>

 生まれる前のこと。自分自身のパーツを、『誰かさん』にもらっていく。たいていのパーツは2個ずつ対に付けていってもらうけれど、心臓だけはひとつでいいとお願いする。いつか大切な人ができたときに、『二つの鼓動がちゃんと胸の/両側で鳴るのがわかるように』…

 そんなふうに、ファンタジックな設定や表現を駆使して歌詞を作り上げるのがこのバンド、RADWIMPSの大きな特徴です。その世界観はとにかく変幻自在で、今回も、この世に生まれる前に、自分自身で形を選んだんだという、豊かなイメージで紡がれたストーリーになっています。
 もちろんこれは、奇抜な空想によるものです。だけど、それをあえて「きっとこうだったんだ」と主張する。『一人とだけキスができるように』口をひとつにしたんだ、と語って、聴き手に「本当にそうだったら素敵だなあ」と空想させるわけです。

 ただ単純に「心臓は愛し合う二人でひとつになるようになっているんだよ…」と正面から語ると、ちょっと気障っぽいし、照れるし、現実で言ったら怖がられそうでもあります。でも、生まれる前の話という非現実的なシチュエーションに仕立てて語られているので、ファンタジックさがクサさを中和しているのですね。

 で、そんなファンタジックなストーリーがほとんどを占めていて、その突飛さにばかり目が行きがちですが、重要なのはむしろ、その合間に挟まっている部分なんだろうなと。続きを読む

2008年05月16日

GReeeeN「BE FREE/涙空」

BE FREE/涙空
BE FREE/涙空
posted with amazlet at 08.05.16
GReeeeN
NAYUTAWAVE RECORDS (2008-01-16)
売り上げランキング: 3531


<別れから強く歩き出す際の涙/辛さを洗い流すための積極的な涙>

 「愛唄」のスマッシュヒットから支持基盤をしっかりと固めた感のあるGReeeeN。今回は両A面で、どちらも大きく「涙」がフィーチャーされています。

 「BE FREE」は映画「ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ」主題歌などトリプルタイアップという快挙。その理由は、おそらくはキャッチーな楽曲の響きが大きいのではないかと。印象的なループトラックが強く鳴るなかに、オリエンタルな色合いのメロディライン。とても覚えやすいサウンドを展開しています。
 そして、『春夏過ぎて秋冬が来て 時は戻らない刹那の中』というフレーズ。時間は戻らない、そんな感傷を漂わせることで、オリエンタルな響きに切なさを醸し出しています。その手前の春夏秋冬の部分、はっきり言ってなくても意味は通じるんですけど、これ、NEWSに提供した「weeeek」のときと同じですね。つまり、春→夏→秋→冬と並べていくことで聴き手の意識に流れを植えつけ、知らず知らず歌に引き込んでいく効果があります。

 そんなふうに感傷に浸らせる一方、『もしも世界が嘘だらけでも僕ら2人ならばいける』という強いメッセージがあったり、夢や愛しさに涙を流したり、いろいろと詰め込まれています。「人」ほどのことはないですが、やっぱりごちゃ混ぜ気味かなーという感じ。どれもいいこと言ってるんですけど、触れ幅が大きいのでついていくのが大変です。

 こちらの「涙」は、出会い別れの時に置いていくもの。対して、もう一曲の「涙空」での「涙」は、ひとつ成長するために必要なもの、という位置づけです。こぼしたごとに強くなれる、という点では一緒ですね。続きを読む
posted by はじ at 02:41| Comment(0) | TrackBack(0) | J-POPレビュー男性(か行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月15日

今週の出張音楽コラム:5/15

 ニュース系メルマガ大手「忙しいあなたの代わりに新聞読みます」にて、毎週木曜日、音楽コラムを連載中しています。
 今週は、こんな内容を書いています・・・



90年代、夏の代名詞とまで呼ばれていたアーティストがいます。
夏や海を描き、パワフルかつ爽やかな歌で一世を風靡した彼らは、
最近ではチャート上位にランクインするような派手さこそないものの
マイペースでやはり夏らしい曲を多く作り続けています。

そんなTUBE(そう、TUBEです。もちろんわかりましたよね?)の
最新シングルが「蛍」。まだ時期的にはだいぶ先ですが、
それでも・・・



この続きは、本日発行されたメルマガにて掲載中。興味のある方は、どうぞ読んでみてください。
posted by はじ at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 今週のコラム紹介。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月14日

Perfume「Baby cruising Love/マカロニ」

Baby cruising Love/マカロニ
Perfume
Tokuma Japan Communications =music= (2008-01-16)
売り上げランキング: 4364


<音はデジタル、主人公は生身>

 コンピュータ感全開のテクノサウンド×アイドル、という新感覚ユニットPerfume。スマッシュヒットとなりその知名度と人気を一気に広げた前作「ポリリズム」には、ひたすらに人工的に構築された音、機械処理されたボーカル、そして歌詞もまた感情を排し、特定の個人の枠組みを脱して広がっていこうという表現意図がありました。

 今作も、音についてはやはり非常に機械的/人工的で、テクノサウンドならではの浮遊感、トリップする感覚を与えてくる仕上がりです。

 ただ、歌詞に関しては、はっきりと血の通ったものになっているなあと。『会いに行きたいよ』『ただ前を見ることは 怖くて しょうがないね』など、一個人(女の子っぽいですが、一人称は出てきません)の感情がはっきりと見てとれるのです。
 『何だって いつも近道を探してきた/結局大切な宝物までなくした』
 なんていう淡々とした述懐部分などは、メロディラインのせいもあるのか、YUKIのデジタル系の楽曲にも近い雰囲気があるなあと。

 過去の楽曲の歌詞をざっと読んでいっても、これだけ等身大の感情が描かれているものは珍しいようです。そもそも、一人称が「僕」と中性的だったりするものが多いらしく。 デジタルでなく、アナログに描かれる感情。それは、今までの楽曲よりも、歌い手である3人と歌詞世界を照らし合わせやすいということです。

 ヒット以後というこのタイミングでこうした方向性を打ち出してくるというのは、実に適切な判断かなーと。
 このユニットの特徴は、とにかく徹底した世界観作りにあります。非個人的な歌詞世界を描いてきたのも、その一環なわけで。ただ、この作りだと、本当に楽曲の内容勝負になるわけで。それよりも、歌い手のキャラクターに合わせて等身大の視点を取り入れた作り方なら、楽曲への好感度だけでなく、歌い手である彼女たち自身の好感度にも影響を及ぼしやすくなるのですね。
 ちょっと回りくどくなってしまったのでばっさりと噛み砕いて言うと、「歌詞の内容が歌い手本人に近いと、わかりやすいよね」という話です。

 もちろん、ただ人気を狙って安易に堕してしまった、というわけではなく。『遠い空間を』と「空間」なんて単語を使っているあたり、また後半のサビではエコーがかかったかのように輪唱になる見せ方などは、楽曲の雰囲気に合わせたバーチャルな世界観を形作るものです。
 特質を失わず、しかしより広い層へと浸透させるための布石として、今回の両A面シングルは作られているのではないでしょうか。続きを読む
posted by はじ at 02:06| Comment(0) | TrackBack(0) | J-POPレビュー女性(は行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月12日

東方神起「Purple Line」

Purple Line
Purple Line
posted with amazlet at 08.05.11
東方神起
エイベックス・エンタテインメント (2008-01-16)
売り上げランキング: 27818


<ポジティブなメッセージに表れる「過剰さ」>

 実は当ブログ、倖田來未「LAST ANGEL feat.東方神起」を除くと、東方神起を取り上げるのは初めてです。別に避けていたわけではないのですが…自分でも、1度もなかったのか!とびっくりです。
 韓国出身の5人組男性ボーカル&ダンスユニット。日本のみならず、アジア全域に進出し人気を誇っている一方、デビュー以来メンバー全員で一緒に暮らしているという絆の強い一面もあるのだとか。
 日本デビューは2005年4月ですが、それから2007年までに早くも15枚のシングルをリリースという、超ハイペースな活動を行っています。

 さて今回は、ビートを強く打ち出したハードめなダンスナンバー。彼らにしても、またKやリュ・シウォンなどもそうですし、韓流アーティストの楽曲はどちらかというと甘かったり情が色濃かったりという印象がありますが、少なくともこの曲はそうではないようです。
 歌詞はとてもポジティブ。『奇跡を願っていても/自分の心が強くなくちゃ進めない』など、はっきりとした意志を持って進んでいこうという一貫した内容があります。特に『強い気持ちを持って 勝ち遂げてみせる』なんてフレーズは、「勝ち遂げる」なんて面白い言葉で意志を貫く姿勢を表現しているのが印象的です。
 こういうハッキリと「勝つ」宣言をするって、国内のアーティストはあんまりしないですよね。むしろ、「勝てなくてもor遂げられなくても」強い気持ちを持っていこう、みたいな形になる場合が多いんじゃないかなと。お国柄の違いが出ているというか、ドラマや映画なども包括した「韓流」ムーブメントの特徴である過剰さがこうした部分に出てきているんじゃないか、なんて個人的には考えてしまうのですが、どうでしょう。
posted by はじ at 00:21| Comment(0) | TrackBack(0) | J-POPレビュー男性(た行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月11日

メルマガ、Vol.142発行。

メールマガジン≪現代ポップス雑考。≫
Vol.142 2008/05/11 発行部数:めろんぱん 435/まぐまぐ 248

<雑考バトン>
20th Century「オレじゃなきゃ、キミじゃなきゃ」
 〜メンバーを絞って歌わせる意味

<新着レビュー>
絢香「手をつなごう」
 〜深みを目指すサウンド、視点の広がった言葉


 ※メルマガについての詳しい説明は、こちらへどうぞ。
  バックナンバーも開放しています。
posted by はじ at 22:48| Comment(0) | TrackBack(0) | メールマガジン。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月10日

Acid Black Cherry「冬の幻」

冬の幻
冬の幻
posted with amazlet at 08.05.06
Acid Black Cherry
エイベックス・エンタテインメント (2008-01-16)
売り上げランキング: 39824


<言葉を畳み掛けて、色濃く浮き出る悲しみ>

 これまで女性視点での楽曲リリースを続けてきたAcid Black Cherryことyasuですが、ここで一人称「僕」の男性視点でのシングルを発表しました。しかも内容は、亡くなった恋人を想う切々とした死別の歌。恋愛感情の波に翻弄され堕ちていく前3作とは、かなりはっきりと方向性が違っています。
 しかし、歌詞の中に激しい感情が渦巻いている点は同じです。

 死別の歌、というのは、「死」をぼかされているケースが多いです。「消えた」とか「もう戻ってこない」とか、あえて柔らかい表現を使ったりですね。その点、この楽曲は『11月の夜明け前/天国へ旅立った…』と、とてもハッキリと「死」を提示しています。
 そんな明快さは、サビの畳み掛ける感情表現にも繋がっています。『粉雪よ止まないで/手の平に消えないで/儚すぎる命と重なるから』と「〜ないで」と願いをかける言葉を重ねるなど、気持ちの昂ぶりを感じさせる表現が多いのです。特に2コーラスは、『君を見つけられない/苦しくて眠れない/逢いたい 逢いたい気持ち 抑えられない』と、「〜ない」が激しく重ねられていくことで、どうしようもなく溢れる感情が浮き彫りになっています。

 歌詞中に登場する「粉雪」のモチーフは儚さの象徴であるものの、その儚さに対して突き上げる思いは非常に強く色濃いものです。「死」を明示しているのも、その感情をぶつけるポイントを明確に設定することで、この激情を印象付けたいという想いがあるのかもしれません。

 そんなわけで、痛ましい想いが渦巻いているのですが、なので最後に『僕の心の中に生きてるから』と前向きに締めるのは、近年のテンプレ通りでちょっと残念かなあと。これだけ濃く示された悲しみがあっさりと片付けられてしまっているような気になります。忘れられないまま、で終わってもよかったんじゃないかなと。
 まあ、楽曲のメロディライン自体が流麗で、決して暗いわけではないので、聴いているとそれほど違和感はないです。
posted by はじ at 11:29| Comment(1) | TrackBack(0) | J-POPレビュー男性(あ行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月08日

今週の出張音楽コラム:5/8

 ニュース系メルマガ大手「忙しいあなたの代わりに新聞読みます」にて、毎週木曜日、音楽コラムを連載中しています。
 今週は、こんな内容を書いています・・・



連休が明けてしまいました。
どうにもやる気が出ない…なんて方のために、
本日は清木場俊介「今。」をオススメしてみます。

“もしも生きる事に疲れたら/少しだけ休んでもいい…?”
そんな問いかけ…というよりは自問自答のように始まるこの曲・・・



この続きは、本日発行されたメルマガにて掲載中。興味のある方は、どうぞ読んでみてください。
posted by はじ at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 今週のコラム紹介。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月06日

メルマガ、Vol.141発行。

メールマガジン≪現代ポップス雑考。≫
Vol.141 2008/05/06 発行部数:めろんぱん 443/まぐまぐ 247

<雑考バトン>
絢香「手をつなごう」
 〜強く表れた表現志向

<新着レビュー>
FUNKY MONKEY BABYS「旅立ち」
 〜新環境に進んでいく勇気の素になるものとは


 ※メルマガについての詳しい説明は、こちらへどうぞ。
  バックナンバーも開放しています。
posted by はじ at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | メールマガジン。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月05日

遊吟「Fate」

Fate
Fate
posted with amazlet at 08.05.05
遊吟
TSUBASA RECORDS (2008-01-09)
売り上げランキング: 10141


<フレッシュ&ポジティブなイメージの応酬>

 島根県松江市出身の新人デュオ。今回がデビューシングルで、爽やかでポップなアップテンポになっています。

 「あいのり」主題歌に大抜擢とのことですが、同じくここの主題歌からブレイクした川嶋あいと同じインディーズレーベルのつばさレコーズ、そしてさらにMiとも同じダブルウィングという事務所に所属ということで、ここの繋がりがきっとあったのでしょうね。
 で、その2アーティストがそうだったように、ピュアで抜けのいいポップな歌と、「あいのり」との相性はちょうどいいところでしょう。

 歌詞は、出発の時を思わせるポジティブな内容。ポジティブさはビンビン感じますが、メッセージ成分はあまり濃くありません。自問自答の末にひとつの答え/生き方を見出す…みたいな重厚さを出すのではなくて、空や風など自然のイメージや、『どんな荒波だって乗り越えてゆける』みたいなフレーズなど、明るく爽やかで前向きな言葉をどんどん並べていく…というような作り方。そのためフレッシュで軽快な印象を受けます。
 それは、『無限の未来地図何を描こう』というフレーズにも表れています。未来をなんの迷いもなく「無限」と言ってのける、すっぱりと明快なポジティブさ。未来は限りがあると考えたり、あるいは「先のことはまったくわからない」なんて、チマチマと考え込んだりはしないのです。

 『波風のおもむくままへそれが僕らの道しるべ』
 『砂にまみれた靴紐/アスファルトに写る』
 それって「道しるべ」って言うの?「砂」の後に「アスファルト?」…など、イメージ先行で言葉を紡いでいるのか、ちょっと突っ込む隙もあったりします。が、朝を『空の端が色を付けた』と描写したり、サビ頭に『涙も笑顔も不安も愛も』と単語を並べて印象付けたりと、センスはそう悪くないはず。
 今回はポップソングのテンプレートどおりの内容ですが、次作以降でどんな味を出していくのかが気になるところです。

2008年05月01日

今週の出張音楽コラム:5/1

 ニュース系メルマガ大手「忙しいあなたの代わりに新聞読みます」にて、毎週木曜日、音楽コラムを連載中しています。
 今週は、こんな内容を書いています・・・



新年度が始まって1ヶ月。そして、ゴールデンウイーク真っ盛り。
この4月で、忙しさに追い立てられてすっかり疲れてしまった…
なんて人も多いのではないでしょうか。

“出会いと別れがせわしく 僕の肩を駆けていくよ”
“ダメな自分が悔しいほど わかってしまうから損だ”
新しい季節を迎え、環境が変わったりなんだか目まぐるしい。
あるいは、ミスをしてしまった、壁にぶつかって悩んでいる…
いきものがかりの新曲「帰りたくなったよ」は、そんな疲れた心に
ちょうどよく沁みてくるミディアムバラードです・・・



この続きは、本日発行されたメルマガにて掲載中。興味のある方は、どうぞ読んでみてください。
posted by はじ at 21:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 今週のコラム紹介。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。