2007年06月03日

絢香×コブクロ「WINDING ROAD」

WINDING ROAD
WINDING ROAD
posted with amazlet on 07.06.03
絢香×コブクロ 絢香 小渕健太郎 黒田俊介
ワーナーミュージック・ジャパン (2007/02/28)
売り上げランキング: 349


<相互作用を意識しつつ、それぞれ伸び伸びと歌い上げる>

 力強いアカペラで始まる、絢香とコブクロによる夢のコラボレーションシングル。ガツンと来る歌い出しだけでなく、全編に渡って、3人の歌唱力をフルに使ったパワフルなボーカルが堪能できます。
 どちらも、ソロではあんまりここまで「力強さ」に寄った歌い方はしていないと思うのですよね。絢香は「三日月」のヒットもあり、パブリックイメージは強さより優しさ柔らかさのほうに傾いているような印象がありますし、コブクロは言わずもがな、ハモリを駆使した溶け合う響きが売りなわけで。どちらも、「思いっきり歌う」じゃなく、うまくセーブして豊かに使いこなすといったスタンスなわけで。
 そういうわけで、この2アーティストが伸び伸びと歌う姿を見ることができるだけでもなかなか価値があるなあと思うのです。

 歌詞は、いわゆる自己肯定系統のメッセージ。共作ということで、無難にまとまっているなあという印象です。まあ悪くはないですが、やっぱり多少絞りきっていないというか、漠然としている部分もあるなと。
 たとえば、『曲がりくねった道の先に/待っているいくつもの小さな光』というサビ頭部分を取り出してみましょう。道を歩んでいく、というのは誰にでも共有しやすいイメージなので、こういう共作の場合は使い勝手がよいです。
 その後、目指すものは「いくつもの小さな光」…これが漠然としているのですね。険しい道のりの先に目的地がある(→だから頑張ろう)というのはもはやJ-POPのテンプレですので、聴き手のほうはこれで充分にイメージし感情移入もできちゃうものです。
 でも、この「小さな光」たちが何なのかは、具体的に示されてはいません。「希望」とか「ステキな未来」とか「目指している理想の自分」とか「愛するあなた」とか、まあ何でもいいんですが、明確にコレだ!と決めたほうが、より内容が引き締まるはずなのです。イメージするのがさらに容易になったり、他の部分にも関連させるフレーズを入れて、膨らませることができたりしますし。
 その点、やっぱりコラボレーションだとそこまで深めていくのは難しいでしょうから、これは仕方ないと思います。聴き手側で勝手に代入してしまいましょう。伸びやかな歌声には、あんまり細分化された内容よりもこのくらい大きなまとまりのほうが合ったりしますし。

 とはいえ、『逃げ出してた昨日よりも/ぶつかりあった今日に 流した涙』なんてのは実にいいフレーズですね。逃げるの対極に、「立ち向かう」とかではなくてあえて「ぶつかる」とマイナスイメージもある語を入れる、というのが好きです。相互に作用すると言う意味で、コラボレーション自体にも繋がってきますしね。


posted by はじ at 03:27| Comment(2) | TrackBack(0) | J-POPレビューコラボもの | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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