2007年09月30日

メルマガ、Vol.117発行。

メールマガジン≪現代ポップス雑考。≫
Vol.117 2007/09/30 発行部数:めろんぱん 438/まぐまぐ 152

<雑考バトン:新曲レビューリレー>
SOPHIA「青空の破片」
 〜思い入れたっぷり?のカバー

<新着レビュー>
L'Arc〜en〜Ciel「MY HEART DRAWS A DREAM」
 〜空への解放は、逃避ではなく…

<年間チャートより抜きレビュー>(2003年)
ロードオブメジャー「大切なもの」
 〜真摯で飾らない「等身大の存在」として


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  バックナンバーも開放しています。


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絢香「Jewelry day」

Jewelry day
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<「いい思い出」になる、その前に>

 映画「ラストラブ」主題歌。絢香初の映画タイアップということです。
 「三日月」に続く、音の薄い、シンプルなバラード。あちらはピアノ主体から徐々にストリングスやリズム隊が盛り上がる形式でしたが、こちらはアコギ主体。より音が薄くアコースティックな色合いが強いようです。
 その中で語られるのは、終わってしまった恋を振り返る切ない想い。『君といた あの歌がまだ聴けない』など、忘れきることができない幸せな日々を「Jewelry day」という言葉に表し、思い返しています。

 終わった恋をただ嘆くのではなく、『愛する喜びをくれたあなたに/“ありがとう”叫ぶよ』と感謝するなど得るものを見出すのは、ここ最近人気の潮流に沿ったものです。
 ただし、その後に『聞こえてるなら/声を届けて お願い…』と、まだ過去のことだと割り切れない感情が色濃く残っているのが印象的。ここでの「ありがとう」は、これから前を向いて進んでいくために区切りをつける言葉、いわば「君」との記憶を「いい思い出」にするためのものです。なのに、それに対して「君」からの返答を求めてしまわずにはいられない。曲の結びが『立ち止まっては/夢を見るのよ 今年も…』となっているように、「いい思い出」化するにはまだ時間がかかりそうです。

 華やかなタイトルでも、曲調はぐっとシンプル。ここまで音の少ないシングルというのも珍しいですし、「二人の幸せな日々」と「独りになってしまった今」を対比しているようでもあり、いいアレンジだなあと。
posted by はじ at 03:01| Comment(0) | TrackBack(0) | J-POPレビュー女性(あ行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月28日

過去ログ発掘のコーナー その24。

 メールマガジン「現代ポップス雑考。」のおまけコンテンツ「今日の一曲」。
 毎回そのときの気分で一曲選んで紹介するこのコーナーのバックナンバーから、新しいレビュー更新が滞ったとき、ちょこっとずつ抜き出して紹介していきます。メルマガを読んでいない人にはちょっとした暇つぶしに、読んだことのある人にも何か新たな発見があれば幸いです。



≪現代ポップス雑考。≫ Vol.008 2005/07/31
#Dir en Grey「JEALOUS」

 『毒の花のように咲いてみせるわ/そして返り咲く花となる』


 Dir en Greyというバンドとは、あまり接点はありません。どうもDirというと極端な倒錯と激しいサウンドというイメージがあって、その狂気の美学とも言うべき世界観には当初から興味はあるものの、そうした傾向が自分とはあんまり合わない気がして、近づきがたかったということもあります。どちらかというとMALICE MIZER派だったこともあるのかも…

 ただ、1998年、まだインディーズ活動の時代にシングルとしてリリースされたこの曲は、けっこう好きだったんですよね。内容は「嫉妬」という題どおりなかなかに毒々しいですし、バンドもかなり激しい演奏をしているんですが、メロディラインは実に綺麗で聴きやすいんです。特にサビは広がりもあって、ポップですらあります。

 そういえばこの後の「-I'll-」なんかも、サビは耳馴染みがよかった覚えが。昔のほうがポップで、近年はむしろコアにコアにと傾いてきているような気もします。珍しいタイプですね。

 嫉妬で自らの心を傷つけ『もう昔のように笑えなくなった』「私」がその果てに目指すものは、「毒の花」のように咲き誇ること。歪み続けながらも忘れることはできない、ならばいっそ、とその嫉妬心を表に出そうとする。
 この決意は明らかに倒錯していて、そのせいもありどこかぞっとするような怖さを孕みながらも、何か妖しい美しさも感じさせるものです。

 「私」は、それが「毒」とわかっていながらも、自らの嫉妬心を肯定してしまおうとしています。負の感情を抑えつけることなく開放し、それを美しく描き出してみせる。それこそがリスナーの共感を呼ぶのでしょう。

 この曲では女性主人公を設定し、負の感情の肯定を「咲く」という言葉で美しく飾っています。ただ、自分の感情にどうしようもなく身を任せているようで、それを自覚し利用してしまおうとするというこの一連の流れは、非常に客観的です。これはむしろ異性、つまり男性であるボーカルの京が実際には書いているからこそ可能だったのかなあ、とも思うのです。


JEALOUS
JEALOUS
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Dir en grey
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 Dirは、あと「Cage」「【KR】cube」あたりが好きかなー。最近のシングルの傾向は、あんまり惹かれないかも…凄いとは思うんですけどね。
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2007年09月27日

倖田來未「FREAKY」

FREAKY
FREAKY
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<マイノリティに勇気を示すメッセージ>

 「4 hot wave」に続いての4曲入りシングル。そのすべてにタイアップがついているようです。
 ここから考えることは3つ。まず、12連続リリース以降の楽曲多数アピール路線を継続しているということ、倖田來未の人気は続いている(と、少なくとも製作側やタイアップオファーをする側は考えている)ということ、そしてこれだけ需要が集中するということは、この分野はなお彼女の独壇場であるということです。

 さて今回は4曲ともA面扱いではないようで、とりあえず1曲目「FREAKY」をここでは見ていくことにします。

 「FREAKY」という題は、「異形な」とか「麻薬の幻覚症状の状態」を指す単語。『太陽を見上げたいと泣いた』ということは、光の中に出られない何らかの理由があるのでしょうか。『暗闇に 心を/奪われた』とあることからも、この曲の視点は「陰に生きる何者か」からのものであるということが推測できます。
 曲調はかなりハードで、重々しいサウンドになっています。これは、闇に生きる(生きなくてはならない?)「FREAKY」な存在を表しているかのようでもあります。

 特別な存在として…といってもあんまり良くない意味のようですが、とにかく「普通ではない」ものとして提示されている主人公。日陰者、とまではいかずとも、そういった「世間からあまり好まれない」存在にスポットを当てているようです。
 『抜け出せない』という単語が2回も登場し、現状を変えてしまいたいけどできない、という感情も描かれていますが、これは「薬の中毒者」というタイトルに沿うものかもしれません。日陰の存在になったことは不本意で、逃れたがっているけどなかなかできない、そんなシチュエーションです。

 で、最終的には『自分の道は自分で開け』と自己を持って進んでいくことを目指し、『これがmy style』と自分の選択を肯定します。そうすれば『わかってくれるやつがいるはず』と同志にめぐり合うかも、という気持ちも見えます。
 なんというか、マイノリティとして虐げられている人々のための応援歌、みたいな色合いが感じられるなあと。たとえば『誰もが少しずつ違って 歩き出す』とかは、人々の多様性や我が道を行くオンリーワン志向を肯定しているように受け取れますしね。

 これ、ざっと読んだとき、何かダークヒーロー物の映画の主題歌なのかなー、とか思いました。バットマンとか、異形を持って闇に生き、悩みながらも己の正義や信念のために敵と戦う…みたいな。そんなスタンスで作られたのかなあと。
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2007年09月25日

ケツメイシ「また君に会える」

また君に会える
また君に会える
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ケツメイシ
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<季節が巡る描写が、オトナな感傷を生み出す>

 PVはほとんど蛯原友里のDVDかと思うような、夏らしい爽やかでちょっと感傷的なポップチューン。

 ケツメイシは、他の同系統のユニットよりも多少「大人」な楽曲を作るような感覚がありますね。それはアレンジのせいもあるのでしょうが、たとえば来る夏に『君が綺麗になって 戻って来る』というようなフレーズのセンスも、また一因なのではないかなと。
 この曲は、『光る髪は 潮風になびく/浴びる太陽 波音に抱かれ』なんてテンプレどおりの描写に溢れた、夏=出会いの季節、恋の季節という図式そのままのサマーチューンです。しかし、そこに登場する人間関係は、少し違っています。
 この種の曲だったら、開放感に任せ、闇雲に「誰か」を求めたりとかするのがセオリーですね。不特定の水着の女の子にモーションをかけようとしていたり、あるいはこの夏に新しく出会ったヒロインに夢中になったり…しかし、この曲では、「君」は夏に「戻って来る」という言い方になっているわけです。

 ここでの「君」は、特定の人物のように描き出されてはいますが、毎年夏が来るたびに『少し大人になって』いくすべての女性たちのイメージを重ねることもできるでしょう。ただ、どちらにせよ、「僕」は「また君に会える」と、知らない誰かとはじめて会うのではなく、旧知の、再会する相手として「君」を見ています。
 ポイントは、見ず知らずの相手ではないこと、そして確かな時の流れを感じさせる表現を多用していること。前者はマジメな恋愛を求める今の世相に合っていますし、後者は『ここへ何度 通ったろう?』『来年も眩しさまた変えて』と、移ろう時間を意識させ、素敵なこの夏も過ぎ去っていくことを暗示し、感傷的な雰囲気を形作っています。

 季節の循環を描くことで郷愁や感傷を生み出すのは、大ヒットした「さくら」でも色濃く出ていた要素です。で、こういった手法が、楽曲の精神年齢を引き上げているんだろうなあ、と感じるのです。
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2007年09月24日

メルマガ、Vol.116発行。

メールマガジン≪現代ポップス雑考。≫
Vol.116 2007/09/24 発行部数:めろんぱん 439/まぐまぐ 152

<雑考バトン:新曲レビューリレー>
L'Arc〜en〜Ciel「MY HEART DRAWS A DREAM」
 〜広がりを感じさせる曲調と世界観 

<新着レビュー>
the brilliant green「Stand by me」
 〜バンドとソロ、表現スタンスの峻別

<年間チャートより抜きレビュー>
RUI「月のしずく」
 〜さまざまな側面で時代を先取り


 1週お休み&祝日のため月曜に発行スライドで、けっこう間が空きました。
 チャートより抜きは、できればしばらくのピックアップ予定計画を立てたいのですが、これがなかなか難しい。とりあえず次回はロードオブメジャー「大切なもの」にする予定ですが、あくまでも予定です。リクエストともども、もうちょっとしっかり考えていきたいなーとは思っています。


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2007年09月23日

ギャルル「Boom Boom めっちゃマッチョ!」

Boom Boomめっちゃマッチョ!
ギャルル つんく 守尾崇 鈴木Daichi秀行 田中直
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<異なるふたつの文化を結ぶカギとは>

 ぁみみ(時東ぁみ)、そねね(ギャル曽根)、あべべ(安倍麻美)をメンバーとする女性アイドルグループ、ギャルルのデビューシングル。
 会社を設立し「ギャル社長」としてギャル文化に根ざした事業を行っている有名人・藤田志穂がプロデュースに絡んでいたりと、ユニット名どおりとにかく「ギャル」にこだわっているようです。

 しかし、時東ぁみは視力がいいのに伊達メガネまでかけて「メガネっ娘」として売り出すなど、どちらかというと「アキバ系」をターゲットにした活動を行っていましたから、ここで急に「ギャル」になるのは違和感が。ギャル曽根は名前どおりまさにギャルですけど、大食いタレントであってアイドル活動や歌を発表するのはこれが初めてですし、安倍麻美は新参。ということで、「ギャルを代表するアーティスト」と言うには心もとない部分があります。
 そもそも、ギャル文化とアイドルというのはなかなかにして合致しない点が多いような。ギャル文化はその輪の中にいる女性が作り上げるものである一方、女性アイドルは男性ファンが主軸。ギャルたちからもアイドルファンからも支持を得られないんじゃないか?とも考えられるわけでして。

 なので、このユニットを結成するに当たっての意図としては、
1.とにかくメンバー各人のネームバリューと、ユニット結成の話題性で押せばそれなりに売れるのでは
2.ギャル文化を広く知らしめたい、男性にも浸透させたい
3.逆に、女性アイドルを同性にも共感される存在にしていきたい
4.ギャルというより、トランスがやりたかった
 というあたりが考えられます。
 1だけってことはないでしょうが、要素としてはやはりあるでしょう。2、3のような、各ジャンルを拡げていきたいという意図もまた考えられるものです。
 4ですが、トランス、およびパラパラは90年代に隆盛を誇りましたが、今もまだ死滅したわけではなく、トランスは音楽の一分野として、またパラパラはギャルの「サークル」などの中で、しっかりと残っているようです。そこに目をつけて、開拓していない分野に手を伸ばしてみた、という内幕もあったのかもしれないなあと。

 そういうわけでトランス&パラパラです。内容は非常につんく的な散漫さとユーモアに満ちていて、一見ナンセンスなくらいに思えます…が、完全に意味を放棄しているわけではありません。
 『もりもり食べる デカマッチョ』『最後のシュート DOKI DOKI FIRE/捨てないで』あたりは、貪欲になんでも吸収し、諦めないでいよう…というように受け取れます。強くタフに生きること=「マッチョ」として、自らや周囲を鼓舞している、といったところでしょうか。
 「もりもり食べる」(ギャル曽根)あるいは『パラパラ踊る 細マッチョ』と、自らの活動を思わせる内容を「マッチョ」、この曲で目指すべきものに重ね合わせる一方、「MENS」や「GALS」もにも呼びかける。自分たちを含むすべての人へのメッセージとして歌っている、そんな構図になっていますね。

 また、ギャルとアイドルファンってかなり水と油な関係のような気がしますが、そう言えば…と思った共通項がひとつ。
 アイドルの歌って、松田聖子の昔から、ファンによる掛け声的なものが自然と発生します。歌のフレーズの合間で「エル・オー・ブイ・イー ○○!」と言いながら腕を振る、みたいなやつですね。近年では、これがだんだんとブラッシュアップされ「オタ芸」なんて呼称されるようにもなってきています。
 これって、みんなで曲固有の振り付けを覚えて踊るパラパラの文化と、けっこう親和性が高いのではないかなと。パラパラを通じたアイドル側とファン側のコミュニケーションを図り、盛り上げていく…もしかしたらそんな意図もあるのかもしれません。


 ところでこのユニット、周知の通り、元々は辻希美がつじじとしてリーダーを務める予定だったのですが、諸々あって急遽脱退、そして代わりに安倍麻美が呼ばれたという経緯があります。
 それにしてもデビュー発表から約半月でメンバーチェンジという事態で、関係各所はおおわらわだったことかと思います。タレント事務所の枠を超えたユニットという形でしたし、ものすごく大変だったことだろうと推察します。この騒動を乗り越えた舞台裏のみなさまこそまさに「マッチョ」な精神力だよなあ…と。お後がよろしいようで。
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2007年09月22日

あみん「待つわ'07」

ひまわり/待つわ’07
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あみん
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<「懐メロ」の代表格と、今この時代の共通項>

 今回はちょっと変化球で。
 代表曲である「待つわ」が大ヒットしたのは、実に1982年。あれから25年、伝説の女性デュオが活動を再開しました。
 といっても、片方の岡村孝子はずっとソロでシンガーソングライターとして活動し、少なからぬ地位を築いていたりはするわけですけれど。最近では映画「逆境ナイン」の主題歌として、「夢をあきらめないで」をリマスタリングしたりしていました。

 アリスとかサディスティック・ミカ・バンドとか、最近は長年のブランクを経て活動再開したり再結成したりする往年の名グループがいくつか現れています。
 数年前の懐メロカバー曲の隆盛もそうですが、CDの登場から1990年代ずっと「若者」のための市場であったJ-POP界隈は、セールスが伸び悩み始めた2000年くらいから、世代をもっと広げるべく少しずつ膨んでいこうとしている感があります。実際、これからは特にそれが重要になるだろうとは思っていますが。

 とりあえず、あみんについては、25周年という区切りであることあたりが再開の理由なのでしょうけれど…考えてみると、今回セルフカバーした「待つわ」って、案外この今の時代に合っているような気もするんですよね。

 『私待つわ いつまでも待つわ/たとえあなたが ふり向いてくれなくても』という一途な思い。当時から「暗い」と言われていたそうです…が、でも、そこまで突き抜けた暗さじゃないですよね?
 確かにマイナー調だし、真摯な感情がこもっていて、あっけらかんとしてはいません。でも、ハーモニーはキレイだし、『青く広いこの空 誰のものでもないわ』なんて強さをかんじる言葉もある。弾みのあるリズムなのもポイントで、もしメロディラインが弾まずベタだったら、それこそ本当に暗いだけの曲になってしまっていたかもしれません。
 思うに、決して暗いだけの内容じゃないからこそ、ヒットしたんだろうなあと。曲調の弾みや歯切れのよさ、そして透き通るハモリがマイナー調を押さえたのも大きいですし、また言葉もきっとそう。「待つ」一辺倒なのは、受動的なようでいて、『いつもあなたの前では/おどけてみせる道化者/涙なんていらない』とまで徹しきるのは相当な精神力が要るでしょう。「あなた」の恋が叶わないのを待ち続ける…というのも同様です。内に秘めた精神的な強さ、それが感じられるという点が、ヒットの理由としては外せない面だと思うのです。

 当時は生まれた頃なので、もちろんそんなよく知っているはずもなく、たぶんに憶測になってくるのですが…なんというか、当時は現役女子大生デュオ!という肩書きだったわけで、そうするといわゆるユーミンとか中島みゆきとかのシンガーソングライターよりは、アイドル寄りに受け取られていたでしょうし。
 そんな立場でこの手の歌を歌うという点で「暗い」と思われてしまいやすかったのかなーと。振り付けも薄いし、色恋沙汰での悩みには違いないのですが、「生き方」に通じるシリアスな面もありますしね。


 で。
 この曲の持つ「一途さ」「芯の強さ」「シリアスさ」…こういった諸々の要素って、実は、今の時代のJ-POPにかなり近い部分があるのでは?と、ふと思ったのですね。続きを読む
posted by はじ at 08:38| Comment(0) | TrackBack(0) | J-POPレビュー女性(あ行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月21日

チャットモンチー「とび魚のバタフライ/世界が終わる夜に」

とび魚のバタフライ
とび魚のバタフライ
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チャットモンチー 福岡晃子 橋本絵莉子
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<広大な空と海の狭間を飛び泳ぐ強さ/絶望にふと気がついてしまう瞬間>

 5枚目となるシングルは両A面扱い(ただしもう1曲「風」もあり)。メンバー3人の全員が作詞を行っているのですが、両A面の2曲はどちらも福岡晃子の作詞。そして、まったく正反対とも言える内容になっています。

 「とび魚のバタフライ」は、爽快で抜けのいい明るいサマーチューン。『何て果てしない空!/ひこうき雲のらくがき帳』…気楽に聴くことができるこういう種のフレーズは、初めてくらいに珍しいです。たいていの楽曲は、先に詞を書くという特性の影響もあるのでしょうが、感情のこもったもの、内容の濃い言葉のものなので。
 そこへ行くとこの曲は、単純にホワイトブルーの青い空とネイビーブルーの青い海の、夏らしい穏やかな風景に心地よく浸ることができます。本人達もライブで乗れる曲にしたかったとのことですし、曲製作のレンジを広げるという意味でも、本流にはならないもののこういう曲があってもいいのかなと。

 一般層にアピールしたかった(もしくは、させたかった)のかなーとも思います。実際、とっつきやすいポップな仕上がりですし。ただ、あんまりポップに振り切れているので、ちょっと「かわいらしいガールズバンド」的に受け取られてしまっていそうで心配。そのぶんバランスを取るために「世界が終わる夜に」と両A面にしたのでしょうけれど…

 とはいえ、特に後半のほうの歌詞を読んでみると、決してただ雰囲気とポップイメージだけではないことがわかります。
 「とび魚」=「わたし」は空に向かって『もっと高く跳ねたら/見たことない景色がある』と思い、また海に向かって『深く 潜る きっと新しい水/飛び込んでも怖くないわ』と言ってのける。広がる空にも海にも、上へも下へもどこまででも進んでいこうとする強い意志がこれらのフレーズには宿っているわけです。
 水面を跳ねる「とび魚」を自分自身に重ねるモチーフとして据えたことには、ちゃんと意味があるのですね。


 そして、一方の「世界が終わる夜に」は、タイトルからして非常にダークで、重々しい内容になっています。続きを読む
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2007年09月19日

Gackt「RETURNER〜闇の終焉〜」

RETURNER~闇の終焉~
RETURNER~闇の終焉~
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Gackt Gackt.C Chachamaru
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<トリッキーな中にもしっかりと根付いている美学>

 シンプルでアコースティックな「野に咲く花のように」から一転、ハードで重々しいロックサウンドに、響き渡る笛の音。そして、やたらと変拍子が混じる曲の展開と、実に独特の世界が広がっている一作です。

 独自というか、あんまり一般的ではない要素は、メロディラインを見てもいくつか挙げられます。たとえば、Bメロがすべてファルセットになっていて、まるでコーラスのようになっているところ。そして、サビのメロディの作り方も。サビ頭から3小節の旋律が流れたあとに、1小節の空白があるんですね。ここで、サビのメロディが、はっきりとふたつに分かれているわけです。もっとも聴き手に印象づける部分であるサビでこれだけの空白があると、求心力は若干弱まってしまいます。
 ただ、こちらの旋律に関する2点は、歌詞の内容を見ていくと、あえてやった表現なのかなと考えられるのです。

 歌詞は、「もう二度と逢えぬ微笑み」とあるように、おそらくは死別した恋人を想う哀しみに溺れている主人公像となっています。
 死別ってモチーフはわりと容易く深い哀しみを演出することができるのですが、実際にはそうあるわけじゃないもので。なので、濫発しすぎるのは何だかなーと思ってしまいますが、彼の場合はキャラクターがわりと非現実的なので、けっこう許せてしまうというか。PVもサムライなGacktが登場したりと、ファンタジックな世界になっていますしね。

 で、まずBメロのファルセット部分を見ていきましょう。ここの部分の歌詞は『暗闇で叫び続ける貴方が見える/遠過ぎて…』とあります。
 これ、恋人を失って生きる主人公というシチュエーションを考えると、「主人公を彼岸から見守る、死んでしまった恋人」の視線なのかもなーとも考えられるのではないでしょうか。二人称が他と同じ「貴方」なので、そんなつもりはないのかもしれませんが…別の視点からの言葉を、声を変えることで表現している、とすると、全ファルセットでの表現にも納得がいきます。

 さらにサビの空白について。ふたつに区切られた前半の部分歌詞は、『壊れるほど私を強く抱きしめて』という叫びです。ここに込められているのは、今は叶えることのできない悲痛な想い。とても強い感情なわけです。
 先に述べた1小節分の空白は、直前で語られるこの想いの強さを噛みしめる「余韻」として機能しているな、と感じるんですね。次の内容が入ってくる前に、ここでたっぷりと哀しみを聴き手に伝えることにつながっていると思うのです。

 そういうわけで、一般的ではない要素が多数盛り込まれたこの楽曲ですが、キャッチーさよりも表現したさを優先する、美学のためにやっていることなんだろうなあと感じます。
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2007年09月18日

YUI「My Generation」

My Generation/Understand
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<自由のために振り切るのは、他人からの束縛ではなく自らの弱さ>

 ドラマ「生徒諸君!」主題歌のこの楽曲は、高校を舞台にしたドラマのストーリーに沿い、YUI自身が高校を中退したときのことを振り返って作ったのだそうです。『制服 脱ぎ捨てた 16のアタシに/負けたくはないから』というフレーズに表れているように、当時の自分の決意を思い返し、今もその気持ちを胸に進んでいこうとする内容になっています。

 16歳の「あたし」は、『邪魔なんてされたくない』と思い、『うしろ指 さされたって/振り向いたりしなかった』。他人にどう思われようとも、自分を貫き通す、自由に生きていきたいと願い、行動していった、その様が描かれています。
 ただ、思い切った行動を選び取ってはいたものの、その当時は見えなかったこと、わからなかったこともいろいろあったようで。今現在、改めて振り返る視点からは、「こうだったんだ」という新しい考え方がところどころに出てきています。当時は『言葉に出来ないだけなのに』とあるように、自分の苦しみやもがきを今よりも把握できてはいなかった。他人とは違う一歩を踏み出しながらも、『描いた夢を信じきれない弱さにただ支配されてた』とも思い返しているのですね。

 戸惑いつつのスタートだったにせよ、「今」の自分からは、後悔の気配はありません。弱くて信じきれなかった「夢」は『強く信じきれたときから変わる』と、強く言い放っています。
 選んだ道は間違っていなかった、直接そう言ってはいません。ただ、まだ道半ばではあるものの、少なくとも現時点ではそう思っていることが、なんとなくわかる内容になっているのですね。在りし日のまだまだ未熟だった自分への懐かしさと愛しさ、その中で前へと進んだ強さ、そしてその決断が実を結んでいること、そしてこれからもさらに進んでいく意志が、それぞれに別の感動を呼び起こす構造になっているなあと。


 さて、ここからは楽曲単体ではなく比較する形で見ていくことにしましょう。続きを読む

2007年09月17日

スガシカオ「フォノスコープ」

フォノスコープ (通常盤)
スガシカオ
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<何もかもを求めようとするエゴの肯定>

 本名も「菅 止戈男」と書いてスガシカオの、22枚目のシングルです。

 タイトルの「フォノスコープ」とは、フォノグラフ=蓄音機とスコープ=望遠鏡や顕微鏡などの光学機械のふたつの言葉を組み合わせた造語なのだとか。音楽を目で観ることのできる何か、といったものでしょうか。
 ただ、楽曲の内容を読んでいくと、それだけではないようですね。『僕だけに聞こえる声で 君の言葉がほしい』とか『ふと感じ合う瞬間があればいい』とか…<音楽>を<観る>という以上に、もっともっと、いろいろなものを求めようとしているように感じます。

 スガシカオの楽曲の傾向として、エゴをエゴとしてありのままに出してくるという点が挙げられます。必要以上にキレイに描かないし、露悪的にもしない。だから、斜に構えているように感じたりクールに思えたりする印象が強いわけですね。
 今回は、特に曲調は、彼にしてはわりあいポジティブに明るくまとまっているような印象を受けます。が、実際はそんなに単純ではありません。
 上で述べたように、とても多くのものを求めようとする欲張りな面や、『耳打ちでそっと』「君の言葉」を欲しがる独善的な面。他にも、足を踏み出そうとして『けど理想ってどんなんだっけ?』と躊躇してしまったり、『だから永遠なんて言葉 抱きしめていたくない』と「永遠」という響きのいい単語を疑い頼らない辺りなんか、らしいなあと感じます。

 と、エゴイスティックな内容ではありますが、それはつまりとても素直に、率直に、人間の感情を描いているということでもあります。彼の楽曲の魅力は、きっとこういう部分なんだろうなあと。
posted by はじ at 22:40| Comment(0) | TrackBack(0) | J-POPレビュー男性(さ行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月13日

過去ログ発掘のコーナー その23。

 メールマガジン「現代ポップス雑考。」のおまけコンテンツ「今日の一曲」。
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≪現代ポップス雑考。≫ Vol.008 2005/07/31
#フォーレ「レクイエム」


 調子悪くって、あんまり動かずにいます。といっても最近の土日は、休むかブログ更新かという感じなので、あんまり変わってないんですが…

 フォーレはフランスの作曲家。ドビュッシーやラヴェルに影響与えた人、だったかと思います(あいまい)フランス音楽ってのは繊細で優美という特徴があるんですが、この人はドビュッシーやラヴェルと比べると華がなく、やや地味な印象なんですね。だから知名度も低めなのかなと思うんですが、でもなんというか、枯れた味わいがあって、個人的にすごく好きなのです。「幽玄」と言うとわかりやすいかな。

 このレクイエムは、モーツァルトの重々しいレクイエムとも、ヴェルディの激しいレクイエムとも違い、まさに魂が浄化され天上に昇っていくかのような、光に満ちた曲なのです。クラシック業界では上記の2曲とあわせて3大レクイエムと呼ばれたりするようですが、ダントツで好きです。

 で、このレクイエム、調子悪くて寝込んでいるときに必ず聴きます。美しい響きが体中に染み渡ってくるようで、すごく安らぐんですよねー。…そのまま昇天してしまうとマズイですが。
 手持ちのCDは、アンドレ・クリュイスタンス指揮/パリ音楽院管弦楽団。他にもっといい録音がありましたら教えてくださいー。

フォーレ:レクイエム
フォーレ:レクイエム
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クリュイタンス(アンドレ) フィッシャー=ディースカウ(ディートリッヒ) アンヘレス(ヴィクトリア・デ・ロス) エリザベート・ブラッスール合唱団 ピュイグ=ロジェ(アンリエット) パリ音楽院管弦楽団 フォーレ
EMIミュージック・ジャパン (2002/03/06)
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 親類に不幸がありまして、そのため週末まで更新が止まります。
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2007年09月12日

DREAMS COME TRUE「きみにしか聞こえない」

きみにしか聞こえない
DREAMS COME TRUE 吉田美和 中村正人
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<想いを伝える「声」は、真摯なままに拡散していく>

 小説「Calling You」の映画版、「きみにしか聞こえない」主題歌。タイトルからもわかるように、映画のために作られた曲のようですね。

 タイトルにもなっているフレーズ「きみにしか聞こえない」声は、『きみの名前』を呼ぶ声です。「呼ぶ」ということは、『声を上げて 泣くことも』その他いろいろなことを教えてくれた「きみ」は、今は離れた場所にいるということですね。そして、『呼び続けている』のは、きっとまだ「きみ」のことが愛しくて忘れられないからなのでしょう。

 ただし、気をつけたいのは、この「声」は決して「君」だけへのものではない、ということです。
 『きみにしか聞こえない この声は今でも』とあるように、現時点では「この声」は「きみ」だけへ向けられた、他の人には届かない声です。でも、その後では、『この声がこれから/誰かに届いたら ねぇ見ていてね 繋がるように』とも言っています。今は「きみの名前」を呼ぶ「きみにしか聞こえない」声ですが、他の誰かに届く可能性も考えているわけです。

 つまり、この「声」は、「きみ」だけを想い愛する気持ち、ではないのです。もっと広い、誰か人を愛しいと感じる気持ち、くらいの意味合いではないかなと想像することができます。
 心が震えるような気持ち。名前を繰り返し叫んでしまいたくなる気持ち。そんな気持ちが「声」になって「きみ」に届いたからこそ、『誰かを思う/すごく大切なことを』知ることはなかった。そして、「きみ」を思い、離れた今もまだ気持ちは「きみ」から動いていない。でもいつか、誰かに届く日が来るかもしれない…というのが、詞の大まかな流れと考えていいと思います。続きを読む
posted by はじ at 03:49| Comment(0) | TrackBack(0) | J-POPレビュー女性(た行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月10日

メルマガ、Vol.115発行。

メールマガジン≪現代ポップス雑考。≫
Vol.115 2007/09/09 発行部数:めろんぱん 436/まぐまぐ 149

<雑考バトン:新曲レビューリレー>
the brilliant green「Stand by me」
 〜「バンドでこそのスタイル」再発見 

<新着レビュー>
RSP「Lifetime Respect-女編-」
 〜ただ応えるだけが「アンサー」じゃない?

<年間チャートより抜きレビュー>
SMAP「世界に一つだけの花」
 〜個性の価値が競争社会に勝る時代へ


 少し配信が遅くなってしまいました。最近は週末も忙しくなっているうえ、今回は特にあれこれ書きたいことが多かったのも一因です。

 今週末からの3連休は、旅に出るためメルマガ・ブログ共に更新お休みします。…その次の3連休で更新ペースアップできるといいのですが。


 ※メルマガについての詳しい説明は、こちらへどうぞ。
  バックナンバーも開放しています。
posted by はじ at 22:10| Comment(0) | TrackBack(0) | メールマガジン。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月09日

グループ魂に柴咲コウが「お・ま・え ローテンションガール」

お・ま・え ローテンションガール
グループ魂に柴咲コウが 宮藤官九郎 富澤タク グループ魂
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<掛け合いから生まれるテンポのよさと面白さ>

 映画「舞妓Haaaan!!」の繋がりで実現したコラボレーション作品。グループ魂ボーカルの阿部サダヲが破天荒すぎる主人公役、それに対するヒロインが、今回フィーチャーされている柴崎コウ。で、映画の脚本を書いている宮藤官九郎が作詞を手がけている…と、3方向の結びつきがあります。
 と言っても、この映画観ましたけど、阿部サダヲと柴咲コウの役柄の関係はこの歌のような感じでもなかったり。なので、映画ありきの内容ってわけではないです。

 宮藤官九郎はユーモアに溢れた作風で有名ですが、SMAP「BANG!BANG!バカンス!」の作詞では、今ひとつウケなかったりもしました。
 レビューで書きましたが、原因として考えられるのは、「歌」というフォーマットとの兼ね合いなのかなというところです。一定のテンポ上で、上下するメロディに合わせてだと、クドカン本来のユーモアは威力を発揮しにくいのでは、という。
 でも、この曲の場合は、コラボレーションという形式が上手いこと「面白さ」を盛り上げているんじゃないか、と感じます。

 『キックボードで高速乗っちゃった!』ハイテンションな男と『絶叫マシンで寝る』ローテンションな女のギャップが笑い所なのは、一目瞭然です。で、キャラクターがこれでもかというくらいはっきりと分かれた二人が掛け合いながら曲が展開していくのですが、このわかりやすさがまずポイント。
 さらに、メロディを無視したセリフが諸所に挟まれているのもポイント。冗談をメロディに乗せると間延びする危険があるのですが、セリフでスパッと言ってしまえば問題なし。
 掛け合いなので、『お腹痛いの?(別に)/しんどいの?(え、何が?)』などと、一人が歌う⇒セリフですっぱり、という切り捨て感も出せますし。

 一人でギャグを飛ばしていると、どうしてもだらだらして感じたり、先の予測がついたりしてしまいがちです。そこを二人のやりとりにすることで、盛り込まれたユーモアが生きてきているのかなあと。

 とりあえず、柴咲コウ単体では絶対に歌わないであろう世界は、かなり新鮮です。グループ魂のネタ歌が先にあって、それに合わせてゲスト参加的な形になっているので、柴咲コウ暴走!とまではなっていません。だから、引かないで受け入れられたのかもしれないなあと。
posted by はじ at 23:57| Comment(0) | TrackBack(0) | J-POPレビューコラボもの | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月08日

KAT-TUN「喜びの歌」

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<いい人止まりではない「俺」のキャラクター>

 『愛してる 愛してる それ以外 見つからない』
 『泣きそうなときは思い出して ちゃんと俺がいるから』
 今までにない、ストレートでひた向きなメッセージを届ける王道チューン。等身大な思いをポジティブに伝えようとしています。
 ただやはり「KAT-TUNらしさ」というか、他のジャニーズユニットにはない部分もいくつかありまして。

 まず、一人称が「俺」であるところ。「僕」ではないというただそれだけですが、これだけで全体の雰囲気はかなり変わってきます。主人公が「俺」というキャラクターであるか「僕」であるかは、それだけ大きな分岐点なのです。
 この曲、もっともインパクトがあるのはやはり『愛してる』の連呼ですが、この「愛してる」の言葉を放っているのが「僕」である場合と「俺」である場合では、受ける印象は少し、でもはっきりと変わってきます。「僕」が愛してると言うと真摯さ柔らかさを感じますが、「俺」だと真剣さはあるものの、柔らかさはない。むしろ、一本まっすぐ尖っているような響きを受けはしないでしょうか。
 『消えそうなKissで暖めて』というフレーズもまた、「僕」が言ったのであればどこか穏やかで暖かみを感じるものですが、「俺」が言ったのであれば何か切迫感のある雰囲気が漂ってきます。
 『守りたいから』という言葉にこもる印象もまた、かなり違ってきます。「僕が君を守る」と言うと、普段は弱気だったり穏やかだったりするけど、いざというときは頼りになるよう頑張る!的な、優しさの中に強さを見せる形になります。一方、「俺が君を守る」だとどうでしょう。何かとつんけんしている自分だけど、それでも「君」を守りたいんだ、というような感じでしょうか。これだと、強さ、ぶっきらぼうさの中に優しさを見せる、という正反対の性質になってくるわけです。

 ラップが入ったり、「止まらねえ!!」なんてシャウトが入ったりというのもチェックしておきたいところ。「俺」もそうなのですけれど、全体的に、男っぽさを前に出してきているのかなあと感じます。中性的で「いい人」なタイプではなく、もっと攻撃的で、どこか斜に構えていて、いい部分だけではない弱さも見せてくる。これまでのシングルからも、そんな人物像を感じるのです。まあ、ラップは嵐やNEWSにもありますが…
 とはいえ完全に野性的だったり、ネガティブだったりはしない。「愛してる」の連呼にしても「止まらねえ!!」にしても、どこか微笑ましさもあるわけです。この辺りは、ポップな部分も失わないように、とアイドルグループとしての矜持もあるのでしょう。

 ところで、ラップ部分だけに「僕」が登場するなあ…と思ったら、これ今までのシングルの題名が3つ入っているんですね。直球で真剣な歌なのに、シャウトにしてもこれにしても、遊び心があります。
posted by はじ at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | J-POPレビュー男性(か行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月06日

過去ログ発掘のコーナー その22。

 メールマガジン「現代ポップス雑考。」のおまけコンテンツ「今日の一曲」。
 毎回そのときの気分で一曲選んで紹介するこのコーナーのバックナンバーから、新しいレビュー更新が滞ったとき、ちょこっとずつ抜き出して紹介していきます。メルマガを読んでいない人にはちょっとした暇つぶしに、読んだことのある人にも何か新たな発見があれば幸いです。



≪現代ポップス雑考。≫ Vol.086 2007/02/18
#THE BOOM「ひゃくまんつぶの涙」

 『幾年君を想ううちに 僕も年老い
  眠る君によりそうように 土へとかえる』

 先日、「5000年間、抱き合ったままのカップル発見」というニュースが流れていました。

http://news.ameba.jp/2007/02/3274.php

 発掘した自分たちの時代においては素敵なニュースですが、発掘された側にしては眠りを妨げられる悲劇的な事件だったのかも…とも考えてしまいます。が、とにかくこの報道を聞いてはじめに思い浮かべたのがこの「ひゃくまんつぶの涙」でした。

 タイトルと引用部分だけを見ると、しっとり系バラードなんだろうな…と考える人は多いかも知れませんが、実際はなんと三線と掛け声に彩られた陽気な沖縄民謡風の歌だったりしまして。死んでしまった恋人を想う内容でありながら、からっとほがらかに曲は進んでいきます。

 テーマが死別でありながら、この曲はまったく暗さを感じさせません。土の匂いを感じさせる言葉選びも暖かい民謡の雰囲気もそうですし、『今夜もあなたに会いたくて 掘り起こしてみる』なんてどこかブラックかつユーモラスなフレーズもありますし。
 もちろんその裏側には物悲しさも潜ませてはあります。が、最終的に「僕」は天寿を全うして「君」の元に寄り添う。この恋は、永遠の別れでは決してなく、悲しみを交えつつ長い年月を挟んでの永遠のハッピーエンドなのです。

『空じゃお日様がそれ見て泣き出し ひゃくまんつぶの雨が降る
 草木はおどり かえるは歌い ぼくらのお墓は今宵も祭り』

THE BOOM
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 関東地方はこれから台風直撃ということで、ひゃくまんつぶの雨が降ってきそうです。
 台風って、不謹慎ですが、どうしてもやっぱりワクワクしてしまいます。ひとつのハレの場、カーニバルのような印象があるからでしょうか。
posted by はじ at 23:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 過去ログ発掘。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月05日

BONNIE PINK「Water Me」

Water Me
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BONNIE PINK 奥野真哉 Burning Chicken LENNON JOHN WINSTON MCCARTNEY PAUL JAMES
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<強く気高い呼びかけを生み出す心象風景>

 昨年の「A Perfect Sky」スマッシュヒット以降、活動を活発化させている印象の彼女です。とはいっても、「Anything For You」にしろ今回にしろ、曲のキラキラ感は増したようにも思いますが、楽曲はそれ以前と変わらず、独特の世界を作っているように感じます。
 そもそも「A Perfect Sky」だって、ちょっとサビがキャッチーだったり使用CMが話題になったりしたというだけで、急激な方向転換だったというわけではないですし。本人としては、何も変わっているつもりもないのかもしれません。

 『乾いた砂漠に凛と立つ花は/枯らさないでと叫ぶの』
 砂漠に咲いた一輪の花。このイメージは、理想の生きざまを示す心象風景としてのものでしょう。
 「どんな時も負けないで、強く生きていこう」なんていう応援の言葉は歌詞のどこにも出てきません。せいぜい『諦め顔で泣いていた友よ 微笑んで』というくらい。しかしそれでも、強く、はっきりしたメッセージ性を感じさせられるのは、こうした心象風景の描写が巧みだからです。「あなた」に想いを伝えるための手紙を『何万通も書こう/ある事ない事書こう/月明かりでも書こう』と繰り返してみせるのも、『“Water,Water me!”』という叫びも、その背後にある「強い想い」を感じさせるための表現なのですね。

 面白いのは、こうした描写で表されるのが、単純な「強さ」ではないところです。自分を認めさせるためには『嘘つきになろう』とも言ってのけるように、「正しさ」で行動しているわけではなかったりしますし。
 何より、「Water me」=「水」が欲しい!ということは、誰かの協力を必要としている、自分以外のものを頼りにしているわけです。しかし、この「水」を求める様は、人頼みだからといって悪印象は受けないし『ずぶ濡れでいい』し『一滴だけでいい』しとなりふり構っていない願いのわりには、どこか気高ささえも漂っています。

 人の助力を当てにしても、なりふり構わず必死でも、それでも気高い。ただ「強く生きよう」とストレートに言うだけでは、こうした奥行きのある強さを描くことはできないでしょう。
 心象風景で表現する、イメージを膨らませた言葉を使うのは、こうした深みを作ることができるからなのですね。…という例として、ちょうどいい題材でした。
posted by はじ at 22:48| Comment(0) | TrackBack(0) | J-POPレビュー女性(は行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月04日

湘南乃風「睡蓮花」

睡蓮花
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湘南乃風 MINMI Yoshitaka“Gakkey”Ishigaki SONPUB
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<詰め込みまくりの展開を生かす、楽曲のドラマティックなうねり>

 昨年の「純恋歌」のヒットから、だいぶスパンの空いた湘南乃風。お遊び系脳天気サマーチューンに見せかけて、やたらオリエンタルな歌い出し、そして緩急のある展開が続き、その中では相変わらず男臭いストーリーが繰り広げられたりしています。

 全長は7分以上。今までのシングルを見ても、彼らはやたら大作主義です(だからリリースペースが遅いのかも)。ただ長々とだらだら歌っているわけではなくて、かなり理知的に盛り上げ方を張り巡らせているあたり、MC業界においての「コブクロ」のような存在だなあと勝手に考えています。無骨さ、男臭さをぷんぷん漂わせているところなんかはもちろん全然違うので、イメージしにくいかもしれませんが。
 でも共通項はそこではないのです。「カラス」や「純恋歌」でも見せたような、ストーリー性のある歌詞世界。そしてそれだけでなく、その物語をドラマティックに盛り上げていく作り方。聴き手を感動させようとあれこれ考えを巡らせているなあ、と感じさせてくるという点において、コブクロと非常に近いなあと考えるのです。

 冒頭のやたらとオリエンタルな歌い上げに驚かされつつも、基本的にはハイテンションな「夏」に浮かれるサマーチューンが展開していきます。『めっちゃゴリゴリ』とか『「濡れたまんまでイッちゃって!!!」』なんて目立つ部分だけを抜き出すと、いかにも何も考えていない、この時期に毎年数曲出てくる楽曲群と何の違いもないように感じるところです。

 でも、途中にふっと暑苦しい音が抜けて『小せぇ声で「なんで俺だけ…」』なんていうつぶやきを混ぜ込んでくるのですね。まあ、これはこれで『泣き言なんて言えるか「馬鹿やろうが! 寂しくなんかねぇ!!」』みたいな暑苦しい叫びを導き出すのですけど…
 でも、ただ夏!遊びまくり!といった内容かと思わせておいて、一回さくっと落とす。そこで、「君」という存在をクローズアップして、『やっと出会えた』と口にするところまで持っていき、またサビにつなげ、テンションを元に戻す。そうすると、同じ熱気に包まれたサビでも、初めとは違った味わいが出てくるんですね。

 で、それだけなら、まだ一般のJ-POPでもよくあることです。2コーラスが過ぎた後のCメロ(大サビ)⇒サビのリフレイン、みたいな流れで作ることはできますから。
 この曲の場合はさらに、もう一回この「落としてから盛り上げる」動きがあるんですね。『夏の日差しが眩しすぎて』に始まる一節は「君」こそ出てこないものの、『睡蓮とともに…』とタイトルにもなっているモチーフを出してみたりして、ちょっと翳りを含みながら真摯なメッセージを発しています。
 加えて、先に言ったように冒頭はスロー&オリエンタルで、ラストはサビ以上に畳み掛けてくるコーダ部分まであったりして…その後のアウトロも長いときたもので。これでもかというくらいに盛りだくさんなのが、お分かりいただけるでしょうか。これだけ詰め込めば、そりゃ7分かかるってもんです。

 ハイテンション全開なテンションと真剣なメッセージのバランスとか、冒頭と「睡蓮」のモチーフがあんまり生きていないかもとか、あれこれ手を広げすぎて拙くなっているような気もするのですが…それでも、ドラマティックな展開を作り上げて聴き手を揺さぶりまくるという点に関しては、ものすごくこだわってやっているなあ、と感じます。
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2007年09月03日

UVERworld「endscape」

endscape
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posted with amazlet on 07.09.02
UVERworld TAKUYA∞ 平出悟
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<スタイルの統一、メロディラインの躍動>

 新進バンドUVERworldによる正統派ロックサウンド。これまでの曲はデジタル色が強めだったりラップ部分があったりしましたが、今作ではデジタルが香り付け程度に控えめに入っているだけで、あとはまっすぐ疾走するバンドサウンドになっています。なので、どうもミクスチャー系が苦手という人にも聴きやすいのでは。

 ロック一本に絞っているのが影響しているのかはわかりませんが、歌詞もまた統一感があります。全体として、『昔の経験に足を取られて 在りもしない壁を自分で作ってたんだ』から『叶えたい未来』へ、過去に縛られず現在を大事にしつつ未来に向かっていく、という流れがあり、スッキリしているなあと。「君の好きなうた」ではまとまりについて少し難じましたが、今作は良かったです。

 ただ、過去に縛られてしまうことについて『僕たちはこの世界に永く生き過ぎたのかな』というのは、若干広げすぎな気がします。
 や、タイアップがSF漫画原作のアニメ「地球へ…」なので、そこにリンクさせているんだろうなーというのはわかります。ここだけ陰りの漂うアレンジになっているのも、感傷が効果的に滲んできていい展開だなーと思います。ただ、そうした感傷を乗り越えての最終的なメッセージが『5年先 なりたい 自分を描いたら/今すべきことが見えてくるだろ』という実に現実的なアドバイスだったりしまして。ちょっとバランスが悪い気が。

 あと、ボーカルがとてもハイトーンに強いようなのですが、ただ高さに頼るのではなく広いレンジを効果的に使っていますよね。Aメロとか、オクターブ差でメロディラインを繰り出していたりして。上下動も激しくて、躍動感もあります。そんなふうに高いキーが頻発する中、2コーラス後に転調するCメロではぐっと抑え目にしてみたり。
 いろいろなものを取り入れる代わりに、この幅広い音域と上下の躍動を活用して、うまく楽曲に広がりを持たせているなあと感じました。
posted by はじ at 00:25| Comment(0) | TrackBack(0) | J-POPレビュー男性(あ行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月02日

メルマガ、Vol.114発行。

メールマガジン≪現代ポップス雑考。≫
Vol.114 2007/09/02 発行部数:めろんぱん 438/まぐまぐ 111

<雑考バトン:新曲レビューリレー>
RSP「Lifetime Respect-女編-」
 〜ちょっと安直なアンサー?

<新着レビュー>
Aqua Timez「ALONES」
 〜「頑張るな」というメッセージ

<年間チャートより抜きレビュー>
宇多田ヒカル「COLORS」
 〜ストーリーを際立たせる「色」使い


 新コーナー<年間チャートより抜きレビュー>、ようやく開始しました。2003年以前のヒット曲で取り上げてほしいものがありましたら、ぜひリクエストをお寄せくださいませ。

 とりあえず次回は、これを避けては通れないだろうということで、SMAP「世界に一つだけの花」について書く予定です。これまでも何度となく引き合いに出してきたので、取り上げないわけにはいかない!と思いつつ、すでにほとんど語ってきてしまっているような気もしますが…


 ※メルマガについての詳しい説明は、こちらへどうぞ。
  バックナンバーも開放しています。
posted by はじ at 23:34| Comment(0) | TrackBack(0) | メールマガジン。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月01日

aiko「シアワセ」

シアワセ
シアワセ
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aiko 島田昌典
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<「女の子らしいハッピーチューン」が万人に受け入れられるためには>

 『見上げたら喉が愛しかったので 甘いキャンディーの事も忘れて
 小さいあたしの唯一の特権 思わずキスをしたの』
 そんなわけでaikoらしさ全開の、ハッピーなラブソングです。

 このところ、女性ボーカリストでも一人称が「僕」になるような中性的で透明感が出るタイプの楽曲が目立っているように感じます。が、そんな中にあってaikoは、ひたすら女の子らしさを全面アピール。
 しかも、今回のような「シアワセ」に満ちたアップテンポナンバーで。どうも最近はハッピーな歌というのはバラードばかりで、アップテンポなものでは少なくなっているような気がするんですよねー。すぐ思いつくのはYUI「CHE.R.RY」くらいです。でもあれも正確には片想いかー。

 近年の傾向として、聴き手はより楽曲に「感動」を求めるようになっていると思います。00年代のヒット曲って、90年代のそれよりも、はるかにメッセージ性が多く含まれている、あるいは、わかりやすく示されているというか。意味がある、何かを教えてくれる、そんな部分がある楽曲を好んでいるという実感がります。

 そうすると、恋愛真っただ中のハッピーな楽曲というのは、内容がない、得るものがないとしてちょっと遠ざけられてしまうのではないかな…という気がします。
 失恋の歌だと、「離れてから気がついた」「これからも強く生きていく」みたいな方向性が打ち出せるので、教訓になります。だから受け入れられやすい。一方で、失った恋の痛手に浸り、前に進んでいかないというタイプは、あんまり見かけなくなりました。それもまた、仮説を裏付ける要素になりそうです。
 逆に、両想いな内容でも、「君を得たことで生きていける」とか「二人で手を取り合い進んでいこう」というポジティブさひた向きさがあるものは問題なく受け入れられています。ただ、女性の歌うラブラブな内容の曲だと、そういうのはあんまりないのですよね。現に、その手の歌がもっともファン層に受け入れられそうな女性アイドル業界を見ても、ラブラブさアピールに終始する歌は少ない印象です。
 総じて、聴き手が「マジメ」になってきているよなー、というのが最近感じる正直なところ。歌とは感動できるものであるべき的な空気が当たり前になっているような気がします…この辺はまたそのうち改めて。

 で、だいぶ外れましたが、そんな空気感なんてどこ吹く風のaikoと、今回の楽曲の話に戻りましょう。続きを読む
posted by はじ at 18:36| Comment(0) | TrackBack(0) | J-POPレビュー女性(あ行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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