2008年09月20日

KAT-TUN「DON'T U EVER STOP」

DON’T U EVER STOP(初回限定盤1)
KAT-TUN 亀梨和也 田口淳之介
ジェイ・ワン・レコーズ (2008-05-14)
売り上げランキング: 3543



<一貫したコンセプトの中、さまざまな要素が交じり合う>

 デビュー以来、著名アーティストの提供楽曲とそうではない楽曲を交互に繰り出してきたKAT-TUNですが、ここにきて前作「LIPS」に続き連続で著名アーティスト外の楽曲です。だいぶ人気もカラーも定着したからでしょうか。ノンタイアップでのリリースというのも、制作サイドの自信を感じさせるような。

 曲調は、前作のロック系統から変わり、ダンス系トラックに。ただ、『裏切りの街角に 咲いた君の花』『失うもの無いぜ 戻れないぜ 全てを賭けて』というような、ハードなテイストは変わらず。
 ジャニーズ事務所、というか男性アイドルは「等身大」で「優しい」ソフトなイメージが定着してきた中で、当初から陰のある雰囲気を出してきた戦略が貫かれている感じです。

 全体としては、ダークで悲劇的なムードが漂っている中で、『運命はDon't stop』で翻弄されるけど向かっていこう…というようなところに落ち着いています。
 で、「LIPS」でもそうだったように、硬派っぽくあっても『上手く言えないけど 一人じゃない』というような優しさがあったり、その一方では『感じた夜は 正直に 欲しがって』とちょっとアダルトな一面もあったり。ラップでは『From千葉 サイコラッパー』とか『日の丸背負い Lock on 生きろRock道』とかHIPHOP的な強気さがあったりと、それぞれにカッコよさをアピールしているんですけど、ちょっと方向性が散らかっている印象。
 とはいえ、スタイリッシュな曲調の中、各人がパートを分けて折り重なっていく展開は、なかなかのものかと。あんまり注目されていない気もしますが、KAT-TUNの楽曲は意外とこういう点が面白かったりします。
ラベル:KAT-TUN
posted by はじ at 13:06| Comment(0) | TrackBack(0) | J-POPレビュー男性(か行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月19日

今週の出張音楽コラム:9/18

 ニュース系メルマガ大手「忙しいあなたの代わりに新聞読みます」にて、毎週木曜日、音楽コラムを連載中しています。
 今週は、こんな内容を書いています・・・



 “生きてることが辛いなら/いっそ小さく死ねばいい”
 そんな歌詞が波紋を呼び、コンビニでの放送が差し止められた、
 森山直太朗の新曲「生きてることが辛いなら」。

 (中略)

 この曲のポイントは、「前向きすぎないこと」です。
 と言うと、不思議に感じる方もいるかもしれません・・・



この続きは、本日発行されたメルマガにて掲載中。興味のある方は、どうぞ読んでみてください。
ラベル:森山直太朗
posted by はじ at 00:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 今週のコラム紹介。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月17日

谷村奈南「JUNGLE DANCE」

JUNGLE DANCE(DVD付)
JUNGLE DANCE(DVD付)
posted with amazlet at 08.09.17
谷村奈南
エイベックス・エンタテインメント (2008-05-07)
売り上げランキング: 901


<楽曲自体の「露出度」は高くない?>

 奈南と書いて「なな」と読む、現役青山学院大生アーティスト。3作目となるシングルは、クラブのホットなムードを感じさせる、ダンサブルチューンです。

 PVでは露出度の高い衣装を身にまとい扇情的なダンスを踊り、さらには水着も(映像の文脈をぶっちぎって)披露するなど、Gカップのプロポーションを明らかに意識してアピールしているなあと。
 サウンドもまたアドレナリンが出そうなアッパーさがあります。

 ただ、歌詞に関しては…確かに設定としては『都会はジャングル』、『牙や毒、隠し持つ猛獣がいて』デンジャーでスリリングな出会いの場だ、という描かれ方にはなっているものの、エロさはあんまり感じられません。野生、ワイルドさへの志向が読み取れますが、それは『此処じゃ誰も 何にだってなれる』…夢を追い求めたり自分を見出したりするような健全な動機から繋がっているように書かれていまして。
 なのでなのか、『認め合うの 知らない誰かとも』というフレーズも、本能のままに相手を求める…というような艶かしさはあんまり感じられません。

 新しい出会いを求めたり、今のひとときを楽しもうとする刹那的な考え方も、快楽主義に基づくものではなく、精神を開放する自己実現的な欲求に応じてのものとして提示されているのです。
 なので、全然やらしさがない。それは楽曲のコンセプト的に、また彼女の売り出し方的にOKなのかNGなのかというのは、外部からは判断が付けにくいところですが…

 それにしても、かなり多くの場所でシャウトが差し挟まれるのですが、こちらもまた色気があんまり感じられず…これはNGじゃないかなーと。
 発音が悪いわけじゃないと思うんですが、なんというか素人真似っぽく聴こえてしまうのです。本人のセンスの問題なのか、アレンジ時の調整がうまくいかなかったのか…ビンバンと音が響くアレンジ全体にちょっと拙さも感じるので、後者の要因が大きいような気もします。
 セクシーさをウリにしたプロモーションは、ヒット前の倖田來未を思い出しますが、音楽的には当時はR&Bに徹していた倖田來未と比べると、なんというかだいぶチープな印象。

 なんだかんだで耳に残りますし、この一曲で世間に対する知名度はけっこうアップしたんじゃないかなと。そう考えると、ちょっと時代とズレているようなサウンド、そしてPVでの露出攻勢というのは、きちんと相乗効果を生み出したと言えるかもしれません。
ラベル:谷村奈南
posted by はじ at 01:42| Comment(0) | TrackBack(0) | J-POPレビュー女性(た行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月13日

The THREE「裏切り御免」

裏切り御免
裏切り御免
posted with amazlet at 08.09.13
The THREE(布袋寅泰×KREVA×亀田誠治)
PONYCANYON INC.(PC)(M) (2008-05-07)
売り上げランキング: 9427


<歌に主役を譲らないラップと鳴り響くギター、新しいミクスチャーの形?>

 ギタリスト布袋寅泰、HIPHOPアーティストKREVA、そして人気プロデューサー亀田誠治…という豪華な顔ぶれで結成されたユニット。映画「隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS」の主題歌で、このためだけに集まったんだとか。「三悪人」だから三人…確かにみなさん、悪人っぽい雰囲気ありますね。風貌がユニット成立に関係しているのかどうかはともかく。

 バリバリに鳴り響くギター、アグレッシブさの中に不敵さを感じさせるシャッフルのリズム、そしてKREVAのラップ。それぞれの相性が、かなりマッチしています。KREVAはどちらかというとダンストラックでの楽曲の印象が強かったのですが、その存在感のある声は、重いロックサウンドとも実に相性がいいですね。

 「裏切り御免」つまりどんどん裏切ってやるぜ!というテーマなのですが、悪に徹するというよりは、自分の気持ちに正直に生きようとする、また『それでも 正面切って裏切って/心では泣いて 強がって 笑うさ』と、辛さを押し隠そうとする意志が表されています。
 この際、人のことなど知ったこっちゃない!とばかりに悪に徹した不敵さというのも面白そうだったんですけど、まあこれはこれで、うまく強気さと弱さの緩急がつけられていていいんじゃないでしょうか。
 ただ、途中に差し挟まれるギターのフレーズ、ちょっと明るくなりすぎな気が。それ自体はかっこいいですが、ダークな曲調のなかそこだけ晴れやかになっちゃっているんですよね。そこだけ多少残念かなー。

 いわゆるミクスチャーって、ラップ+歌の組み合わせ、そしてサビなどメインはやっぱ歌…っていうパターンが多かったんですが、ここではギターとラップの双方が主役。新しい形で、しかもかなり面白い。このユニットは一回限りのようですが、こういう取り組みがもっと出てくると面白そうなのになー。なんて、思ってみたり。
posted by はじ at 22:08| Comment(0) | TrackBack(0) | J-POPレビューコラボもの | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月12日

今週の出張音楽コラム:9/11

 ニュース系メルマガ大手「忙しいあなたの代わりに新聞読みます」にて、毎週木曜日、音楽コラムを連載中しています。
 今週は、こんな内容を書いています・・・



90年代の小室哲哉黄金期時代を知っている人にとっては、
 なんで今、急に人気が出てきているんだろう?と
 不思議に思っている方もいらっしゃるかもしれません。
 でも、ここ最近の安室奈美恵の活動はとても充実していて、
 それを知っている人にとっては納得の・・・



この続きは、本日発行されたメルマガにて掲載中。興味のある方は、どうぞ読んでみてください。
ラベル:安室奈美恵
posted by はじ at 00:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 今週のコラム紹介。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月10日

過去ログ発掘のコーナー その37。

 メールマガジン「現代ポップス雑考。」のおまけコンテンツ「今日の一曲」。
 毎回そのときの気分で一曲選んで紹介するこのコーナーのバックナンバーから、新しいレビュー更新が滞ったとき、ちょこっとずつ抜き出して紹介していきます。メルマガを読んでいない人にはちょっとした暇つぶしに、読んだことのある人にも何か新たな発見があれば幸いです。



 ≪現代ポップス雑考。≫ Vol.134 2008/02/11
#槇原敬之「2つの願い」

 『フロントガラス雨粒を/赤信号がルビーに変える』

 雨の情景描写でお気に入りの表現がこちら。ガラスに信号の赤がにじむ姿を美しく描き出す視点も凄いですが、それを『きっと僕があげたくて/君がほしかったもの』と、曲中のストーリーにきっちりと組み込んでいたりするのですね。

 降り続く雨がやむか、別れを告げられた相手から連絡が来るか…『二つの願いは必ず/ひとつしかかなわない』と繰り返されるサビが、ラストの『着替えをしてドアを開けたら/雲間に日がさしてた』というフレーズを実に効果的に演出しています。

 雨があがって晴れることをバッドエンドにするという着想に留まらず、『さよならと言われるより言うほうがきっとつらい』なんてフレーズは実に胸にきますし、また二人が幸せだった頃の思い出として「夕焼け」が登場しますが、これは現在の雨と対比させられているわけで。
 非常に巧みな表現や構成を感じさせる点が多々ある佳曲です。

SMILING〜THE BEST OF NORIYUKI MAKIHARA
槇原敬之
ダブリューイーエー・ジャパン (1997-05-10)
売り上げランキング: 1613




 ゲリラ雷雨が多いですね。
 そんななか、かなりパツパツです。更新滞りっぱなしでごめんなさい。

ラベル:槇原敬之
posted by はじ at 01:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 過去ログ発掘。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月06日

mihimaru GT「ギリギリ HERO」

ギリギリHERO(初回盤)(DVD付)
mihimaru GT
UNIVERSAL J(P)(M) (2008-04-30)
売り上げランキング: 48454


<熱血型?等身大の人物像>

 映画「少林少女」主題歌。そのせいか、『夢に見たフィールドに立つと決めた』というフレーズが挟まっています。
 基本的には、デジタルでキラキラしたサウンドに乗せた快活なナンバー。お得意の路線、という感じ。そして、『僕は君の ギリギリHEROさ』と、一人称は「僕」だったりします。

 ギリギリのHERO。ギリギリなHEROなのか、それともギリギリでHEROなのかでちょっと意味合いは変わってきますが、どちらにせよただ「HERO」というよりも、コミカルで、頼りなげで、でも親しみやすい雰囲気になります。
 僕が必ず君を守る!なんて高らかに堂々と宣言するような能力や自信はない。でも、『泣きべそかいて 背伸びしたって守るよ』と、「守りたい」という想いは強く、そのためにはできる限りのことはしたい。このひた向きさを感じさせる描き方こそが、自信たっぷりに「必ず守る」と言うよりも共感を呼ぶわけです。
 『派手なコスチューム 身にまとわなくたって』というフレーズからしても、いわゆる「等身大型」のヒーロー像ですね。

 で、面白いのはラップパートではもう一方の視点、歌パートの「僕」が守ろうとしている相手側から描いているところ。
 欠点はいろいろあるけど、『なのに引きつけられちゃう』。このあたりを読むと、「ギリギリHERO」と自ら名乗るのは、決して謙遜ではなく実体をそのまま表しているのかもしれません。とにかく先へ先へ貪欲に進んでいこうとする「僕」のそのアクティブさが、無謀だったり考えなしだったりしつつ一本筋を貫いている、みたいなことなんでしょうか。だとすると、少年漫画の主人公みたいなヤツですね。別の人物からの視点を入れることでキャラクターを生き生きとさせる、2パートある歌のお手本のようなつくりです。




 
ラベル:mihimaru GT
posted by はじ at 02:31| Comment(0) | TrackBack(0) | J-POPレビュー女性(ま行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月04日

今週の出張音楽コラム:9/4

 ニュース系メルマガ大手「忙しいあなたの代わりに新聞読みます」にて、毎週木曜日、音楽コラムを連載中しています。
 今週は、こんな内容を書いています・・・



 先週に引き続き、すでに終わってしまっているのにもかかわらず、
 北京オリンピックの各テレビ局テーマソングについてです。

 前回は、NHKの歴代テーマソングは「熱狂」⇒「感動」というように
 主題が変わってきている、という考察をしてみました。
 では、今年の各局のテーマソングは、どのような主題だったのでしょうか・・・



この続きは、本日発行されたメルマガにて掲載中。興味のある方は、どうぞ読んでみてください。
posted by はじ at 23:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 今週のコラム紹介。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月03日

TUBE「蛍」

蛍(初回生産限定盤)(DVD付)
TUBE
SMA(SME)(M) (2008-04-30)
売り上げランキング: 31179


<ちっぽけでもひたむきに命を燃やす姿に、自らを重ねる>

 90年代前半には夏の風物詩と呼ばれていたTUBEも、最近ではそこまでのパワーを感じさせることはなくなっています。それは、数々のヒット曲における、パワフルで健康的でまっすぐ…という特徴が、今はそこまで支持を得られないからというのもあるのかなあと個人的には思います。もうちょっと屈折していたり、傷がついていたりするほうが、共感を呼ぶのでしょう。
 やっぱり、現代のJ-POPでより重要なのは、「熱さ」ではなく「切なさ」なのだと思うのです。

 で、TUBE自身もその辺りをふまえているのかどうかは定かではありませんが、往年の名曲とは違った方向性を打ち出してきてはいます。4年前の「夏祭り」とかも、切ないシチュエーションを作って見せていたりしていましたし。
 「蛍」もまた、その儚さをモチーフに据え、『今日に汚されながら 明日に傷つきながら』懸命に生きようとするさまを描こうとしています。弱さの中にある強さ、とでも言いましょうか。『変えられない 宿命がある事/知りながら儚く光る』と、精一杯に輝こうとしている姿を見せることで、聴き手の心を揺さぶってきます。
 受け入れる、という感覚が、ひとつのキーワードですね。たとえちっぽけでも、それでも力の限りに生き抜こうという意志が、決して速くないゆったりと揺らぐサウンドのなかで、ひしひしと感じられるのです。『誰かのためでなく まして見返りでもない』なんてフレーズからは、強い決意が溢れているのを感じますよね。

ラベル:TUBE
posted by はじ at 02:32| Comment(0) | TrackBack(0) | J-POPレビュー男性(た行) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月02日

メルマガ、Vol.155発行。

メールマガジン≪現代ポップス雑考。≫
Vol.155 2008/09/01 発行部数:めろんぱん 452/まぐまぐ 234

<新着レビュー>
鼠先輩「六本木〜GIROPPON〜」後編
 〜言葉にならない想いを込めて

<ひとこと寸感>
木山裕策「home」
槇原敬之「Firefly 〜僕は生きていく」
Every Little Thing「サクラビト」
ACIDMAN「式日」
嵐「Step and Go」



 ※メルマガについての詳しい説明は、こちらへどうぞ。
  バックナンバーも開放しています。
posted by はじ at 00:28| Comment(0) | TrackBack(0) | メールマガジン。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。