2007年06月05日

DREAMS COME TRUE「大阪LOVER」

大阪LOVER
大阪LOVER
posted with amazlet on 07.06.05
DREAMS COME TRUE 吉田美和 中村正人 JEFF COPLAN
ユニバーサルJ (2007/03/07)
売り上げランキング: 493


<外からの視点で描く「ご当地」ソング>

 ドリカムの贈る大阪ソング。ご当地ソング、最近だとaiko「三国駅」とか関ジャニ∞の一連の活動とかが思い浮かびますが、どちらにせよ「大阪」だなーと。まあ、YUI「TOKYO」とか東京が冠せられた歌は多いですけど、東京はなんか都会での生活とか上京とか、「その土地らしさ」とは別の意味を与えられるケースが多いんで、本来のご当地ソングとはまた違ってくるような気もします。

 で、こちらもご当地ソングにしては特殊なケースで。それは、主人公が東京の女性で、大阪の恋人に会いに行くというシチュエーションであること。その土地をよく知る人間ではなく、外部の視点から「大阪」という場所を描いているんですね。

 遠距離恋愛、遠い道のりを経て会いにきて、東京ではなくこの大阪で暮らしていくくらいの決意を伝えてみても、煮え切らない相手にやきもきする。そんなシチュエーションなのですが、この裏には、上で述べた「ヨソモノから見た大阪」視点を絡めつつの、実に巧妙な作り込みがあるなあ…と感じるんです。

 「あなた」の他には馴染みのない場所、だから「あなた」だけが頼りだし、不安でも頑張りたいと思う女心。それを際立たせているのが、『何度ここへ来てたって/大阪弁は上手になれへんし』というフレーズです。慣れない言葉遣い、でもゆくゆくはここで暮らしたいから、なんとか上達したい…という気持ちをここに見ることができます。

 で、自分も関東人なのでよくわかりませんが、実際のところこの曲の歌詞の大阪弁はかなりアヤシイらしいのですね、どうも。でもそれはたぶん、慣れていなくても頑張ってここの言葉を使っていきたい!…と考えている、一途な「わたし」というキャラクターを浮かび上がらせるために、わざとエセ大阪弁で書いているんでしょうねー。ただユーモアや大阪らしさを出すだけではなさそうだなと。

 で、二人の温度の差というか、すれ違ってしまう感じも、遠距離恋愛ならではのものだなーという。
 かたや東京モンの「わたし」は、大阪にもっと溶け込みたいという気持ちがあるから『万博公園の太陽の塔 ひさびさ見たいなぁ!』と大阪らしいスポットに行きたがる。でも、地元に住んでいる「あなた」側にしたら、そんなものは珍しいわけでもなく、わざわざ見に行くようなところでもない。で、生返事してしまい『「そやなぁ‥」って行くの?行かないの?』ということになってしまう、と。

 また、東京タワーと通天閣を比べてみたりするのも、同じように大阪に寄っていこうとする気持ちがあるからこそなんでしょうね。真剣にそう言ってのける女心もよくわかりますが、言われた男としては確かにちょっと笑ってしまいそうです。
 やっぱりこうして比較を持ち出してくるのとかを見ると、大阪という地の内側に入ってきたというよりは、まだ外から扉をノックしている段階なのでしょう。知らない土地に慣れるのはただでさえ大変なのに、そこには恋愛という要素があるため、『毎週は会えないから けんかだけは避けたいし』というような遠慮もあったり…なかなかに道のりは長そうですねー。

 …と、「わたし」と「あなた」の行く末に思いを馳せてしまうくらい、細かい部分まで設定とキャラが生きているなあ、という。続きを読む


posted by はじ at 02:57| Comment(2) | TrackBack(0) | J-POPレビュー女性(た行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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