2008年02月02日

GLAY「SORRY LOVE」

Ashes.EP
Ashes.EP
posted with amazlet on 08.02.02
GLAY TAKURO John Lennon
EMI MUSIC JAPAN(TO)(M) (2007/10/31)
売り上げランキング: 73597


<楽曲展開と歌詞展開のリンク>

 前年の「G4」と同じく、4曲入りのEPシングル。ただ内容としては、こちらのほうがバラエティ豊かな印象を受けました。骨太に疾走するロック「Ashes-1969-」は切れ味鋭いですし、「ROSY」はダークな魅力があるちょっと新味のあるサウンドを味わえます。また、ビートルズのカバー「MOTHER NATUER'S SON」も、初の洋楽カバーで初の全英詞。と、かなり多様な表情になっています。
 その中で、今回はバラード「SORRY LOVE」をセレクト。哀愁漂う恋の終わりを歌った、いかにもGLAYらしい一曲です。

 らしい、とは書きましたが、曲構成を見ていくと、興味深い工夫が施されているなあと。
 Bメロ、『どれくらいの愛でなら 君の涙止まるかな?』なんてフレーズの箇所は、ぽっと投げ出されるように独立させてあったりします。ただでさえ印象的で、しかも問いかけてくるドキッとする言葉が、さらにサビかと思うようなキャッチーなメロディに乗って届いてきます。対して、サビも決して盛り上がらないわけではないんですが、その前で一気にボルテージが上がっているので、すっとそのまま入っていくような感じに聴こえますね。

 Bメロでぐっと昂揚し、そのままさらりとサビに入る。この音楽の流れは、そのまま歌詞の流れでもあります。
 Aメロでは、別れの場面に降る雪…というような寂しく辛い心象風景を描いていたのが、Bメロでは『友達でいられたら/傷付けずにいられたのに』など、感情がむき出しになります。で、サビは情況や心情を超え、『こぼれ落ちる涙の雫は/思い出の河となり 流れのままに』というように、ひとつ高い視点から客観的に「恋の終わり」を描いているのですね。

 その中のどこがもっとも激しい内容かと言えば、それはもちろん感情を表に出すBメロ部分となるわけです。で、サビでは『冬が来て春が来て 夏の後秋が来る/それだけ それだけの事』とむしろ気持ちを落ち着かせようとしているという。まあ、「それだけ」とまるで自分自身に言い聞かせているように繰り返すのが、聴き手にはより切なく映るのですが。

 サビをもっとも印象深く聴こえさせるのがヒットソングのセオリーですが、この曲はちょっと違った形で構成されています。ただ、上で指摘したように、それはしっかりと歌詞の展開を考えた上でのものだなあ、と思うのです。すっかり感動的な歌い上げバラードのイメージが付いている彼らですが、単純な再生産に堕さないようにしていることが伝わってくる一曲なのです。


posted by はじ at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | J-POPレビュー男性(か行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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