2007年12月09日

メルマガ、Vol.126発行。

メールマガジン≪現代ポップス雑考。≫
Vol.126 2007/12/09 発行部数:めろんぱん 449/まぐまぐ 193

<雑考バトン:新曲レビューリレー>
UVERworld「浮世CROSSING」
 〜新しいスタイル確立から、さらにもう一歩を

<新着レビュー>
コブクロ「蒼く 優しく」
 〜回想をドラマティックに演出する技巧

<年間チャートより抜きレビュー>(2002年)
ストロベリー・フラワー「愛のうた〜ピクミンのテーマ」
 〜幅広い層の心をキャッチしたポイントは


 スピッツ20年の軌跡を、メンバー4人が書き下ろしで語っていく一冊「旅の途中」を読破。改めてスピッツの歴史を振り返ることができ、また作品に込めた本人の想いや裏事情を知ることもできる、読み応えある内容でした。
 これを読んでから改めて「さざなみCD」を聴くと、本当に感慨深い気持ちでいっぱいになります…

旅の途中
旅の途中
posted with amazlet on 07.12.09
スピッツ
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posted by はじ at 23:52| Comment(0) | TrackBack(0) | メールマガジン。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

チャットモンチー「橙」

橙
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チャットモンチー 橋本絵莉子 高橋久美子 福岡晃子
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<感情に任せた、荒削りな呼びかけが渦を巻く>

 前作の両A面シングルのうち、「とび魚のバタフライ」はポップで軽めな作風でしたが、今回はもう一方の「世界が終わる夜に」寄り、かなり重厚な音で歌い上げるミディアムバラードです。というか、このバンドの定番スタイルですね。

 アニメ「BLEACH」エンディングテーマとして使用されていましたが、曲自体はデビューのはるか前、ボーカル橋本絵莉子が高校生時代に作ったもので、地元徳島でのライブでも歌われていたとのこと。
 このリリースは、2ndアルバムの先行シングルという立ち位置。大事な時期という判断もあったのでしょうか。いわゆる「暖めていた」楽曲というのは最近こういう勝負どころで濫用されがちな売り出し方だったり。なので、ちょっと気になりますが、まあ本人たちのスタイルがはっきりと映し出された象徴的な一曲だという印象で、聴いていると思い入れが込められているのをひしひしと感じます。

 まず、メロディライン。基本的にはシンプルなんですが、とりあえず全編に渡ってキーが高い。ほとんどずっとクライマックスのような展開です。
 で、それに対してアレンジがやたらと凝っています。や、凝っているのは今回に限ったことではなく、毎回けっこうクセの強いアレンジを出してくるんですけどね。「シャングリラ」では変拍子が入ってきたりしますし。
 今回は、まず出だしのギターとドラムパターンが意表をつきます。そして、メロが2コーラスで別物といってもいいくらいに違います。というか、展開も前後します。その上で最後にアドリブ的なハイトーンを披露し、終わっていきます。
 シンプルなメロディラインに対する複雑なアレンジは、作りこみの跡を感じさせます。年月を経る中で、手が加わっていったのかもしれません。また、構成を考えると不自然な流れ、でも聴いてみると違和感なく盛り上がって聴けるのも、デコボコさや試行錯誤の繰り返しなどアマチュアイズムを感じさせます。

 合わせて、歌詞にも同様の要素があるように思います。ドラマティックな曲調が『もうこれ以上行かないで』と悲痛な叫びを煽っていますが、落ち着いて言葉を追っていくと、全体的に言葉が散らかっている印象を受けます。現在と過去の追想、自問自答と、唐突に登場する「あなた」の存在…
 読んでいくと、ひとつのストーリーが浮かんできました。目を『一人つぶっていた』主人公は「あなた」を傷つけることもあった。そして「あなた」が去っていくなか、『どこにも行かないで』と呼びかけるしかできることがない、『ゼアイズナッシンアイキャンドゥーフォーユー』というわけです。まあ、かなりイメージを補足しているので、他にも解釈の仕様がありそうですが。
 さて、見てのとおりカタカナで英文が表記されていますが、これは試行錯誤やアマチュアイズムに端を発してはいないような気がします。というよりは、英語表記にするとどうしても生じる距離感を作りたくなかった、身近な母国語で表記することで感情の生っぽさを出したかったのかなあ、と思うのです。

 「できることはない」「行ってほしくない」『もうこれ以上歩けない』というような、ネガな主張をしているのも、またチャットモンチーらしいような。
 インパクトがあったのは『甘えぬき傷つけぬいた私は/今度は何を求めるかな』の部分。甘えや攻撃性を認識していながらも、なお求めようとする欲望の強さ。…というより、きっと求めなくて済むならそれでよくて、でも「もう甘えない、傷つけない」なんてことはできないんじゃないかと感じていて…そんな葛藤が、フレーズの背後に透けて見えるような気がします。続きを読む
posted by はじ at 04:36| Comment(1) | TrackBack(0) | J-POPレビュー女性(た行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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